- 2024/11/22
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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シャワーを浴びるとすでに夜の5時になっていた。
Wi-Fiが使えるというので試してみたが、エラーが起きてうまくいかない。
なんてことだ!
しかし、これまでアラスカから幾度となくこのような苦難を乗り越えてきたワタクシであるからして、こんなもの朝飯前なのだ。
AirMacの詳細をいじり、手入力でIPアドレスを入れて無理矢理ネット回線をこじ開けることに成功。
前回のホテルでIPアドレスをメモっておいてよかった。
そこではwi-fi接続はできるがネットだけなぜか使えなかったのだけど、念のため詳細情報を控えておいたのだ。
距離はそんなに変わらないので、ほぼ同じIPアドレスで繋ぐことができた。
ホステルには三毛猫がいる。
自分の夜のお相手。
暗がりの廊下で会ったりすると、一緒に遊んだりする。
遊ぶというか、一緒ところにいるだけ。
あとはお互い後をつけあってウロウロしたりする。
犬もいる。
薄茶の毛はそれはもうモフモフしている。
ここまでモフモフなのは生まれて初めて触るかもしれない。
とても触り心地のいい。
泊まり客は他にもいるようで、うち一人は陽気なメキシカンだった。
このホテルの使い方を教えてくれる。
彼はこの町で働いているらしく、お金がたまったら南米へ行く予定らしい。
彼からもコロン発の安フェリーの話が聞けた。
次の日の朝、クラリネットの音で目が覚めた。
部屋を出てみると、海の見える小さな小さなダイニングでメキシコ人がクラリネットを吹いている。
「今はまだ練習中だ」と言う彼の目の前には、コード表や曲のジャンルのためのコードが書かれた紙が何枚も置かれていた。
自分は曲を中心に基礎練習を入れつつ楽器を吹いていたのだが、
こんなふうに最初にコードを理解したほうがアレンジもしやすいし、特に大道芸として吹いたり誰かの演奏に合わせたりするのに必要かもしれない。
彼はもともとアコーディオンが得意らしく、人のいる町の広場で演奏すると1日に20$〜30$は稼げるという。
オカリナでも稼げるかなぁ?
多分ね。もうちょっと音量出せたらいけると思うよ。
やってみたらいいんじゃない?
向こうと向こうに金持ちが住んでる広場があるから、ちょっと騒がしい所だけどね。
ハットをこうやって置いておくとお金を入れてくれるんだよ
彼の言葉にはやってみようかという気持ちにさせてくれる力があった。
でもまだ少し不安がある。
だいたい、ちゃんと吹ける曲はあまり持ち合わせていないし、適当にオリジナルをそれっぽく吹くこともできない。
でも自由にアコーディオンを操る彼はとても楽しそうだった。
別の日の朝は、太鼓と鉄琴とトランペットなどの音で目が覚める。
夜には女性の歌声とバンドの演奏が響いている。
この地域はとにかく音楽で溢れていた。
それがここを離れがたくしている理由のひとつである。
いつものようにのんびりと、チェックアウトギリギリにホテルを出て行く。
今日はパナマシティまで20kmくらい走れば終わる。
早めについて安宿を探すとしよう。
そういうプランでこの町を出発した。
予想とは裏腹に、目の前には急なのぼり坂が次々と立ちはだかる。
太陽からの熱視線が肌を焦がす。
空からこちらを応援してくれているのだろうか。
しかし逆効果である。
腰が痛い。
体が重い。
背中の鞄も重い。
ムービーをまわした時に思わず放ったセリフが
「荷物絶対日に日に重くなってる」
だったほどだ。
子泣きじじいでも入っているのではなかろうか。
しかも自転車はブレーキが常に擦れてペダリングが重い上、
いざブレーキをかけても完全停止するのに4秒くらいかかってしまう。
『電車でGO』で言えば、ブレーキ3か4くらいの止まらなさだ。(最近ゲームネタが多くてスマン...)
