忍者ブログ

となりの国

Home > ブログ > > [PR] Home > ブログ > 9、コスタリカ > 先生、わたしこれからワープします。Ciudad Quesada 〜 Sucle

先生、わたしこれからワープします。Ciudad Quesada 〜 Sucle

今回はこれからのコスタリカの行程やらやることやらを書いていこうと思ってましたが、
この先の出来事がもりだくさんすぎて、作戦会議はまた今度ということになりました。


ということで、2日前にあったことをありのまま話すぜ。




フロレンシアという小さな町からスタート。
出先で雨に捕まり1時間弱足止め。

小振りになったところを狙って先へ進む。



話で聞いていた通り、ここからは急な坂道が続く。
もちろんずっとのぼりだ。



これ、わかりますか。
写真を撮っている地点も急なのぼりなのですが、奥に見える坂はそれを上回っているのです。


とうてい自転車にのって進むことはできず、押して歩きながら先へ進むそのスピード、休憩含め時速3km(推定)。

とりあえず目標に定めたC.Quesada(シウダッドケサーダ)まであと10km。
3時間以上もこれを続けるのか・・・



    ↑脇に咲いているハスの葉みたいなかわいい雑草が心を癒す。体は癒されない。



心の中で、
あーそろそろ車が止まって乗せてくれてもいいなー
なんて都合のいいことを考えた。


その時!!


坂の上から天使が歩いてきた。

天使はおじいさんの姿だった。

身ぎれいな恰好をしている。

「tfdgsuhfkd?」

言葉は聞き取れず、ちょっと怪しいなとさえ思っていると、
この天使、自転車をぐいっと引っ張って坂の上へ押してくれるではないか。

お、のぼるの手伝ってくれんのか!?


2人で歩いていったその先には車があった。
車体の後ろ側には黒い棒のようなものがついている。
天使は自転車をそこへくくりつけた。

そして助手席の女性が車に乗るよう合図する。


おお!まさか本当に乗せてくれるとは!!

しかも
コーラでも買いなさい
と1000コロンまでくれた!

マジか!!!

最初疑ってホントすごく悪かったと思っている。


自転車が重すぎて走っている最中グラングランしているが大丈夫なのか、とか
山の頂上付近できれいな景色があってもったいなかった、とか
そういうことが頭によぎってはすぐに消えてしまいながら、すぐにケサーダの町の入り口にあるガソリンスタンドにワープ完了。

写真を撮ってお礼を言い、別れた。






さて、あっという間に目標地点まで到達したわけだが、まだ昼だ。

まだ走ろうか。
それともここで1泊しようか。
心の中ではもっと走りたかった。

しかしこの街が大変いいところで、繁栄度を言うとマクドナルドがあるレベル。
景色もいいし、人々も親しみをもってこちらを見つめてきたり、どこかの会社の車が走り去るときに助手席からヒーハーと呼びかけられたりもした。



    ↑晴れ間がでたのは1週間ぶりぐらい。美しい





ここが中心の広場とカテドラル。
にぎやかでのどか。
まわりは繁華街になっていて多くの人が歩いているが、公園ではベンチに座ってのんびりしている人もたくさん。
大道芸をしている人もいるし、町が山の上にあるだけあって景色も最高だ。




こういう高原の風景が好きなのでバシバシ写真を撮ってしまった。
この雲がかかっているのもいいよね。



うーん、ここに数泊するのもいいかもしれない。
公園で山を見ながらゆっくりベンチに座っていたい。
どうしよう。
しかしせっかく車で送ってくれて時間を短縮できたんだ、もっと進もうか。
空も今は静かだし、今日がチャンスかもしれない。


そうしてこの街は残念ながら通り抜けてしまった。


その先もやっぱりキツいのぼり坂。
本当に辛い。



後ろから来たバイカーがわざわざ止まってまでこちらに話しかけてくれた。
なにか手伝えることはないか、と尋ねてくれるが、バイクで後ろから引っ張ってもらうわけにもいかない。
握手をして別れた。

