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スラム街の中で暮らすよ! その2〜ホステルと愉快な仲間





シャワーを浴びるとすでに夜の5時になっていた。


Wi-Fiが使えるというので試してみたが、エラーが起きてうまくいかない。

なんてことだ!


しかし、これまでアラスカから幾度となくこのような苦難を乗り越えてきたワタクシであるからして、こんなもの朝飯前なのだ。
AirMacの詳細をいじり、手入力でIPアドレスを入れて無理矢理ネット回線をこじ開けることに成功。

前回のホテルでIPアドレスをメモっておいてよかった。
そこではwi-fi接続はできるがネットだけなぜか使えなかったのだけど、念のため詳細情報を控えておいたのだ。

距離はそんなに変わらないので、ほぼ同じIPアドレスで繋ぐことができた。




ホステルには三毛猫がいる。
自分の夜のお相手。

暗がりの廊下で会ったりすると、一緒に遊んだりする。
遊ぶというか、一緒ところにいるだけ。
あとはお互い後をつけあってウロウロしたりする。




犬もいる。
薄茶の毛はそれはもうモフモフしている。
ここまでモフモフなのは生まれて初めて触るかもしれない。
とても触り心地のいい。







泊まり客は他にもいるようで、うち一人は陽気なメキシカンだった。
このホテルの使い方を教えてくれる。
彼はこの町で働いているらしく、お金がたまったら南米へ行く予定らしい。
彼からもコロン発の安フェリーの話が聞けた。



次の日の朝、クラリネットの音で目が覚めた。
部屋を出てみると、海の見える小さな小さなダイニングでメキシコ人がクラリネットを吹いている。


「今はまだ練習中だ」と言う彼の目の前には、コード表や曲のジャンルのためのコードが書かれた紙が何枚も置かれていた。

自分は曲を中心に基礎練習を入れつつ楽器を吹いていたのだが、
こんなふうに最初にコードを理解したほうがアレンジもしやすいし、特に大道芸として吹いたり誰かの演奏に合わせたりするのに必要かもしれない。

彼はもともとアコーディオンが得意らしく、人のいる町の広場で演奏すると1日に20$〜30$は稼げるという。


  オカリナでも稼げるかなぁ?

  多分ね。もうちょっと音量出せたらいけると思うよ。
  やってみたらいいんじゃない?
  向こうと向こうに金持ちが住んでる広場があるから、ちょっと騒がしい所だけどね。
  ハットをこうやって置いておくとお金を入れてくれるんだよ



彼の言葉にはやってみようかという気持ちにさせてくれる力があった。
でもまだ少し不安がある。
だいたい、ちゃんと吹ける曲はあまり持ち合わせていないし、適当にオリジナルをそれっぽく吹くこともできない。

でも自由にアコーディオンを操る彼はとても楽しそうだった。



別の日の朝は、太鼓と鉄琴とトランペットなどの音で目が覚める。

夜には女性の歌声とバンドの演奏が響いている。

この地域はとにかく音楽で溢れていた。
それがここを離れがたくしている理由のひとつである。




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スラム街の中で暮らすよ! その1〜宿との出会い





いつものようにのんびりと、チェックアウトギリギリにホテルを出て行く。

今日はパナマシティまで20kmくらい走れば終わる。
早めについて安宿を探すとしよう。

そういうプランでこの町を出発した。


予想とは裏腹に、目の前には急なのぼり坂が次々と立ちはだかる。
太陽からの熱視線が肌を焦がす。
空からこちらを応援してくれているのだろうか。
しかし逆効果である。


腰が痛い。
体が重い。
背中の鞄も重い。

ムービーをまわした時に思わず放ったセリフが
「荷物絶対日に日に重くなってる」
だったほどだ。

子泣きじじいでも入っているのではなかろうか。


しかも自転車はブレーキが常に擦れてペダリングが重い上、
いざブレーキをかけても完全停止するのに4秒くらいかかってしまう。
『電車でGO』で言えば、ブレーキ3か4くらいの止まらなさだ。(最近ゲームネタが多くてスマン...)
その上、くだりの坂道では減速できるだけで止まることはできない。