その上、くだりの坂道では減速できるだけで止まることはできない。
体も車体もコンディションが最悪で、スピードを上げることすらできないまま走りつづけた。
なんとかパナマ運河に到着。
そこには中華風の門と記念碑が建てられていた。
何かの150周年記念らしい。
しかし残念なことに、スペイン語も中国語も読めない自分にはそれが一体なにを祝っているのかわからなかった。
↑運河をつなぐ橋。狭くて長い
↑船舶が泊まっている。さすがパナマ運河
さて、ここからだが、
この橋を渡って左へ進めば Estación de Balboa(バルボア駅舎)に着くと例のガイドブックに載っている。
そこは元駅で、今はショッピングモールになっているそうだ。
せっかくだからちょっとよってみましょう。そうしましょう。
行ってみたが、どうにもこうにも見つからない。
おかしいな、真っすぐ行けば見えるはずなんだけど・・・
疲れが溜まってどうしようもなくなってきたので駅舎はあきらめ、道行く人にダウンタウンへの行き方を聞いてみる。
すると、一通り行き方を教えてくれたあと、
「道を間違えたらすごく危ない場所に出るから、そのときは全速力で走っていくんだよ」
と忠告を受ける。
…マジですか。
↑途中教会っぽいところに立ち寄ったら、ついに自転車の鞄が取れた。
こう見ると少し滑稽だね。
↑ナイフで穴をあけ、カラビナでつなぎ止める(上から撮影したもの)
まわりは朽ちたマンションが建ち並ぶ。
ゴミはそこら中散乱している。
一目で治安が悪いとわかる様相だった。
言われた通り行ったつもりだったが、いつの間にかアンコンの丘という公園をぐるっとまわって来ていたようで、気がついたら入口に戻って来ていた。
なにこれ魔法みたい。
もう一度挑戦。
今度はバルボア方面ではなく中央の道、つまり自動車道に沿って走った。
...はずなのだが、いつの間にか右のルートに入っていたようだ。
おしゃれなドームに着いたので、そこの屋台で飲み物とホットドッグを買った。
サッカーを応援するときの音と歓声が聞こえる。
警備員の話では、今いるこの道路は最近できたばかりの新しい道だそうだ。
太平洋に突き出した道路が、遠くに見えるビル群のほうへと続いている。
セントラルへの行き方も教えてもらったが、クネクネと進まないといけないらしく、よくわからなかった。
臨海公園に沿って少し先へ行ってみると、その先は自転車禁止のマーク。
しょうがないので別の道を探そうと立ち止まっているとき、公園を散歩中の妻を連れたおじさんが声をかけてくれた。
「ホテルを探してるならすぐそこにちょっと安いホステルがあるよ」
「とても安い?」(もっと安いホテルは?と聞こうとしたが、上手く通じなかった)
「いや、ちょっと安い。この道路をくぐってそこの広場をまっすぐ行った右側だよ」
ここか。
ホスタルミアミ、と書かれている。
入口を探してウロウロしていると、中にいたオーナーがドアを開けてくれた。
値段は10$。
これで「ちょっと安い」なのか。
部屋にはベッド2つと扇風機、木の枝で作られた小さな台と雰囲気に合わないオフィスチェア。
扇風機はあまり風が来ないが、洗濯物を干す紐が部屋についていたのはうれしい。
シャワーに更衣室部分がないのがちょっと不便。
トイレは壊れていたようで、流した後にタンクの中にある弁を押して閉じないといけなかった。
これまで何度もトイレの故障をこっそり直してきた身としては、そんなこと全然平気だ。
数日後に業者が来てそれも直してしまった。
中はボロいが景色も悪くないし、バルコニーから夜風が入ってきて気持ちがいい。
一歩外に出ると・・・
オーナーの話では、夜の11時くらいまでなら外を出歩けるということなので、注意していれば大丈夫なのだろう。
ここに数泊泊まることにした。
↓コメント返しのコーナー
1週間くらい過ごしただろうか。
カピーラでの滞在もこれで終わり。
これからパナマシティを目指していく。
↑ちょっと走ったところにあったホテル。「バックパッカーイン」だと思ったら「バックペイカー」だったという
シティまでは約65km。
当日到着圏内である。
しかし今日は着きたくない。
だってきっと都会でしょ?
ビル群がめっちゃ伸びてるんでしょ?
そういうところって交通ルールが複雑だし人や車が多くて走りにくいし、
なにより旅人の自分が非常に場違いな気がして居づらいんですよね。
あと危険そう。
そうこう言っている間に近くまで来てしまった。
↑今度はちゃんと「バックパッカーイン」。チェーン店なのだろうか
パナマシティの手前、Arraijan(アライハン)という町。
手の届く距離だが、ここで今日は一夜をすごそうと思う。
せめて今日までは都会外の空気に浸っていたいというのもある。
しかし一番の理由は違う所にあった。
えーとですね、
DQⅢというゲームでですね、
そのーアリアハンという町がねスタート地点であるんですがね、
あのーそのー…
名前が似ているからです!!(開き直り)
なんてことはない、普通の町でした。
ちょこっと3D構造になっていたのはおもしろかったかな。
坂の上に街があるから、道路が丘をめぐってぐるっとまわっていたり高い所へ行くための歩道橋があったりしていました。
正直この程度でもへばっていたので、このまま直接パナマシティに行かなくて正解だったと思う。
最近荷物がやけに重い。
あと、この辺のホテルどこもゴキブリ出過ぎ。
今回はちょっと短いので別の話を書いてみようかなと思ったのですが、
内容がかなり変わってしまうのでもう一個記事を作って連投したいと思います。
次回パナマシティに入ってからはもうちょっと面白い話もまれに出てくるはずなので、お楽しみに。
そうそう、タイトルはドラクエ3のオープニングで母親に言われるセリフです。たしかこんなだったかな、と。