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スラム街の中で暮らすよ! その7〜誰かのパフォーマー




ということで、今日はオクタビオさんに同行することになった。
夕方5時出発だと言うので、暇つぶしにネットをしていたらいつの間にか寝てしまった。

5時。
まだ眠い。
寝ぼけたまま外へ出る。


最初のパフォーマンス場所はフランス広場。
海やビルのパノラマビューが見渡せ、お土産屋の露店も出ているため、観光客が多い場所だ。
なるほど、こういう場所を選べばいいのね。

まわりにいたハンドメイドの加工品を売っている商人達と軽く会話を交わし、
演奏スタート。




堂々とアコーディオンを演奏する。




なかなかチップが入らない。
自分がこの場所で見ているからいけないのかもしれないと思い、オクタビオさんの後ろのベンチへ移動。

すると、帽子にチップを投げ込む人が次々と。

俺が邪魔だったんかい!!
なんでや!?





少し暗くなってきたころ、
小さな女の子がやってきてアコーディオンの曲に合わせてダンスを始めた。
彼女につられて足を止める人も増える。


1時間30分ほど経過。

結果、
今日はあまり稼げなかったようだが、女の子の可愛らしい踊りで満足した
とオクタビオさん。
ご満悦だ。



次の場所へと移動しながら、町の説明をしてくれた。

すぐそこに大統領が住んでいるという。
なんでスラムが多いこんなところに? と聞くと、この辺は金持ちがよく住んでいるらしい。

金持ちの家のすぐ隣に貧民層の家がある、それがここカスコビエホ。
金持ちも貧乏もごちゃまぜのミックスで住んでいるんだそうな。



博物館やきれいな劇場がある場所を教えてもらいながら、狙い目の公園に着いた。
皆の食事が終わる30分後くらいにここで演奏を始めるらしい。
しかし今いる反対側のところですでに演奏している人がいる。

こういうのは場所やタイミングの取り合いだから、戦いみたいなものだ
オクタビオさん談。


暇そうなこちらを気遣ってくれたのか、別のところへ移動することになった。
何ヶ所か見て回ったが、人が少ない。
少人数のところで演奏すると金を払わないといけないというプレッシャーを与えてしまうのでやらないようにしているらしい。



いつも行く商店街へとやってくる。
すると、同じホステルに泊まっているロアさんがたまたまこちらへ歩いているのを発見。

3人でカフェに入り、その中で演奏するオクタビオさんを客の振りをして見学することとなった。




カフェ内での稼ぎはまあまあだったらしい。
ホステルへの帰り道に女の子がアコーディオンに興味を持ち、弾いてほしいと頼まれていた。


    ↑楽しそうにスマートフォンで写真を撮ったり音楽を聞いたりしている女の子(右)とそれを写真に撮るロアさん(左)




結局、オクタビオさんの演奏と客がガンガンチップを入れる様子を見たり、ロアさんも色んな楽器ができて歌もうまかったりするのを目の当たりにして、なんだかとても惨めになったのだが、


その後あまり人が来ない海辺ちかくの階段(前回トップ写真の真ん中のあたり)でオカリナを吹いていたところ、
ペルー出身だという子連れの男性が演奏をとても褒めてくれた。

『コンドルは飛んでゆく』を吹いていたのを聞いたらしく、小さい頃にケーナで演奏したことを懐かしがっていた。

オカリナを褒めてくれたのはついでだったのかもしれないしわからないけれど、誰かの記憶を蘇らせたり感情を高ぶらせたりできたのだから、練習してきてよかったと思えた。

このお父さんに少し元気をもらった。





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