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となりの国

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子犬のいるホテル




夜の賑わう小さな酒場街ドラダールを抜け出し、次の町へ。
目指すは下の看板にみえるPuerto Triunfo(プエルトトゥリウンフォと読むのだろうか)。




サンルイスからドラダールまでかなりの距離があったので、ドラダール〜トゥリウンフォ間も地図上では近く見えてもきっと遠いのだろうなあ

と予想するも、それとは裏腹にすぐについてしまった。

それはそれはもう、特に書くことがないくらいの”すぐ”加減だった。



プエルトトゥリウンフォに入るには本道をそれて右手に曲がらなくてはいけないらしい。
せっかく行こうと思っていたし、きれいな場所だったらもったいない、寄り道になるがちょっとのぞいてみるか
とハンドルを切った。


しばらく新緑の広がる道路を走り、どのくらいハイウェイから離れているのかちょっと心配になってきたあたりで到着。

川か湖のとなりにたたずむ小さめの町、プエルトトゥリウンフォ。
なかなか静かな町だ。

ゆったり過ごすにはうってつけな雰囲気が漂っている。





まだ時間は早くここに泊まる気などさらさらなかったのだが、なんとなくホテルをとってしまった。
この別荘地のような雰囲気に流されて。

まあ今日はゆっくりしていよう。


と思ったら、部屋に入った途端、なんとホテルの前で壁が振動するほどの爆音がスピーカーから流れ始めるではないか!

静かな町だと思ったら全然違った。
全然騒がしい。


それでも騒音に少しばかり耐性のある自分は悠々と昼寝を決め込む。


起きると夜7時。

腹が減った。

レストランを探すが見つからない。

バーの料理は小さくて値段も高い。

ついでに言うとホテル代も高かった。



ヒドい。。。



この町はもう思い出したくない。




翌日、さっさとここを出る。


途中の水がなくなってきたので、途中にあった小屋の店で水と昼食を購入。
店員のおじいさんとしばらく話をして、傷だらけの飼い犬トト君を眺める。

ノミがついていたので取ってあげたが、そのときに思いっきり毛を引っ張ってしまったらしく、
「なにすんの」
という嫌そうな顔でこちらを見つめてから離れていってしまった。

嫌われた。



おじいさんの話によれば、この先は平たんであり、次の町まで40〜50km離れているが自転車で3時間で着くだろう、ということだった。





道路をそのまま走っていくと1時間かからずにT字路にぶつかった。

左へ行けばBoyaca地方へいける。
本当はこちらへ行きたいのだが、今は滞在日数の終わりが迫ってきている。
残念だったが右のBogota方面へ進んだ。





アップダウンがあり脚に負担がかかる。
ここを抜けると平地になるのだが、なかなか平らになってくれない。

疲れが見え始めたころ、自転車のタイヤがパンクした。
久しぶりのパンクだ。


直射日光が強いので、無人だった道路工事のタープの下を借りて自転車を分解した。

非常に暑く、水ももうない。
シャツを脱いで修理。
疲れと暑さで頭がボーッとしてきた。

途中なぜか2回も道を尋ねられた。



パッチがうまく付かず修理はそこまでうまくいかなかったが、とりあえず空気漏れは防げたので先へ進む。


ホテルが見え、そこで部屋をとった。
喉がカラカラだったのと安かったのもそうだが、ここで泊まった一番の理由は子犬が3匹いてかわいかったからだ。



他にもネコが数匹いたがすぐに逃げてしまった。
子犬はずっと昼寝をしていて遊べなかった。



近くにレストランがなかったので、1kmほど先の村へいって買い出しと夕食。
レストランはバスターミナルにしかないらしく、とても高かった。

ここのところ物価運に恵まれていない。



帰りに道路の真ん中に堂々とした顔でたたずむトカゲを発見。





車に乗っている人達はみんなトカゲを踏むことなくうまく避けている。
ガンガン走らせていそうな南米の車も、実はそうではないのかもしれない。




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