この辺の人はみんな旅行者に優しいらしい。
いいところだ。



途中の売店で飲み物を買いながら進むと、そこから一気に天候が悪くなった。

バス停に避難しながら、だましだまし歩いていく。




高原地帯に出た。
写真ではわかりにくいかもしれないが、かなり見晴らしがいい。





このさきでいよいよ本降りになってしまった。

これではどうにも進むことができない。
大きめの商店で雨を避けつつ、泊まれるところがないか店員さんに聞いてみる。

答えはすべてノーだった。

ホテルは7km先だし教会はあるけど常時閉まってる。
小さな村だから警察の派出所も消防署もない。
ケサーダに戻ったほうがいいんじゃないか、という答えが返ってきた。

こんなに苦労して登ってきたのに、また戻りたくはない。
望みは捨てずにこの村の探索といこうではないか。


教会はすぐに見つかったが、たしかに門が閉ざされていて敷地内すら入ることができない。


小学校のような建物を発見。
中に人がいる。
ここでテントを張れないだろうか。

ここはホテルですか?

と、とぼけて聞いてみる。
違う、との答え。
ちょっとしたやりとりのあと、

ここでは泊めることはできないけどちょっと待ってなさい

と携帯電話を取り出す男性職員。


待っていること数分。
後ろから明るい感じの男性が現れた。
年齢は50前後に見える。
その人の家に泊まらせてくれるということだった。


家は古くてボロボロだが、デザインはなかなか凝っていた。
縦横に交差させ隙間をあけた布(#のような形になっている)を窓にかけていたり、
銃や人型の黒い板を壁に引っ掛けていたり、
ベランダはグリーンカーテンが半分かかり、板張りの椅子とテーブルがいくつも置いてある。



彼は元警察官らしい。

そして同僚だったという現役の若い人が家の中に遊びにきていた。
その人が英語を話せたうえに地理にも詳しかったため、色々な情報を教えてもらった。


特筆すべき点は、この村の先の公園でケツァールを見られるということだ。
国々から観光に来る人がいるということだった。

しかしあとでわかるのだが、ここには11〜12月しか来ないらしい。


動物園で見れるし、他にもナマケモノとかジャガーとかワニとかたくさんいると言われて猛プッシュを受けたが、それもなんか違う気がする。



彼と家主の兄弟も含めて4人で、豆と米と厚切りハム破片の軽い食事をした。
ご飯はごちそうしてくれた。




みんなが帰ったあと、

さっきの小学校でなにか集まりがあるのだが行ってみないか、と元警官に誘われた。
することもないしちょっとおもしろそうだったので、ついて行ってみる。



学校の入り口でサインをして、中へ。

教室の1室に入ると、前に置いてある長テーブルの奥に5人ほど人が座っている。
偉そうだ。
面接官みたい。

手前側の空間にはたくさんの椅子が並べられていた。
懐かしい小学校の椅子だった。
すでに人がたくさん座っていた。
もうすぐなにか始まるようだ。



一人一人なにか長い話をしながらマイクを交代していく。
祈ったり募金を集めているところを見ると、宗教の集まりのようだ。
キリスト教だろう。
さっき新約聖書を見せられたので、おそらくプロテスタント系だと思う。

中休みで軽いご飯とジュースが配られた。
ゆるいシチューをご飯にかけたようなもので、とてもおいしかった。



食べたあとに、

もう帰ろうか、つまらないだろ

と元警官が気を使ってくれた。
どうなるか見てみたかったので、もう少し見てみることにする。


とある人が話している最中、まわりがみんな泣き出したのには驚いた。
あとで聞くと、どうやらその話していた人が大手術をしたらしい。




帰って寝袋を出し、寝る。

ベッドを使ってもいいと言われたが断った。



ベリーズでの事件が頭をよぎった、
まだ彼を信用してはいない。


その日の夜は嫌な夢を見た。



    ↑ベランダからの映像。濃霧



にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ

拍手[3回]

PR

Comment0 Comment

Comment Form

  • お名前name
  • タイトルtitle
  • メールアドレスmail address
  • URLurl
  • コメントcomment
  • パスワードpassword

PAGE TOP