体も車体もコンディションが最悪で、スピードを上げることすらできないまま走りつづけた。



なんとかパナマ運河に到着。
そこには中華風の門と記念碑が建てられていた。



何かの150周年記念らしい。
しかし残念なことに、スペイン語も中国語も読めない自分にはそれが一体なにを祝っているのかわからなかった。



    ↑運河をつなぐ橋。狭くて長い



    ↑船舶が泊まっている。さすがパナマ運河



さて、ここからだが、
この橋を渡って左へ進めば Estación de Balboa(バルボア駅舎)に着くと例のガイドブックに載っている。
そこは元駅で、今はショッピングモールになっているそうだ。
せっかくだからちょっとよってみましょう。そうしましょう。



行ってみたが、どうにもこうにも見つからない。
おかしいな、真っすぐ行けば見えるはずなんだけど・・・

疲れが溜まってどうしようもなくなってきたので駅舎はあきらめ、道行く人にダウンタウンへの行き方を聞いてみる。

すると、一通り行き方を教えてくれたあと、
「道を間違えたらすごく危ない場所に出るから、そのときは全速力で走っていくんだよ」
と忠告を受ける。



…マジですか。



    ↑途中教会っぽいところに立ち寄ったら、ついに自転車の鞄が取れた。
     こう見ると少し滑稽だね。



    ↑ナイフで穴をあけ、カラビナでつなぎ止める(上から撮影したもの)



まわりは朽ちたマンションが建ち並ぶ。
ゴミはそこら中散乱している。

一目で治安が悪いとわかる様相だった。



言われた通り行ったつもりだったが、いつの間にかアンコンの丘という公園をぐるっとまわって来ていたようで、気がついたら入口に戻って来ていた。

なにこれ魔法みたい。



もう一度挑戦。
今度はバルボア方面ではなく中央の道、つまり自動車道に沿って走った。

...はずなのだが、いつの間にか右のルートに入っていたようだ。


おしゃれなドームに着いたので、そこの屋台で飲み物とホットドッグを買った。
サッカーを応援するときの音と歓声が聞こえる。

警備員の話では、今いるこの道路は最近できたばかりの新しい道だそうだ。
太平洋に突き出した道路が、遠くに見えるビル群のほうへと続いている。
セントラルへの行き方も教えてもらったが、クネクネと進まないといけないらしく、よくわからなかった。


臨海公園に沿って少し先へ行ってみると、その先は自転車禁止のマーク。
しょうがないので別の道を探そうと立ち止まっているとき、公園を散歩中の妻を連れたおじさんが声をかけてくれた。

「ホテルを探してるならすぐそこにちょっと安いホステルがあるよ」

「とても安い?」(もっと安いホテルは?と聞こうとしたが、上手く通じなかった)

「いや、ちょっと安い。この道路をくぐってそこの広場をまっすぐ行った右側だよ」






ここか。
ホスタルミアミ、と書かれている。
 
入口を探してウロウロしていると、中にいたオーナーがドアを開けてくれた。
値段は10$。

これで「ちょっと安い」なのか。



部屋にはベッド2つと扇風機、木の枝で作られた小さな台と雰囲気に合わないオフィスチェア。
扇風機はあまり風が来ないが、洗濯物を干す紐が部屋についていたのはうれしい。



シャワーに更衣室部分がないのがちょっと不便。

トイレは壊れていたようで、流した後にタンクの中にある弁を押して閉じないといけなかった。
これまで何度もトイレの故障をこっそり直してきた身としては、そんなこと全然平気だ。
数日後に業者が来てそれも直してしまった。


 
中はボロいが景色も悪くないし、バルコニーから夜風が入ってきて気持ちがいい。

一歩外に出ると・・・



オーナーの話では、夜の11時くらいまでなら外を出歩けるということなので、注意していれば大丈夫なのだろう。

ここに数泊泊まることにした。




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揺れ動く時代のように右往左往するこのブログのゆく先

さっき投稿した前号にひきつづき連投。

今回は好き勝手に書きますね。
読みにくいかもしれませんが、自分の頭の中をそのままアウトプットしてみます。
適当に読み飛ばしてください。





このブログって元々ね、

…いや”この”というかこのブログ2個目なんですけど。ファイル容量が不足したせいで増設したんですよ。
もっと言うと本当はpart3なんですけど、
ということは「これらのブログ」と言うべき? まあそれは置いておいて。



この旅ブログは元々自分だけの日記として書く予定だったんですね。
初めの頃は念のためメモ帳にも日記を付けておいていたんですが、そのうち(グアテマラあたりから)面倒になってブログオンリーになってしまいました。

