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国境越えでもいつものアクシデント 〜 メキシコのとなりの国、ベリーズ入国

さあ!入りましたよ、ベリーズ!!

まずは国境越えのお話からしましょうか。



 ________________




チェトゥマルからベリーズの国境がある町まで10kmくらいで着いてしまう。




そしてすぐに出国の手続きへ。

手続きと言っても小さな小屋みたいなところでパスポートを見せるだけだ。
審査官はツーリストカードを回収すると、「出国税に350ペソか25ドル払え」と言う。

一応ネットで調べていたのだが、25ドルを25ペソと勘違いしていたのでものすごく動揺した。
ぼったくられてるんじゃなかろうか、と。

手持ちのペソが足りなかったのでドルとまぜて払ったら、今度は釣りがないと言い出した。
すると後ろから来た男が気前よく両替してくれ、なんとか正しい釣りを受け取ることができた。



国境の川を越えると道が2手に別れる。
そこでぬぼーっと立っていると、係員のおじさんが

ベリーズのイミグレーションに行くなら向こうだよ

と英語で教えてくれた。
突然の英語に驚き、
あっちはなんだ
と日本語でぶっきらぼうに言ってしまうと、

あっちはスーパーマーケット

と良い発音で返してくれた。


そうか、ベリーズはスペイン語ではなく英語が公用語だったんだった。
ずっとスペイン語を聞いていたので頭が混乱する。



自転車でツイーッと進むとすぐにイミグレーションホールと検問所が見えてくる。

駐車場で「ビザはホールの中で作れる」とスタッフが教えてくれ、中へ入るとインフォメーションの人がベリーズ全土地図をくれた後、イミグレーションへ進むよう促した。

そっちへ行くと女性がムッとした顔で座っていて、パスポートを渡すと「日本人はビザが必要だ」と言うので「そうビザが作りたいんだ」というと紙を一枚渡される。

紙に裏表書き込み、写真が1枚必要なようなのでエスカルセガで撮ってもらったパスポート用の写真を取り出す。

実は、イミグレーションで写真を撮る設備がなかったり高い金を取られたら嫌なので先に作っておいたのだ。
しかしこれ、6枚で100ペソ(800円)と日本より高い。
もし写真代もビザ代の中に含まれているのだとしたら大損である。


並びなおして同じ女性に渡すと、今度はこれを持って奥にあるオフィスに行くと言われ案内される。
中ではイミグレーションのスタッフ同士がわいわい話をしている。
なんだかわからず待っていると、そのうち解散になったようだ。
部屋に残っていた男に紙類を渡そうとすると、隣だと言われる。
隣の部屋の女に渡そうとすると、隣のさっきの男に渡せと言われる。
どっちだよ、と小馬鹿にした笑いを投げつけ、さっきの男の所に戻るとやっと受け取ってもらえた。

男は赤ペンで渡した紙の一部に印を付ける。

そこは
”滞在する宿泊場所を詳しく明記する欄”
だった。
そこを飛ばして書いたのが引っかかったようだ。

滞在中はどこにいるのかね

と聞かれた。

やばい、ホテル名調べるの忘れてた・・・

ベリーズからグアテマラに行くので同じ場所にいるわけではなくて通り抜けるんです

ということをさっきもらった地図を見せながら話す。

でも今日はベリーズに泊まるんだろう? どこに?

と相手は引かない。
いっそ適当にMaya Hotelとか、ありそうな名前を書いてしまおうかとも思ったが、
男の隣に置いてあるパソコンにはホテルを検索している画面が出ていたので、きっと調べられるのであろう。

ちょうどその時資料がこの部屋に届き、チラ見すると日本人の名前がたくさん載っているのがわかった。
どうやら同じ内容の紙のコピーだろう。
その中にあるホテルの名前を書いてしまおうかとも考えたがそれは思いとどまった。
あまりリスクは背負いたくない。

しかし、Belize City, Hilton Hotelと書かれていた1枚の紙を見て、
ああ、きっとこの人も調べるのが面倒で適当にヒルトンホテルと書いたんだろうな、都心には大体あるし…
などと想像して可笑しかった。もしかしたら本当に泊まるのかもしれないけど。


しょうがないので正直に

今日はCorozal townに行くけどホテルはわからない

と言うと、

じゃあ入り口にあるインフォメーションに聞いてきたら

と提案された。

なるほど、それはいい案だ。


始めに地図をもらった所に行き、コロサルタウンで便利な宿はないかと聞く。

Mirador Hotelというところがいいんじゃないかな、20数ドルだし

というナイスな情報をゲット。
さっそく紙に書いてオフィスに向かう。
紙には住所と電話番号を記入するよう書かれていたが、インフォメーションの人に住所を聞いても町の名前しか教えてくれなかったのでそこまで書かないでおいた。


オフィスに戻ると大人数の人たちを受付しており、それが終わると横入りしてきた女が長い時間占拠していたのでかなり待たされた。
荷物も重いし外に置いてきた自転車も心配だった。
後からきた女たちにまた横は入りされそうになったので、ドアの目の前でずっと待って場所をキープ。


やっとこちらの番になり紙を渡す。
資料やらシールやらに日付やサインやパスポートナンバーなどを書き込んでいる。
パスポートにビザのシールを張り終えたあと、100ドル払えと言われた。

さっきも言ったがベリーズの入国法などを少し調べてきたのだが、そこには50ドルと書かれていた。
だから出し渋って「50ドルって聞いたんだけど」と言うと「USドルだと50ドルだね」とあっけらかんとした表情で答えが返ってきた。
危ない危ない、間違えて100USドル出さなくてよかった、と20ドル札を3枚渡すと、

10ドルない? 釣り持ってないんだよね。




ここもかよ!!

20ドル札しか持っていないと言ってみたが、
しかしここで、アラスカで使わずに余らせていた大量の1ドル札のことを思い出し、なんとかこの苦難も切り抜けることに成功。


金を払うと、行っていいよ、とニコやかに言われ、再度イミグレーションへ。

今度は違う女が受付をしていて、多少の質問に答えると嫌みっぽいことを言われながらパスポートが帰ってきて、enjoyと言われた。
さっさと立ち去る。


今度はホールの目の前にある高速道路の料金所のような検問所へ言ってパスポートを見せる。

君フィリピン人?このリュックの中には何が入ってるのかな?どこ出身?そこのどの辺?中国とか韓国とかあるじゃん?その中のなんとかかんとか・・・

最後の方は聞き取れず、
ねえわかる?なに言ってるかわかる?
と言われたので困った顔を作ってアイムソーリーと言いながら首を振っておいた。
楽しそうに怒濤のごとく質問してくるその人から入国の許可が出て、やっとベリーズに入ることに成功。


もらった地図を見てみると、

 温かい人々があなたを待っています。

と書かれていた。



 _______________



今回はビザ作成の順番待ちが長かったので少し時間がかかりましたが、スムーズにいけばめちゃくちゃ早く終わると思います。
調べてみるとよく時間がとてもかかった、という話が多いのですが、タイミング次第ではささっと入れるのではないでしょうか。


結果としてわかったことは、
審査官は釣り銭をそろえていない ということと、
陸地づたいだと受け答えが適当でもなんとかなる ということですかね。

あと、中国人やフィリピン人に間違えられるということは、アジア系なら成り済ましが可能かもしれない、と一人ワクワクしていました。
現地の知識と言語さえなんとかなればなんとかなるかもしれないなぁ、と。
使いどころは今のところないんですけどね。



長くなったのでベリーズ国内の話は次の投稿にしたいと思います。



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