- 2024/11/23
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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フェリーの乗船に成功した自分はとりあえず船内を見回ることにした。
まずは自分の部屋を探しにウロウロ。
チケットには第1ホールと書かれている。
○○○号室の扉をいくつも抜けると、奥にその場所らしき所に出た。
椅子がいくつも並んでいて、遊覧船の中を連想させる作りになっている。
日本で乗ったように雑魚寝形式だと思っていたが、どうやらシートに横になる方法で朝を迎えるようにできているみたいだ。
飛行機やバスのシートのように後ろに倒すレバーがついていて、座り心地はいい。
荷物を置く場所があったがどこもいっぱいで、背中のどでかいリュックサックの居場所はどこにも見当たらない。
盗難も怖いので、彼とともに船内探索をすることになった。
外へ出ると、一生懸命ロープを巻いている作業をしている乗組員が見える。
まだ船は動いていない。
とにかく腹が減った。
朝から今まで飲み物以外口にしていない。
ホールのある6階からレストランがあるという7階へ。
カフェが一つとレストランが一つ。
↑さすが今日初の出航とあって中はとてもきれい。トイレも広くて清潔だった
ちょうどそのレストランが開店したようなので、値段も何もよくわからないまま列に並ぶことになった。
ビュッフェ形式らしいが、取り皿に取ってくれるのは厨房スタッフ。
一々注文して取ってもらわないといけないのが少しわずらわしい。
並んでいる料理は豪華に盛りつけられている。
前にいた人に値段を聞いてみたが、
「わからない。ぼくも今聞こうと思ってたんだよ」
と返される。
後ろから、
「最後に払う時にわかるよ」
と声をかけられた。
どうやらビュッフェスタイルではあるが、食べ放題ではないらしい。
取ってくれる係の人に値段を聞いてみてもわからないと言われるし、いいのかこれで。
金額が不安である。
列はどんどん前へ進み、レジのある会計へ。
会計係の人は癖のある英語で、
サーティーンアンドセブンティ
と言った。
13$もするのか。
高い。
しょうがないのでカードで払うことにする。
しかしこのウェイター、どうやら新人のようで、カードの読み取り機の使い方がわからないらしい。
今は無理だから後でまた来てください。
おい、いいのかそれで!!
食い逃げできちゃうよ!
すごく客を信頼しているんだなぁ、と思いながら席へ着く。
↑手前から、茄子とパプリカその他のオイル炒め、サーモンのマリネ、ペンネボロネーゼ
これで13$か…
おいしいが、マリネは味が濃くしょっぱいし、ペンネは少し固い。
パプリカはおいしかったが、オリーブオイルが多すぎてギトギトしている。
これで13$、か……
正直にレジへ戻ると、
もうすぐ技術者が来てくれますので。お待たせして大変申し訳ございません。
と丁寧に取りあつかってくれる。
こちらが日本人だとわかると、日本語をスラスラと3言ほど話してくれた。
しばらく待ち、ウェイターから名前を書いてくれれば明日支払いにもできることを告げられる。
そうすることにした。
しかし、次の日、
驚愕の事実が判明する。
なんと会計は13ドルではなく、30ドルだったのだ。
あ、あれが30$………
日本を自転車でまわる時に、船内のものは高いから節約のためまったく買い物をせず、飢えと乾きで船のうえなのに遭難していたことを思い出した。
すべてクレジットカードで支払ったのがいけなかった。
現金を出せばその時に気づいてキャンセルできたものを。
いっそ食い逃げしとけばよかったかな…
そうなることとはつゆ知らず、上機嫌でレストランを出たのち、カフェの横を通る。
すると、フェリーの待合所で話をした男性が大きな声でこちらを呼んだ。
隣にはこれまたフェリー乗り場で会ったイギリス人チャリダーと、ここで初めて目にする中国系のかわいらしい女性がいた。
言われるがままに席に着く。
声をかけてきた男性はバイクで旅行しているという。
名前はレイさん。
おんなじ名前だと言うと「冗談だろ!?」びっくりしていた。
アイルランド出身だと言うチャリダーはブラッドさん。
いかつい顔をしているが、笑顔はとてもチャーミングだ。
中国人の女性はカナダに住んでいるというディーさん。
ドライビングと言っていたので、車かバイクに乗っているものと思われる。
小顔で黒髪の明るい人。
そして会話が始まったのだが、
英語が少ししかわからないので、あまり話についていけない。
途中で船の乗組員が声をかけにテーブルに来た。
これもサービスの一環だろうか。
いつも出航が遅れてしまうんだよ。
と申し訳なさそうにする乗組員。
いやすばらしいサービスだよ、
と励ますレイさん。
手を目に当て、感激を表す乗組員。
そんなことをしている間に、船は無事出航したようだ。
船内の揺れが激しくなった。
意識すると酔いそうだったので、揺れていることはなるべく考えないようにした。
↑照明が暗すぎてうまく写らなかった
夜もふけたところで小さなパーティはお開き。
とても眠たかったが、ホールに戻る前に動画を作っておきたい。
同じカフェでパソコンを開く。
しかしここのスタッフは愛想が悪く、居心地がよくなかった。
深夜3時ごろに就寝。
ホールのシートにもたれかかる。
↑こんな感じで寝た
次の日。
お金を使いたくなかったので買い物は我慢。
昨日もそうだったが、自転車を押しているところを見られていたようで、色々な人から
自転車の人だ!
と声をかけられた。
↑海が真っ青できれいだった
外でウトウトしていたら、ついにコロンビアに到着したようだ。
時刻は昼の1時。
出航が遅れたわりにはお早いお着きで。
と思ったが、船が止まってから3時間くらい待たされた。
どういうことだ。
入国カードを記入して外へ。
審査所へ行くと、ブラッドさんたちが列の中へ入れてくれた。
↑審査カウンターへ向かうブラッドさん
いざ、入国審査。
相手は笑顔の女性審査官。
やさしく質問してくれる。
そして
「どこのホテルに泊まるの?」
忘れてた!!
えーっと、ホステルです。
名前は忘れちゃった。
ここwi-fiあります?
自分のパソコンから見たらわかるんだけどなー
ということをそれとなく伝えてみる。
協力しようとはしてくれていたものの、最後は
「泊まる場所がわからないとここを通すわけにはいけません」
と睨まれ、横のベンチに座らされた。
なぜか不安などはなく、むしろワクワクしていた。
のんびりと
これからどうなるかなー
なんて考えていたところ、また同じ審査場所に呼びだされる。
さっき座ったばっかりなんですけど。
帰ってくるパスポート。
そして向こうへ進めのジェスチャー。
よくわからずにパスポートを見てみると、
なんとスタンプがもらえているではないか。
なにこれ、ツンデレ?
と、こうして運良く入国できたのでした。
自転車はまだフェリーのところにある。
審査所の出口ではさっき一緒だった船の乗客達が
「自転車でしょ?」
と、どうしたらいいのか親切に教えてくれる。
どうやら自分のことを見て知ってくれていたようだ。
スタッフが車で自転車の場所まで連れて行ってくれた。
他のバイクや自転車や車乗りの人達はなぜかその場で待っていたが(紙を配っているように見えた)、自分は行ってよし! ということだったので、
では遠慮なく。
レイさんやディーさんやブラッドさん他みんなと手を振りお別れ。
さっきの審査所出口でも、そこにいる全員に
がんばってー!!
と歓声とともに手を振ってくれた。
なんだかヒーローになった気分だ。
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