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となりの国

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ゲートの奥、El Bordo



朝、準備をしてホテルを出ようとすると、そこにはホテルの人が誰一人いなくて扉に鍵がかかっていた。

しょうがないので帰ってくるまで待つ。


1時間くらい待ってやっと外に出られた。



どうやら町は祭りのようだった。

出店が並んでいる。


そのままロサスの町を出て道を下るが、もう12時。

さすがに腹が減った。




目の前に現れた商店で食べ物はあるか聞いてみる。

こういうところではそういう食事系のものがないのを知っていたのでダメだろうと思いながら尋ねたのだが、スープならあるという。

これは珍しい。
ほぼ100%ないと言われるのに。

ありがたくそれをいただくことになった。

すると、そこを通ったおじさんがお金を払ってくれたのか、それともここの家族の人でお代はもらうなと言ったのか、料金を取られることはなかった。

しかも700ペソ分のコインまでもらってしまった。


これはすごく助かる。



そこの少年がスマホを持っていたので、翻訳を使って会話をする。

こんな山奥の片田舎だが、彼は髪型を決めて染め上げており、まさに若者という感じの出で立ちだった。

年を聞くと15歳だと言う。
もう少し上に見える。

旅行にはよく行くらしく、コロンビアの各都市から、パナマへも行ったことがあるというので驚いた。

そんなに金があるのか。

ニカラグアでは、パスポートが高くて払えないなんて話がホステルのスタッフから耳にしていたのに。

やっぱりコロンビアは栄えているなぁ、なんて話をしていたら時刻は午後2時をまわっていた。


まだ1kmほどしか走っていない。

はやく行かなくては暗くなってしまう。

そこの家族にお別れをいい、先を急ぐ。

道をくだっていると、看板にPeaje = 料金所の文字があった。

こんなところにもあるのか。

確かにここはハイウェイだが、全然そんな感じの道ではない。

すごく広いわけでもないし、車通りもめちゃくちゃ多いというほどではない。

自転車とバイクは無料なので別にいいのだが、金取るなぁ。

料金所のゲートが、ここからまた新しいエリアに突入するような感覚にさせる。



その先いい景色があったので写真を撮りながら進む。

道はのぼりが多かったと思うが、この辺のことはあまり覚えていない。




    ↑山並みが間近で見られて迫力がある



    ↑と思ったら今度は高所からの眺め



村があったので、ちょうどいい、ここにキャンプしよう。


まだ明るいのでレストランで食事でも
・・・と思ったらどこも7000ペソ(320円くらい)と高い。

しつこく安いのはないか、と聞いてみる。

すると4000ペソまで下げてくれた。

やった。

ごはんを食べ終わり、町を見回ってみる。

アイスを食べながらここら辺でよく見る紫のきれいな花が咲いている木を撮ったりしてみる。



ピンクもある。


きれいだったので何度も自転車を止めて写真を撮った。


アイス。
青いのは甘酸っぱいシロップ。
値段は1000ペソ(45円)とコロンビアではそこそこ。



一応ホテルがあるか聞いてみると、普通の民家を指差した。
え、ここ宿屋なの?
他の人達も中の本人も否定しているけど・・・

アイスを買った店の人が手助けしてくれ、なんとかこちらの意図は宿?の人に伝わったようだが、

しかし部屋がいっぱいなんだそうな。



広場にある大きな貯水タンクの下ならキャンプできるんじゃない?

と軍隊風の警察に言われたが、なんだかこの村は少し嫌な感じがする。

実際はそうでもないのかもしれないが、第6感に従い先へ。

幸いこの先5km行ったところにはもっと大きな町があるらしい。

そちらへと向かおう。



    ↑警察の人もみんな親切だったし悪い村ではなかったかもしれない。不安感は天気と時間帯から来たのかもね



この先アップダウンが続き、かなり体力を消耗する。

しかもアップのほうが断然多い。

そして空がだんだん暗くなってきた。

時刻は6時を回っている。

早く早く。



急いでいるのを知ってるかのように、そこはとてもいい景色が広がっていた。

これでは写真を撮るしかないではないか。

ちくしょう、足下見やがって。

でも美しい。



  
    ↑山から吹き下ろす雲が町を飲み込もうとしている。これを「六甲おろし」と名付けた



    ↑こんなパノラマが広がっています。暗かったせいで色があまり出てないのが残念



    ↑山の谷に緑が入り、大地の切れ込みをくっきりと映し出している。こちらも暗くて見えづらいのが残念



    ↑上の写真は明るく写っていたが、実際はこんな暗さです



    ↑奥に見える街の光がぽつぽつと光っていて、焦っていたのになんだか安心できる気分にさせてくれる。小田和正の「大好きな君に」という歌を思い出した


El Bordo(エルボルド)に着く頃には完全に日が沈んでいた。



町の入口にホテルがあったので入る。

きれいで立派なところだしwi-fiも繋がるという。

こんな山のなかなのに、と感心していると、そこのオーナーらしき男性がとてつもない歓迎ムードで出迎えてくれた。

どうやらここには日本人やオーストラリア人がよく来るのだそうだ。

そして彼もバスで南端のウシュアイアまで行ったのだとか。

とても楽しそうに話してくれるのでそれに釣られた形でこちらも嬉しい気持ちになった。



ただ、夜にブログを書いている途中でwi-fiを切られてしまったことと、深夜に人がいるのにホテルで置いているポテトチップを売ってくれなかったのが、正直イラッとしてしまった。



夜にいたのはただの見張りだったらしい。
お金は触らせてあげてなかったということだろう。

wi-fiを切ったのは盗難防止か。

しょうがないっちゃしょうがないのかもね。




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