- 2024/11/21
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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この日はなにをやってもダメな日だというのを、朝から勘づいていた。
向かいの部屋の騒がしい音楽で目が覚める。
腹の調子が少しおかしい。
仲良くなったゴハンとは挨拶できずにそのまま旅はスタートすることになった。
都市・パストを抜けるとのぼり坂が待っていた。
聞いた話ではこの山道はダウンからのアップへと変化するはずだったので、がっかりしながら自転車を押し進める。
のぼりは時間がかかる。
体力も余分に消耗する。
そして寒い。
しばらく進むと、パンアメリカーナハイウェイから一本ずれたところにパストの隣町が見えた。
塔のような大学の一部のような教会がそそり立っている。
なんだか気になって入ってみた。
街中ではお祭りの真っ最中のようだ。
教会のとなりに建てられた特設ステージでは音楽がかけられ、人々でにぎわっている。
ここの広場でクリームとチーズが入ったフルーツを買う。
上にはスターフルーツが乗っていてなかなかいいデザインだ。
中にはバナナとマンゴー、パパイヤにリンゴ。
チーズはピザ用チーズのような形のものがそのまま生で乗っている。
果物とチーズというのは意外と相性がよいみたいでおいしいので皆さんもぜひためしてみてください。
教会を見学した後、薬局によって肌荒れのクリームを購入。
山が高くなるとその分空気が乾燥してくるので、乾燥肌の自分としてはかなり辛い状況になる。
顔がピキピキと痛くなりひび割れてきて、特に口まわりが荒れて動かしにくくなるのだ。
昼食を食べたのち、その町を抜けてもまだまだのぼり坂は続き、苦しい状況は続く。
山奥のカフェを通り過ぎ、そしてやっと下りの道が見えた。
と、そのとき!
ブレーキを握る手にグニーッという嫌な触感があった。
ブレーキワイヤーが切れてしまった。
後ろブレーキがまったく利かない。
せっかくの下りへ入ったのに、これでは気持ちよく駆け下りれないではないか!
もっと先へ行くつもりだったのだが、スピードが出過ぎないよう慎重に進みながら、崖の奥に村が見えるので急遽そちらへ方向転換する。
↑幸運にも奥に村が見えた
↑小さいので自転車屋とホテルがあるかとても心配だ
↑ちなみにあたりはこんな風景
腹も痛くなってきて、自転車のほうも人間のほうもダブルでピンチ!
谷を越えてYacuanquer(ジャクアンケール)という名前の村へ入る。
↑警察の町なのか・・・?
が、案の定ホテルがなかなか見つからない。
日曜日のためか店はほとんど閉まっている。
何人もの村人に聞いてなんとかホテルを探し出した。
レストランを経営していてホテルの看板もなにもないその宿のお値段は15000ペソ(681円)と安い。
部屋は狭くトイレシャワーは別だが昨日の部屋と比べると断然きれいだ。
シャワーはお湯も出る。
こんな調子ではやはりこの村には自転車屋がないのではないか、と不安に駆られながら、体調が悪いのでこの日はゆっくりと休んだ。
次の日、昼過ぎに起きて自転車屋を探す。
だが、やはりないらしい。
最悪バスでパストに戻ることになる。
20km程度しか離れていないはずなのでそこまでお金はかからないとは思うが、それでもかなり面倒くさい。
色々聞き込んでいくと、バイクに乗った3人家族が協力してくれることになった。
言葉が通じずにやりとりに苦労しながら、あちらこちらと彼らについていく。
まずはワイヤーを探しまわり、老夫婦が経営している小さな商店に在庫があった。
600ペソ(27円)で1つ購入する。
それを持って町はずれの車修理屋のところへ。
そこの修理屋さんがひょいひょいっとブレーキワイヤーを取り替えてくれた。
プロやわー。
料金を聞くと、いらないと言う。
「泥棒が多いから気をつけてね」
とバイクのお母さん。
今まで言葉が通じなかったけどジェスチャーでなんとかわかりあったのよね!
というようなことをそのお母さんは言っているらしく、とても嬉しそうにしているのでこちらも嬉しくなった。
それぞれにお礼を言って握手をする。
自転車復活。
すごく嬉しい。
まさかここで直せるとは思わなかったし、なによりたくさんの人がこんなよそ者を快く助けてくれたのが嬉しかった。
しかもこの村は物価が安い。
料理は3500ペソ、カフェオレは600ペソ、アイスは500ペソ。
このアイスがとてもおいしかった。
紙コップにアイスの棒を刺して凍らせたような形のアイスで、ミルクを凍らせたようなシャリシャリとしたシャーベット状の食感。
というか多分本当にミルクを凍らせたのだろう。
見た目も味も手作り感満載。
おそらくミルクだけではなく卵黄も入っているのではないか。
もしかしたらクリームも少し入れているかもしれない。
そんな味だった。
懐かしい味だ。
小さい頃に母親とアイスを作ったころを思い出した。
↑これはもう少し先で撮ったものなのでちょっと違うのだが、形はこんな感じ
店でもレストランでもみんなニコニコと対応してくれる。
このように、村の人達の協力のおかげで無事苦難を乗り越えることができたのである。