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となりの国

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旅におけるバンダナ効果とは … San Miguel

ちょっと聞いてくださいよー。


この日はチェックアウトまでクーラーとゴキのせいで全然寝た気がしなくて、ロングスリーパでしかもスロースターターな自分には朝から辛いです。
しかも追い打ちをかけるようにへこむことが・・・


テレビをかけたらカーズ2がやっていたんですね。
それを見ながら支度をしていたら、パフュームのポリリズムがかかるはずのシーンで知らない英語の曲に差し替えられていたんです。



えぇ!! ってこれ。


ポリリズムが聞きたくてテレビをつけていたのに、もうがっかりですよ。
なによりなぜ替えられていたのか。
そこが問題です。

この国では曲調が合わないと思われたのか。
版権の問題とか?
編集者の好み?
とにかく違う曲になっていたのが本当にショックで、部屋を出て行く気が一気に失せました。
たとえここがゴキの住まう部屋でも。


で、頑張って気持ちをおして出たんだけど、すぐに休んで朝食にとっておきのマンゴーを食べ始めたんです。
とっておきすぎてだいぶ痛んでいたんですが、皮を剥いて半分くらい食べたのかな。
で、残りの部分も食べようと全部の皮を剥こうとしたら、

土の上にね、落ちました。
ツルってすべって。


進む気がなおさら落ちますよ。



もう!

おなかすいた!!!





パフュームが一番ショックだったんですけど、
しょうがないので次の町の入り口でププサを食べまして、
それが熱すぎて口の中ヒリヒリしながら気を取り直してのぼり坂を駆け上りました。


のぼりがずいぶんと続くので、坂の途中で休憩しながらオカリナを吹いていたら、
子ども連れの女性が話しかけてきまして。

でもね、この人のいうことね、全ッ然わかんないの。
本当にスペイン語話してる? ってくらい全ッ然わかんないの。

やべーやべーと思いながら、彼女がバナナをくれようとしたので、どうやら優しくしてもらっているということはわかりました。
食料と水は充実していたのでバナナは断り、それからもう数言話して彼女は去っていきました。

あとから考えたら、
車で連れて行ってあげる、ということを言っていたのかもしれないし、
もしかしたら100m先にガソリンスタンドがあるからそこで休めば? ってことを教えてくれてたのかもしれないし、
まあ一言で言うと、結局わからなかったということなんですが。


んでね、次の町の食事スタンドみたいなとこでコーヒー飲んだりしながら先に進んだんですね。
坂はまだまだ続いてて、ひーひー言いながら、本当にひーひー言ってたんだけど、自転車を押して歩いていたわけです。

そうしたら後ろから知らないおじさんが追いついてきて、完全に横に並ぶ形になりました。
こうなったらもう毎度のこと、会話することになりますよね。
でもね、今回は幸運にも何言っているのかなんとなくわかったんです。
40%くらいは。

なんなんでしょうね、この差は。
簡単な単語を使ってくれてるかどうか、なのかな。
いや違う、ジェスチャーだな。
ジェスチャーにすべてがかかっている。


この先もう少しで坂が終わって、その先はなだらかな道がSan Miguel(サンミゲル)までつづいているよー

というおじさんの教えを胸に、ここをのぼり切りました。
軍隊のなんとか、という言葉を残していたのが気になりますが、さっさと行ってしまいましょう。



たしかにその先はなだらかで、すぐそこにガソリンスタンドがあったのでまたもや休憩。
コーラを買って一息ついていると、今度は家族がこちらへ来ました。

え、また会話なの?


お父さんが英語を多少嗜んでいらっしゃったので、わりとスムーズな会話が展開されました。
ちょっとしたスペイン語を習ったりした後に、彼らともお別れ。
結婚してないし彼女もいないよ、と言ったら

なんかごめん

と言われたのが印象的でした☆



ところで、今日はなんでこんなに話しかけられるのか考えたんですけどね。
この日、暑すぎて帽子の中が蒸れるのでバンダナに替えてみたんですね。
もしかしたらそれが原因なのかなー、と。

やっぱさ、帽子よりバンダナの方が異人感とか旅感とかというものがより増すでしょ。
そんな言葉があるのかははなはだ疑問ですけど。

だからこれってもしかして"バンダナ効果"なのかなーと。
もう一つの可能性として地域差もあるので、もうちょっとバンダナで実験してみないといけないみたいですね。


ここから先は都市・サンミゲルまで一気にくだって行けるのですがね、
ここ、注意ね。


道がとにかくひどいの。

クラックだらけ。


は?と思った。
もうすぐ大きな街なのに。


しかも強い日差しと木の陰のせいでそのデコボコが非常に見えにくくて、サングラスから裸眼、裸眼から眼鏡に替えてやっとはっきり確認できた。

クラックがあるのは白線内だけだったのですが、車道を走ろうもんなら真横にトラックやバスがビュンビュン飛んできますからね。


もうどうせいっちゅうねん。

あの道路は自転車にとっては死活問題です。



で、やっとこさサンミゲルに到着。
 


大きい教会が見えたので寄り道してみます。
 


なんか祭りがあるみたいで、広場にはタープがいくつか建てられ、その下では商売人がププサやら肉料理やらを提供しています。

こういうところは安いだろうと思い鶏肉を頼んだのですが、
ちょっとの量で3$
高ッ!!!
しかもこれでも値下げしてもらってますからね。

なんと、こっから東は物価が高いみたいです。



ホテルを探しウロウロ。
しかしどこも高い。

ホテルからホテルへ飛び移り、最後に辿り着いたのは・・・



そういえばこの街にはBrasilという文字やブラジルの国旗がたくさん掲げられていました。
その一店舗を遠目に覗くと店員がみなブラジルっぽい緑のユニフォームを来ています。
なぜだろう、ブラジル移民大歓迎なのかな、と思っていたら、次の日にわかりました。
電光掲示板に日数のカウントがされていたのです。


つまり、

ワールドカップだ!


そっかーこっちの人たちってサッカー好きだもんね。
オリンピックはあんまり盛り上がってなさそうだったけどね。
聖火ランナーをメキシコの山ん中で見たくらい。
たまーに5輪が寂しく書かれてるかなーと言う程度だったし。




で、なんでこの話をいきなり切り出したかというと、
尋ねたホテルもズバリHotel Brasilだったのです。


しかもね、ここすごいの。
まず、値段が12$ですんごい安いでしょ。
他は1番安くて25$だったから。


 

でね、自動シャッターをくぐるとなぜかそこにある小さな庭。
なぜ、庭が。

かなり好きだったんだけど、ネットの回線が繋がりやすいからってことで庭のない部屋に移動してしまったんですけど。


で、部屋の中に巨大ハンモック。



そして水がついてくる。


でもこれ、もしかしたら水道の水かも。
ちょっと飲みにくかったし。
そう怪しみながら、9割がた飲んでしまいました。


ホテル内の管理をしていた男の子に話を聞くと、この町はそんなに危険ではないらしい。
夜以外は。

まわりがちょっとだけスラムに近い感じだったので軽く心配していたのですが、よかったよかった。


とりあえず今日はここで過ごすことにしましたとさ。



あ、そうそう、ホテルブラジルの場所はというと、

サンサルバドル側からずっと道路を道沿いに走っていると左手側にhotelなんとかという青い看板が見えるので、そこを看板にしたがって左、
そのホテルなんとかを越えて次の道を右に曲がるとあります。




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