- 2024/12/04
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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パナマ出国の日、当日。
犬とネコにお別れのなでなでをする。
宿の主人と少し会話をし、ホステルを出た。
正直離れたくない。
もう少しここで暮らしたいという気持ちを引きずりながら自転車をこいだ。
久しぶりに背負ったザックはとても重く感じる。
感じるだけではなく、実際少し重くなっているはずだ。
ほかの宿泊客から服やらなにやらをもらってしまったからだ。
パッキングするとき、その口が締まらなかったことに衝撃を覚えた。
バスの待ち合わせ場所へ向かう途中、サイクリングロードを走っていると自転車に乗ったおじさんがやってきて、
「どこ行くの?」とグッドタイミングで尋ねてきた。
コロンへ行ってフェリーに乗ってコロンビアへ行くんだ。
笑顔で いい旅を と言ってくれる。
これは幸先がいいぞ、と思っていた。
が、全然そんなことはなかった。
まず、アルブルックモールに着いたが、どこにバスが来るのかわからない。
モールに隣接しているバスターミナルを往復する。
まさか、こんなに広いとは思わなかった。
「このプレートを持って待ってますから」
というマネージャーの言うことを鵜呑みにしたので、もっと小じんまりとしたわかりやすいところだと思っていた。
警備員に聞いても何を言っているのかよくわからず、何人かに聞いところでやっと無線で調べてくれる人に遭遇。
自転車の警備員を呼び寄せ、そこまで連れて行ってくれることになった。
さっき探していた所と全然違う場所に連れて行かれる。
駐車場の奥に ventura2000 と書いてあるバスが確かにそこにあった。
こんなとこ わからないよなー。
バスは2台止まっていたがすでに人でいっぱいだったらしく、
20分後に次のバスが来るから待て、と告げられる。
朝から何も食べておらず、昨日の夜も公園でタダで配っていた少量の食事しか口にしていないので猛烈に腹が減った。
急げば大丈夫だと思い、モールの中へ向かう。
しかし目の前の入口は自転車を置いてはいけないという。
重荷を背に受けながら、ぐるっとまわって隣の入口へ。
今度は、急げばむこうのほうに自転車を置いてもいいと言われたが、その”むこう”とは離れたところにあるバイク置き場。
道路の真ん中に堂々と置いておかないといけないので心配だ。
時間がない。
自転車を置いて中へ。
まず両替所へ行きたかったのでそちらへ向かう。
が、その場所はそこからかなり遠く、しかも位置もちゃんと把握できていなかったために途中でタイムアップ。
値段が跳ね上がっているペットボトルの水だけ買い、小走りでバス乗り場へと戻った。
食べ物は買えなかった。
これだから時間に追われるのはいやだ。
外へ出ると雨が降ってきた。
小降りから、すぐに本降りへ。
もう散々だ。
なんとかバスに乗ることができ、自転車は前のほうに載せて押さえてもらっている。
そこからColon(コロン)というカリブ海側の町へ向かう。
バックパッカーなんかはバス中では景色を楽しむのだろうけど、自分はただひたすら寝ていた。
乗り物に弱い身としては、バスでは寝るか酔うかの2択である。
もちろん「寝る」ほうを選んだ。
2時間後、コロン。
バスを降りると長い行列が目のまえに現れた。
流行のラーメン屋よりも長いのではないか。
夏休みのディズニーランドといったところだろうか。
ここがferry xpressのフェリー乗り場だ。
一番心配していたのは自転車を船に乗せる料金だった。
自分が乗る分しか金額を払っていないので、残りの分を払うため最初にカウンターを探す。
が、どこにもない。
しかも言葉も通じず、悪戦苦闘。
意思疎通がまったくとれない。
なんだかわからないが、この目の前で繰り広げられている”さながら夢の国”な列に並んでおけばいいらしい。
同じくチャリダーの人がいて、訛りのある英語で話しかけられた。
イギリス人で彼もスペイン語が話せずどうしていいかわからないのだそうだ。
この長蛇の列に、重いかばんと自転車をカラダ全身で支えながら並ぶ。
肩と腰が痛いが、見た目よりはるかに早く、といっても1時間くらいかかったのだが、順番がまわってきた。
荷物を預けるらしい。
ザックと自転車合わせて「ドス!ドス!」と荷物が2つであることを熱弁すると、それぞれにタグをつけてくれた。
ザックはベルトコンベアのほうへ持っていき、
えっと、自転車は?
向こう、向こう、というジェスチャーから察するに、自転車はとりあえずまだ持っていなくてはならないらしい。
これが初船出だからだろうか、スタッフもあまりわかっていないようである。
壁に書かれている「ガス缶とナイフ持ち込み禁止」に怯えながら、フェリーのチケットと入出国を審査するスペースへ移動した。
自転車は入口に置かないといけないらしく、これまた不安をあおられる。
中は冷房がききすぎて寒い。
2人ほど日本人っぽい人も見えたが、違ったらどうしていいかわからないのでそのまま見て見ぬ振りをしてしまった。
イスに腰掛けて審査の順番を待っていると、今度はイタリア系っぽい感じの男性に話しかけられた。
小柄で彫りが深く、目が大きい。
自転車を持っているところを見ていたそうだ。
少しの間おたがいの旅のことを話すが、こちらの英語が全然できなくてあまり会話になっていなかった感も否めない。
しかし相手はがっかりしていない様子だったので助かった。
なにごともなく審査は終わり、自転車を持ってスタッフと一緒に右往左往。
もう一度言うが、スタッフたちもまだここの仕様をよくわかっていないらしい。
まあこれくらいはしょうがない。
この人達の大変さもわからないでもないし、そのまま一緒にウロウロしてあげよう。
重いザックがないので心も軽い。
さっきの荷物預け場所の中へ連れて行かれる。
船内に運ばれたのだろう、少なくなった荷物を横目に、端っこのぽつんとザックが置かれた場所へ。
あの荷物はあなたの? 中に大きなナイフが入っているから開けてほしい
ということだった。
ドキッとした。
しかしザックには小型のナイフしか入れていないはずだが…
遠目で見ると自分のだと思ったが、違ったみたいだ。
これじゃない
と言うと、今度は大型の麻薬探知犬が来て自転車を嗅ぎ回る。
その後、自分のザックを返された。
あれ? これって返されちゃうの?
てっきり到着まで預けるのかと思ってた。
イヤまあいいけど。
むしろ助かったけど。
中には船内で使う洗面用具とか、積み重ねられたら壊れそうなパソコンや楽器が入っていたのだ。
あとガス缶も。
ガス缶、見つからなかったのかな。
よかった。
そして船の中へ。
さっきのチャリダーは先に入って行ったようで、彼の自転車が置いてあった。
出航は7時の予定だったが、時計はすでに10時をまわっていた。
つづく
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