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となりの国

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特大どんぶりスープと半ライス、Managua 〜 Masaya

居心地のよかったナガロテのホテルを、

もう一泊もう一泊…

と心で唱えながら、それに抗って抜け出すことに成功。
先へ進む。


この日は特に何もなく、首都であるManagua(マナグア)の手前の町までやってきた。
何もなかったので、あまり写真を撮っていない。


    ↑撮ったのといえばこれくらい。湖と火山がここでも見える


町の様子はというと、
人が多くて賑やかだが、建物が全体的に朽ちていて治安が悪い可能性もなくはないかな、という雰囲気だった。


ホテルを見つけたが満員だったので、もう一つのボロっちいほうにお邪魔した。
お値段は300コルドバ(約1200円)。

部屋はボロボロで暗くてジメジメしていてシャワーとトイレはあるのに水道だけなぜか共同、トイレットペーパーなし、鍵なし、チェックアウト9時。
これで300は高いんでないかい?

と思ったが、雨も降りそうだしここは我慢しよう。
ちなみに値下げしてもらってこのお値段だった。



というのが、前日の話。



次の日、
宿のそばの食堂で犬と猫を眺めながら簡単な朝食を食べたあと、
ザックと自転車の鞄の荷物を少し入れ替えた。
壊れかけてぶらんぶらんしている自転車鞄もビニールひもで固定してみる。

これでかなり楽になった。
背中の重さも少ししか変わってないはずなのにこんなに走りやすいなんて。




首都マナグアへ向かって走る。
すぐに着く予定だったのだが、なかなか辿り着けない。

心配になってきたので、道路に立っていた警察官に聞き、道を通り過ぎていたことを知る。
何度も道を尋ねながら行く先を探し、なんとか軌道にのったようで「Granada(グラナダ)行き」の看板が道路脇を流れるようになった。

これだから首都とか大きい町は大変だ。
人がたくさん住んでいる町っていうのは、なんだか変な引力が働いているのではないか。
もしくは変な魔法がかかっているのではないか。
それくらい迷いやすい。


道に迷っていたせいで時間がなくなったので、マナグアはまったく見ることをしなかった。
そのまま通り過ぎる。



観光都市グラナダへ向け走っていると、
「sopa de res(牛肉のスープ)」
の張り紙があったので立ち寄ってみた。

昼ご飯がまだで、腹が減っていたのだ。


見た目は普通の家だが、中庭に入るとテーブルと椅子が並んでおり、そこに案内され座ると、何も言わずに水が出される。
水が出てくるのは日本ではよくある光景だが、こっちでは全くと言っていいほどない。
高級レストランならあるのかもしれないが、そんなとこ行ってないからまったくない。

キンキンに冷えた水で乾いた喉を潤していたら、ラーメンよりもでかいどんぶりにこれでもかというほど大量に具が入ったスープが出てきた。

キャベツ人参ジャガイモ冬瓜カボチャ骨付きの牛肉
贅沢だ。
チキンコンソメで味付けしたのだろうか、色も黄色っぽく、ローリエのような葉っぱが浮かんでいた。
別皿にはタマネギと一緒に炒めた白米。

おいしかったが最後はかなり腹がキツかった。
これは夜ご飯いらないかもしれない。


支払い時に100コルドバと仰天のお値段が言い渡される。

が、水もがぶがぶ飲んであんだけでかいスープを平らげ、店の家族たちも優しくサービスもよく犬も猫も鶏もかわいかったので、むしろ安いのかもしれない。

帰りがけに子どもから小さなマンゴーを3つもらった。



腹もくちくなったところで出発。

…もうすこし休んでおけばよかった。
苦しい。





遅くなったし天気も悪くなったので、この辺で泊まろうと、
店がたくさん並んでいる村に狙いを定め、ホテルを探すことにした。

村の端っこにあるガソリンスタンドがあり、宿の場所をスタッフに聞こうかと思ったら忙しそうだったので、軽トラのそばにいた客に聞いてみた。

すると後ろから女性が現れて

英語はしゃべれる?

と聞いてきた。

英語でホテルはどこか聞いてみると、もう5km先のMasaya(マサージャ)というところにたくさんあるということだった。

そんなことはどうでもいいというように、

自転車でここまで来たの? メキシコも通ってきた? ワオ、勇気あるね!

そしてハイタッチ。
ものすごいハイテンションで褒められ続けた。


別れを告げてマサージャへ。
入ったホテルにはドミトリーもあり、5$で泊まれるという。
しかも案内されたドミトリールームには誰も泊まっていない。
これはラッキーとばかりに1泊、いや2泊した。

宿を運営しているおばちゃんが

日本から来たの! すごいねぇ。 ねえ、日本語でwelcomeってなんていうの?

とまたまた褒められた。
うれしい。


飲み物を買いに店へ行ったら、そこの客の一人にまた同じ質問をされた。
今日何回目の「ようこそ」だろう。
みんな一回では聞き取れない。
でも歓迎されているというのは伝わっているので、とてもいい気分だ。


この町はアメリカからのバックパッカーがよく来るようで、ホテルの個室にも数人泊まっていた。
ここってそんなに有名なところだったのだろうか。
2日目に女性のバックパッカーが部屋を見に来たとき、

あなたもバックパッカーなの?

と早口で聞かれたが、なんと言っていいかわからなかった。
基本移動は自転車だけど、うんぬん
と説明がめんどくさい。
英語も出てこず、とっさに

Charider

とチャリダー(自転車旅行者)を英語風に発音してしまった。
これ思いっきり日本語なのにね。
でもその女性は

あーそうなのぉ

とわかった風に返事をしてくれた。
相手にするのが面倒だったんだろうなー、きっと。



    ↑ホテル近くにあった教会を撮影。何もなさすぎて、これだけ見たら作り物の町みたい。もっと奥に行けば色々ありますよ



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