パストという町がどのくらいの規模なのか。
これは持論なのだが、町の発展度というのは服屋の多さとそこで販売されている服の種類、そして町人のファッションセンスによって判断することができると思っている。
カナダを北西部からずっと走っていて、バンクーバーへ入ったときの衝撃は忘れられない。
行く人行く人みなオシャレな恰好で身を包み、自分が恥ずかしくなってくるくらいだった。
パストにもブティック店は結構多い。
商品のレベルは中の上といったところか。
寒い場所だと服装が限られてしまうのがもったいないところである。
道を歩く人もなかなかこだわりのある恰好をしている様に思う。
非常に都会というほどではないが、かなり大きな町であることは確かだろう。
”家に花が飾ってある家庭は裕福だ”
という話もどこかで耳にしたことがある。
たしかに花は普通に買うと高いし、生活にはなくても支障はない。
つまり花屋が売れている、花屋が潰れずに建っている町は裕福だとも言えるかもしれない。
双方の共通点は、生活必需品ではなく趣味の域、嗜好品であるということだ。
そんなパストを歩いてみるが、この日も店は閉まったまま。
人もまばらで活気がない。
今日は月曜日のはずなのに、なぜだろう。
人がいない方が歩きやすいし、まあいいか、
と広場へ向かい、ソフトクリームスタンドで一つ買う。
500ペソと値段が安いわりにミルクの味が強く、ソースの甘酸っぱさとふりかけたキャンディチップのシャリシャリ感がおいしい。
コーンもサクサクしていて最後までおいしく食べられた。
安ソフトのレベルは高い。
イチゴソフトとのミックスが売られているところもあったが、そこはイマイチだった
それにしてもここはかなり気温が低いのにアイスやかき氷がたくさん売っていて、かつみんなそれを食べているという光景がちょっと不思議だった。
ここは昼間は半袖でもいけるくらいの気温だが、暗くなってくると上着が必要なくらい冷える。
それでもこの町の人たちはアイスをおいしそうに食べているのだ。
なんだか共感する。
おいしいものはおいしいもんね。
教会を見て回りながら散歩。
↑カテドラル
↑これは別の教会↓
↑ステンドグラスの光が壁に映っている感じがいいですね
↑またまた別の教会。これくらいのシンプルなものも好き。ここは静かでかなり好みの教会だった
お菓子屋が並ぶ通りを見かけた。
ズラズラっと並ぶお菓子屋。
同じところに同じような店を構えて、ぶつかったりしないのだろうか。
一度ホテルへと帰り、ホテル内にレストランカフェと書いてあるのを発見。
ホテルスタッフの一人、いかつい顔だが英語が話せてニコニコおしゃべりしてくれるおじさんにここでコーヒーを飲めるか聞いてみた。
すると、この日はサービスでコーヒーを一杯ごちそうしてくれた。
コロンビアのコーヒーはどうだい?
と聞くおじさん。
コロンビアのコーヒーは日本でも有名だよ
と返すと、嬉しそうに「うまいよなぁ」と言っていた。
本当はこのレストランは朝しかやっておらず、メニューもホットケーキのみで7000ペソ(318円)するという。
大きくてフルーツを盛りだくさんに乗せているとはいうが、さすがに7000ペソは高すぎるのでここを使うことはなかった。
↑コーヒーを飲みながら隣の国エクアドルの情報をゲット
↑ちょうど今日から南米各国で開催しているイベントをやっているらしい。行かなかったけど
↑ホテル内に地図も発見。次の目的地へむけて辺りの山の状況を確認。パストのまわりには3000m級の山で囲まれている
ここ最近よく目にするようになったKumis(クミス)というものをスーパーで買ってみた。
味は、ヨーグルトとまったく一緒。
普通のプレーンヨーグルトのことらしい。
国によってはクミスとは馬のミルクで作った飲み物を指すらしいのだが、コロンビアでは普通に牛のミルクから作っているそうだ。
ちなみにコロンビアのヨーグルトは固形ではなくサラサラの液体で、全部飲むヨーグルト状態になっている。
だからスプーンはつかない。
さて、午後5時頃にホテルを抜け出し、暗い路地へとやってきた。
オカリナを手に持ち、帽子を地面に置いて演奏開始。
ちょっと吹いただけで多くの人がお金を入れていってくれた。
どうやらニカラグアで練習し始めた my heart will go on が人気のようである。
どの国でも映画タイタニックは有名らしい。
40分ほど吹いたのち、寒さで手がかじかんできたので終了。
寒さのせいか寿命なのか、オカリナの音がカスカスして調子が悪い。
高音域は全然出なくなってしまっていた。
これには弱った。
演奏を披露しているときも高音が出なくて気持ちよく吹けなかった。
新しいのが欲しい。
帽子の中の小銭たちをまわりに見られない様に小急ぎにホテルへ戻って集計。
デデーン
なんと、6300ペソ(286円)も入っていた。
これは自己最高記録である。
やっぱりこういうバスキング行為は場所にものすごく左右されるようだ。
別日、カテドラルの前で操り人形を音楽に乗せて動かして見せている家族を見かけた。
まわりは人で溢れ、動画を取っている人も何人かいる。
音楽が終わると大きな拍手とともにチップが投げ込まれる。
やっぱり本格的にやる人は違うなぁと感じさせられた瞬間だった。
おまけ
夜のパストは山の方の家々に明かりが灯り、それはそれはきれいだった。