- 2024/11/22
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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連投します。
前回のつづきから。
スープをおいしくいただいたあとはそのまま一気に道をくだる。
丘をくだり切り、前回の写真で見えた谷間に着くと道路が一気に広くなる。
6車線くらいに広がった。
↑ボーダーの草はら
↑一目で都会へ続いている道だとわかる大きさだ
看板にはメデジンまであと12kmの文字が。
だいたい1時間くらいで到着してしまう距離だ。
じつは今日はまだメデジンまで着く予定ではなかった。
しかし予想外のくだりで一気に距離を詰められたようだ。
心の準備ができていないため、なんだか今日はメデジンに着きたくない気持ちで一杯になった。
大きな町というものはとても面倒なのだ。
今日は手前で泊まるかな、と考えながら走る。
道の途中、なにかをコネコネしている光景を発見。
気になったので止まってみる。
こちらの伝統的なお菓子らしい。
写真を撮ってブログに載せるからには味を知らなくてはならないだろう。
買ってみた。
↑木の棒を引っ張るとこのままスポッとカップから抜ける
もぐもぐ。
うん。
食感はマシュマロに似ている。
味は黒糖のよう。
黒糖のカルメ焼きという感じの味だ。
割とおいしい。
これは次の日にホステルで聞いた話なのだが、
この”melcoche”(メルコチェ)というお菓子はこの辺の山岳部でしか作られていないらしい。
作り方を子孫たちに伝えている伝統的なものなのだが、その担い手が次第に減少しているのだという。
これに入っている黒糖のような味の元はpanela(パネーラ)というもので、これはコロンビアではおなじみのものだそうだ。
ソウルフードといってもいいのかもしれない。
そう言われればカルタヘナに入ってからずっと、砂糖のような茶色い塊をよく目にした。
コロンビア人が山に登ったりするときにはこのパネーラを数切れ持っていき、疲れたときのエネルギー源にするという。
また、場所によってはコーヒーに入れたり料理に入れたり様々な使い方をするのだそうな。
以前飲んだポニーマルタというすごく甘いコーラにも、もしかしたらこれが入っているのかもしれない。
密集した町が見えてきた。
あれがメデジンだろうか。
それともその1つ前のBello(ベジョ)という町か。
急に雲行きが怪しくなる。
これはマズい。
降り出すのにもう30分も持たないだろう。
少し走ってみるがもう降る寸前まできているので、ここで賭けに出た。
真っすぐ続いているハイウェイから逸れて適当な脇道に入り、ホテルを探すことにする。
周りの人に聞いてみるが、もっと先に行かないと宿はないと言う。
負けた。
賭けに負けた。
そして雨が降る。
すぐそこにあった商店で雨宿りさせてもらうことにした。
まわりの人がこちらに興味を持ったようで、次々に話しかけてくる。
そのうち人がどんどん集まり、みんなで輪になって井戸端会議をすることになった。
カステラのような菓子パンやコーラをおごってくれる。
しばらく経っても雨は止まない。
だんだん暗くなり始め、ちょっと心配になってきた。
日が落ち始めたころ、今度はarros con lecheというミルク粥のような料理をどこかから買ってきてごちそうしてくれた。
シナモンとレーズンが入っていてとても甘い。
チーズが味をしめる役割を果たしている。
時刻は6時。
やっと雨があがったのでお礼を言ってから急いでそこを離れる。
別れ際にチョコレートスポンジのお菓子をくれた。
ゆかいで親切な人達だった。
外はすでに真っ暗。
そこで見えたのは、なんと電車!
↑駅が光輝いている
↑ホームに電車が到着します。ご注意ください
すごい!!日本みたい!
今まで電車が普通に街中を走っていることなんてなかった。
あるとしたら長距離の観光電車がたまにあるか、もしくは貨物列車くらいだった。
しかしここはMetroという名前で人を乗せ、ちゃんと運行しているのだ。
これには驚いた。
ベジョの町に入ったようで、看板が現れる。
ホテルを探し中心部らしい場所へ向かってみる。
そこは電飾で彩られた賑やかなところだった。
まぶしいくらいの飾り付けがしてありゆっくり楽しみたいところだが、今はこれに構っている暇はない。
早くホテルを探さなくては。
適当に入った安そうなホテルでも50000ペソ(2500円)もする。
こりゃダメだ。
なんて高いんだろう。
ここはもうすでに都会のど真ん中なのか。
しかも走っているときに荷台の荷物が崩れ、そのうえペダルが動かなくなってしまった。
一番後ろにくくりつけていたハンモックがギアのところに絡まってしまったようだ。
こんなときにこんなことになるなんて。
ハンモックがボロボロになってしまったこともショックだった。
乱暴に荷物を直し、急いで紐とギアをほどく。
諦めてガソリンスタンドか公園で野宿でもしようか考えて立ち寄ったガソリンスタンドでこういう話になった。
安宿はあるがそこは麻薬が出回っていてとても危険だ。
この先に35000ペソ(1750円)のホテルがあり、そこが安全でこのへんでは安いほうだ。
とガソリンスタンドのスタッフ達。
すると自動車修理をしているボロボロの服を身にまとった男がこちらへやってきて、こう言った。
私が車で安いホテルまで送っていってやる。
そのかわり運賃はもらおう。
すべて合わせた値段を聞くと、宿代が12000ペソ(600円)で送料が10000ペソ(500円)
合計22000ペソ。
うっ、あまり安くない。
しかし男は安い安いと言う。
この辺はそんなに物価が高いのか。
というか、さっきこの人宿代は8000ペソだと言っていたと思うのだが・・・
ここで考える。
無駄に多く金を払って安い宿に泊まるよりは、いっそ高いホテルに泊まったほうがいいのではないか。
そう思い、男の提案を断った。
男は不機嫌になってさっさと走り去ってしまった。
この男もちょっとうさんくさそうだったし、いい判断だったと思う。
その先へと進み、高そうなホテルへ。
プラダホテルという大層な名前のホテルだった。
値段は34000ペソ(1700円)。
高いがここは我慢しよう。
値段の通りと言うべきか値段の割にと言うべきか、中はかなりの広さを誇っていた。
それはそれは濡れたハンモックを干せるほどに。
やはりこちらにしてよかった、
と、いつも泊まっているところよりぐっと広くなった部屋でくつろぐ。
湯を沸かしてちょっと前に買っておいたスープを作り、もらったチョコのお菓子を食べた。
大変だったがなんとか無事に一日がすんでよかった。