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となりの国

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おまえとりあえず200コルドバ返せよ

野球選手に見送られて、ニカラグア・テウステペのホテルから出る。

よし! と意気込んで出発したのだが、さっそく街中で迷い、しかも違う方角の道を進んでいたようで、

この町の入り口まで戻るのに1時間近くかかってしまった。


昼の11時。

テウステペのすぐ隣に小さな村があった。

こんな小さなところなのに、ホテルもあるしレストランやカフェ、コンビニまである。


進むべき道路に沿って店が並んでいるし、昨日はここに泊まればよかったかもしれない。

そうしたら迷わずにすんだのに。

なんて考えながら昼ご飯。


食堂は高かったので、ガソリンスタンドにくっついているコンビニでハンバーガーとコーヒを注文した。 

店員の女性も男性も笑顔で接客してくれる。

お隣の高い食堂とは大違いだ。

店員・男が

きみ日本人だろ? ぼくアニメが好きなんだ。

と少し遠慮がちな表情で声をかけられる。

漫画が好きという人は多かったが、アニメが好きというのはそんなに聞かなかったので、

Anime という単語を理解するのに少し時間がかかった。

アニメはアメリカのほうがレベルが高いと思うのだが、なぜ日本が有名になったのだろうか。

こっちでテレビを見る限り、海外のアニメはヌルヌル動くし3D技術も高いように見える。

コンビニから距離看板が見えた。



これまでの走行距離を大体で計算してみたところ、

グラナダから1日目が25km、2日目が35km、3日目が10km・・・


やばい。

全然進んでない。

これからはもうちょっと長めに走ろうと決め、店を出る。

    ↑次の町まではあと64km

それにしても今日は天気がいい。

標高が上がったのか、涼しく走りやすい。

汗もあまりかかずに走ることができた。

 
    ↑山が遠くの山まできれいに見えている


    ↑道路のすぐ脇にこんな景色

  
    ↑岩山がピョコンと顔を出しているのが目立っていた

ここは山道で、上りがあるがその分下りもある。

本当にキツく苦しいという道でもなく、走っているとだんだん楽しくなってきた。

景色もいいし、写真やムービーを撮りながら「楽しい、いやー楽しい」を連呼していた。


    ↑草原が木で仕切られている丘








    ↑馬に水をやっている。手を振ったら振りかえしてくれた


    ↑予想に反して、道路もきれいだった。町のほうでは道幅が広くなっているところも



しかし楽しいのもここまでだった。


いくつか大きめの町を通り越して先へ進む。
今日は調子がよく、どんどん走れて気持ちが高ぶっていた。

しかし調子に乗りすぎて、今日泊まろうと思っていた町までもすぎてしまっていたのだった。

今いる地点から州都Juigalpa(フイガルパ)まではちょっと距離がある。

1日で着ける距離ではあるのだが、今現在の時間と進むスピードを考えると、到着時には真っ暗になってしまうだろう。

この辺は治安がまだよくわからないので、それはできれば避けたい。


夕暮れが迫ってきているのだが、体も疲れている。

適当な村で飲み物ブレイク。

そこで幾人かに宿の場所を聞いてみるが、やはりフイガルパまでないという。

距離にして20~30km。

どうしようか悩むが、

悩んで立ち止まるよりも早く先へ進んだほうがいい

とあせってしまい、先へと急ぐ。

すぐに集落が現れ、そこには教会があった。

中をのぞいてみるが、誰もいない。
入り口も閉まっていた。

ここでキャンプできるかもしれないと思い、隣の家に話を聞きに行ってみるが話が全く通じない。
耳をかそうともしない。
なぜかやけにこちらを警戒しているようだ。



とりあえず腹ごしらえにすぐ近くのbarで料理を頼む。

料理を尋ねてみると聞いたことのない単語を言われ、聞いたことのない言い回しで値段は20だと言われた。

出されたものはビーフジャーキーのような固い肉だった。

キャンプできる場所を探していると店員のひとりに言ってみる。
すると、
「ここでキャンプしてもいい」と言われた。

その言葉に喜び勇んで料金を払おうと財布を出すと、

この料理が200コルドバ(約800円)だという。

これはありえない。

200コルドバ払えばかなり高価な料理を食べられるのだ。

こんなボロボロの店のこんな料理だったら50コルドバくらいのはず。

後ろで酒を飲んでいた客も飛び上がっていた。


しかしよく考えてみる。

最初に言っていた値段は20ではなく200だったのではないのか。

疲れていたのでよく聞き取れなかったのかもしれない。

それならばこっちのミスだ。


しかし、こちらの足下を見て値段を釣り上げたのはあきらかだった。

それは確実だ。

なぜなら、あとから来たライダーの客はスープを頼み、にこやかに店を出て行った。
不満げな顔は一切していなかった。

彼らは見た目金持ちそうではなかったのに。

しかも最初に聞いた時、料理はこれだけと言われたのだ。

スープがあるなんて言ってなかった。


してやられた。


しょうがないので渋々金を払い、このことはなかったことにした。
だってここに泊めてくれるんでしょ。

それじゃあどこに泊まってもいいのかと聞くと、

今度は100コルドバ払えと言う。

しかも聞き取れずに聞き返すとそのまま押し切るように「¿Si?(いいね?)」しか言わない。


腹が立ったので呪いの言葉を相手にぶつけ、睨みつけながらそこを後にした。

女どもはだらしなく笑いながら会話を続けていた。



教会の隣人が警戒していた理由がわかった。
こういうことだったのか。

最低な村だな。


もう暗くなっていたので教会の裏手にテントを張って、まわりを気にしながら寝た。



勉強料という言葉は好きではないが、

今回は5つほど反省点もあったので、まあそこまで気にするものでもないと自分を励ました。

次からは



 あまり疲れるまで走らず、

 空腹やのどの渇きは限界まで我慢せず、

 金銭はちゃんと聞き取れるまで聞き返し、

 小さい村だからと油断せず、

 おかしいと思ったら金を払わずにできるだけ長くぐずろう ←特にこれ



と改めて決意した。




しかしあの女達の押し付けがましい態度と偉そうな表情とこちらを笑うヘラヘラした話し方が気にくわなかったので、天罰が近々下るよう、やつらの神に強く祈っておいた。



夜、雨が降ってテントと自転車が濡れてしまった。

荷物類はテント内に入れていたので大丈夫だったが、居心地は悪い。




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