メモ帳にはブログに書けないような愚痴とかつまらない話とかもいっぱい書いててそれはそれで楽しかったんですけどね。
あとブログの下書きという意味合いもありました。



で、ただの日記だからスタート時には

写真はまったく使わない、
書くスタイルも気を使わない、
あったことを多少まとめつつダラダラ書いていく

という風に決めていたですよ。

一応文章を書く練習もかねていたので内容には気をつけていたのですが、
それ以外、たとえば来場者カウンタなんて意味ないと思ってつけてなかったし、
ちょっとしたコンテンツ(たとえば現在位置情報を載せること等)の充実とか全然そんなの考えていなかった。

事件にかかわらないよう位置情報なんて載せるものじゃないと思っていましたからね。
投稿日時もわざと数日ずらしていたし。




映像もそうなのですが、じゃあどうしてネット上にあげているか。


出発前から考えていたのは、

パソコンなんてどうせ途中で盗まれるか、はたまた無事でも壊れるかするだろう

ということ。


パソコンは無くなること前提でこの旅に持って来ていたんですね。

そこで、そういう記録達をもし安全に保存しておける方法があるとしたらなんだろう、と考えまして、
そこで思いついたのがネットでした。

ネットならどこでも接続できるだろうし、そこに残しておけばサイトが封鎖しない限りはノートがにじんで見えなくなろうとパソコンがどっか家出しようといつでも閲覧可能。
基本無料。
送料手数料我が社が負担。





完璧だ。

完璧な計画じゃないか。





そう思って動画なり日記なりをアップしている次第です。

最初はgoogleのbloggerでやっていたのですが、
1つか2つ記事をあげたらなぜかBANされたのでこの忍者ブログに切り替えました。

謎の接続不可能になった。
「おきのどくですが ぼうけんのしょは きえてしまいました」みたいな突然さ。
そして呪いの音楽。

だからこれは本当はpart3に当たるというトリック、皆さんは見破れたでしょうか。


なぜ忍者ブログなのかというと、それは好きなブロガーさんが忍者ブログを使っていたからです。
加藤はいねさんという人です。
かなり有名な人みたいですね。

というか、他にブログサイトこれとアメブロしか知らなかったし。




話題がずれてしまいましたが、
そう、これはあくまでもただの日記なのです。

動画もただの日記。
ちゃんと日記タグつけてるでしょ?

今ではかなり編集に力を入れるようになりましたがそれは楽しくてやっているので、エンターテインメントな部分はおまけなんですよ。
セカンダリーインポータンスなんですよ。(☜今和英辞書で調べた)

見てくれる人がいたらすごく嬉しいなーっていう軽い気持ちで作ってます。



でもね、ちょっとずつそれが違う方向性を持ちはじめてきて。


つまり、

どうしたら見やすいか、
どうやったら楽しく見てもらえるか、
たくさんの人に見てもらうには、
もっと上手な表現方法はないか・・・

そういう第三者を気にするようになってきたんです。


それがいいことなのか悪いことなのかわかりません。
今のところいいことだと思っているのですが、これからもしもそのことについて辛くなってきたら、きっと悪いことに変わるんでしょうね。

でもせっかく世界に配信しているわけですから、もっと質のいいおもしろいものを提供したい、そう次第に思うようになってきたのです。



それで色々調べたりしましたよ。

SEO対策とか。
これはこのブログにはあまり関係ないという結論に達しましたが。
まだ早い。

あとはブログの書き方とか。
「副題をつける」とかはさすがに日記では使いようがありませんが、ほう…と思わせるものもありました。
それがなにかは忘れてしまいました。

それから他のブログを読んでみたりとか。
”旅ブログ”は読んでしまうと先がわかってしまったり影響を受けて似たようなものになってしまうのが怖いので、たくさん読んでしまわないようあえて抑えているのですが、
他のタイプのブログをちょこちょこ読んでみたり読まなかったりしています。

