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サツマイモ臭のする実のジュース



マニサーレスの気に入っている教会がある公園で路上パフォーマンスをする。



オカリナは音が響いてうるさく感じる場合があるので近くの人達に許可を求めるが,
一生懸命説明しても誰一人通じていない様子だ。


しょうがないので許可をとるのは諦める。
たぶんもめ事は起こらないだろう。


いざ吹いてみると、許可を求めに話しかけたその中の一人が「ブラボー!」とはやし立ててくれて嬉しかった。



吹いて早々500ペソを帽子の中に入れてくれる。

ここは人通りもまばらだし期待していなかったのだが、これは結構いけるんじゃないか。

そう思って吹き続けていると、おじさんが一人、こちらへ歩みよって来た。

30分くらい立ち話をしただろうか。

200ペソ置いていってくれたのは嬉しいが、その後あたりには人がいなくなり、演奏の調子も悪く失敗ばかりになってしまったのでここでお開き。



合計700ペソ也! 円換算で35円!!!!!!!

まあ、もらえただけありがたいのでよしとしますよ。
ええ、ええ、喜ばしいことです。


    ↑おじさんはケーナを持っていて少し吹いてもらった


朝食を採ってから町を出る。

ずっと下りで楽に早く進むことができた。

マニサレスは高い山の上に存在していたようだ。

20kmを1時間かからずに進む。

その坂はChinchina(チンチナ)という村までしか続いておらず、そこからはアップダウンが続くイヤラシイ道となった。






オカリナ演奏時のおじさんにもこの道の状況は聞いていたので、苦しい道に入っても気分はそんなに落ち込んでいない。

「あーやっぱりか」程度ですんだ。


やはり先の情報を手に入れることは大事なのかもしれない。

ただし今回のマニサレスの宿のように、下調べしたせいで残念な結果になることもあるので、いつでもそうだとは言えないのが難しいところ。




テンションを維持できたのは情報があったからだけではない。

今までの厳しい山道に比べたら、こんなのはかわいいものだ。

チンチナの路上でジュースを売っていたので1杯買う。

チョンタドゥーロのジュースらしい。

チョンタドゥーロというと、匂いがさつまいもに似ていて味が栗にそっくりのあの実だ。



そのジュースというので、とっても嫌な予感がしていた。
これ絶対生臭いだろう、と。



飲んでみるとそのような臭みは全然なく、甘くておいしい。

若干アルコールのような渋みがあるが、気になるほどではない。




飲んでいる間、ジュース売りのおじさんとおしゃべり。

9ヶ月前にもここに日本人チャリダーがやってきて、ジュースを買っていったらしい。

9ヶ月前…
知っている人だろうか。


しかし知っている日本人チャリダーなんて数人しかいないので、きっと知らない人だろうなぁ。




なぜか自分は海外では日本人に会いづらい体質らしい。

他のチャリダーたちからはもっと「誰々と会ったことがある。何度も同じ人と会う」などという話も聞いたことがあるが、自分は全然だ。

チャリダーのコミュニティもどこかにあるらしいが、それもよく知らず。


一人孤独な一匹狼を演じている。



なぜこんなに会わないかというと、おそらく走る時間が短く距離もそんなに伸びないためと、走るルートがマニアックなためだろう。

日本人旅行者に会ったところでなにを話していいかわからないので、別に気にしてはいない。

自分は天性の一人好きらしい。




    ↑ここはすでに熱帯。それっぽい木がたくさん生えている




その先の村にあったガソリンスタンドでキャンプ交渉。

即答でyesと言ってくれた上にキャンプの場所まで作ってくれた。



    ↑裏の物置を貸してくれた。面倒だったのでテントと寝袋はなし



    ↑吹き抜けの窓。それでも暑い



その近くのレストランで料金交渉して7000ペソ(350円)から5000ペソ(250円)まで値下げしてもらうことに成功。


店員たちはとてもいい人だった。

〜〜〜〜

ここで魔法の言葉を紹介しよう。

ホテルやレストランで紹介してくれた部屋や商品が高かったときに、

Tienes mas económico?ティエネス マス エコノミコ)「もっと安いのないの?」

これですわ。

こう言うことにより、ちょっとランクの下がったものを提示してくれたり値下げしてくれたりしてくれることがたまにあるのだ。

ただし、この言葉は紹介されたものそのものの下ランクを聞いているだけらしく、もっと安い商品があったとしてもこの言葉では「ない」で片付けられてしまうこともあるので注意。

〜〜〜〜

料理を注文すると、そこのフロアマスター的な人がこちらの事情をまわりに話してくれて、話を聞いた人達から2000ペソずつ、計4000ペソ(200円)もらってしまった。



これ、朝にオカリナ吹いたより全然儲かっているのだが!!



なんということでしょう。



コロンビア人達の粋な計らいに感謝。

もちろん料理もおいしかったです。





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