ブログとかあまりよく知らないのでそんなに多く読めていないのです。

本当は小説のほうがいいんでしょうけど、この状況で日本語の小説を手に入れる難易度はハンパじゃなく高い。



だから読んだ小説は持って来ていた『洗面器でやぎごはん』、これはアラスカカナダ間の暇な時に5回くらい読み直しました。ホントに暇だったから。


それからカナダのホワイトホースで日本人がくれた『魔王』『砂漠』もう一個忘れた。


あとカナダのドーソンシティのブックエクスチェンジで手に入れた『とかげ』。


そしてコスタリカ・サンホセの日本人宿でもらった『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『宵待の月』。




これらは何往復も読み直しているので、このブログにかなり爪痕が残っているはずです。
書き方とか。
わりと影響されやすいんです、自分。



そしてですね、
それ故に、ここまでブログの書き方が揺らいでしまっているのです。


「ですます調」がいいのか「である調」がいいのか。
文章の練習ということで「である調」で始めはずっと書いていましたが、楽しく書くなら「ですます調」をミックスさせたほうが得意だし、
すべて「である調」で書けば丁寧で読みやすいだろうし。

写真はあったほうがいいのか。
あれば目に楽しいかもしれないけど、ブログは文章主体にしていきたい。
それに写真を挟むと読むのが一旦区切れてしまうのでわかりにくくなるかもしれない。
レンタルブログの容量の問題もある。

起こったことを丸まんま書いたほうがいいのか、それともある程度まとめたほうがいいのか。
数日分まとめたほうがいいのかもしれないし、長過ぎないほうが読みやすいだろう。
でもこれは日記なんだからあったことできるだけ正直に書いていたい。
でもあんまりネガティブなことは書かないほうがいいのかな。

他にも文字の大きさや変化、テキストカラー、行間の空け方、リンクのウィンドウの開き方などなど、
悩みはつきません。


今でもどうやって書いたらいいのか…
もう、すごい心配になりますよね。
ホントに大丈夫、これで?って。



でもね、こうやって たゆたいながら書いていくのもいいんじゃないか とも思うんですよね。
もしかしたらそのうち答えが出るかもしれないし。

自分は常に変化を求めて生きているみたいなんです。
以前このブログに「風が好き」とクサいことを書いたことがありますが、自分も風と一緒で「ずっと同じ」に馴染めないんです。

だからこんなブログがあっても、いいよね。




そんだけ。





p.s. 
今も「太字使いすぎたかな」とか「この場合本の表紙はいらなかったかな」とか考えてます。
と思ったらブログバグってて太字反映されてない(˚ ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )



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おきなさい、きょうは はじめて おしろに いくひ だったでしょ



1週間くらい過ごしただろうか。
カピーラでの滞在もこれで終わり。
これからパナマシティを目指していく。



    ↑ちょっと走ったところにあったホテル。「バックパッカーイン」だと思ったら「バックペイカー」だったという


シティまでは約65km。
当日到着圏内である。


しかし今日は着きたくない。

だってきっと都会でしょ?
ビル群がめっちゃ伸びてるんでしょ?
そういうところって交通ルールが複雑だし人や車が多くて走りにくいし、
なにより旅人の自分が非常に場違いな気がして居づらいんですよね。
あと危険そう。



そうこう言っている間に近くまで来てしまった。



    ↑今度はちゃんと「バックパッカーイン」。チェーン店なのだろうか
 

パナマシティの手前、Arraijan(アライハン)という町。
手の届く距離だが、ここで今日は一夜をすごそうと思う。

せめて今日までは都会外の空気に浸っていたいというのもある。
しかし一番の理由は違う所にあった。


えーとですね、
DQⅢというゲームでですね、
そのーアリアハンという町がねスタート地点であるんですがね、
あのーそのー…










名前が似ているからです!!(開き直り)



なんてことはない、普通の町でした。

ちょこっと3D構造になっていたのはおもしろかったかな。
坂の上に街があるから、道路が丘をめぐってぐるっとまわっていたり高い所へ行くための歩道橋があったりしていました。


正直この程度でもへばっていたので、このまま直接パナマシティに行かなくて正解だったと思う。
最近荷物がやけに重い。

あと、この辺のホテルどこもゴキブリ出過ぎ。





今回はちょっと短いので別の話を書いてみようかなと思ったのですが、
内容がかなり変わってしまうのでもう一個記事を作って連投したいと思います。


次回パナマシティに入ってからはもうちょっと面白い話もまれに出てくるはずなので、お楽しみに。


そうそう、タイトルはドラクエ3のオープニングで母親に言われるセリフです。たしかこんなだったかな、と。





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