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となりの国

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ボケテでボケられない事態発生!






風邪がひどいです。
咳に熱に鼻水、ときに止まらぬくしゃみ。
熱のせいで頭がくらくらし、なかなかベッドから立ち上がれない次第です。

うーん、しんどい。
正直ブログはもうちょっと休もうと思っていたのですが、
なんとなく気が向いたので書こうと思います。

ここまでのいきさつを。






40$も負けてくれたホテルのところから。
朝の8時には出て行くと約束していたので、この日は6時起床。
外に出ると朝焼けとともに、良い景色が眼前に現れた。











のんびり準備をしていると、にらみ顔のオーナーが扉をノック。
Boqueteの地図と、ラジオに興味を持った時に買ったという日本語の雑誌をくれた。




すごく嬉しい。

のだが、なにぶんこの雑誌、めちゃくちゃ分厚くて重く、正直荷物になる。
そして内容にあまり興味がない。
どうしよう。せっかくくれたから捨てるに捨てられないし。
誰か欲しい人いないだろうか。






外に待機していた自転車も無事にスタンバってくれている。
出発だ。



ここからも上りが続き、どうにも体に力が入らない。
途中の町のカフェで朝食休憩。



景色がよく、正直もうここでいいんじゃないかという気がしてきた。

その思いを振り切って先へ進む。
店員の話では、あと3km先らしい。



道が一気にくだりになり、看板にはBoqueteの文字が。

Boqueteは「ボケテ」と読む。
お題の写真に一言おもしろい言葉を付けて遊ぶサイトのような名前だが、
そこにツッコんではいけないし、もちろんボケてもいけない。






    ↑情報通り、花が咲くきれいな光景が広がっている



中心部に入り、まずはホテル探し。
サンホセで手に入れた2008年『地球の歩き方 中米編』に載っている、ペンシオン・マリロスへ。
ここは6.6$と書かれている。


Buenasの声に誘われて扉を押すが、中には誰もいない。
声の主は入り口付近に立っていたオウムだった。

すると後ろからおじいさんが来て、こう言った。

ここはもう一杯だから、泊まるなら向かいのホテルにしなよ。
25$で安い部屋があるから。

と。
25$で安いほうなのか…

本に載っていたペンシオン・トパスへ行く、と言うと、

トパスも私が管理しているんだ。でもこのホテルより高いよ。
このホテルがこの辺では一番安いよ。

でも本には8.8$と書かれている、と抗議する。

ああ、君テント持ってる。
それなら8$で泊めてあげられるよ。


一応見てみたが、テントを張るところには屋根はなく、この時期は雨が多いので却下。
こんな体調なら絶対に避けるべきだろう。
大体テントを張るのに8$も取られるなら、もっと別のところを探す。


もっと安い所を聞くが、ないと言われる。
でもドミトリーあるでしょ?と聞くと、

ああドミトリーね…

と小声で答えた。



なんだか怪しい。

この人と最初に会ったときから、なんというか、少し変な雰囲気を感じ取っていた。
うまく表現できないが、友好的な立ち振る舞いの中に、少なくともこちらのことを考えてくれている感情が見つけられない。
業務的と言ったらいいのか。
そんな気がしていた。


テント泊は断り、おじいさんと別れた。


とりあえず、安いと言われた向かいのホテルへ。
どう見ても高そうだが、大丈夫か?


ホテルの従業員に話を聞く。
部屋は55$だが、別の建物の方で25$の部屋があるそうだ。

見てみると、悪くない。
が、まだ高い。


断ると、今度は20$のところもあると言われた。
あのじいさん、やっぱり高い部屋に泊めようとしていたな・・・

20$の部屋もきれいでいいところだった。
Wi-Fiが繋がるというので調べてみると、電波が全然届いていなかった。
従業員に追求すると、Wi-Fiに詳しくないから、という返答が。


やめ。




中央のところにドミトリーのあるホステルがあるのは知っていたが、風邪がこれ以上ひどくなるとさすがに厳しいと思うので、そこをあたるのは最終手段にする。


近くにあったホステルに行ってみた。



値段は18$で個室、トイレバスは共同だがキッチン付き。
ルームシェアのような作りになっている。


ってあるじゃねえかよお!!もっと安いところがよお!!!


もっと探せばもっともっと安いところがありそうだが、体力的に限界だったため、ここに泊まることにした。
そのままベッドに倒れ込み、夕方まで睡眠。


外は雨が降り出したようだった。
ここは1000m近い標高で気温が下がっている。
寝ているうちに体が冷え、風邪が一気に悪化したようだ。


夜には咳もつき、次の日から熱が徐々に上がっていった。

日を増すにつれてひどくなる風邪。
知り合いもいなければ言葉も話せないため、助けを求めることはできない。
これはどうしたものか。
とにかくこのままでは動けない。
なんとか治さなくては。







という感じで今にいたります。


でもね、さすがここボケテはコーヒーの名産地というだけあり、おいしいです。
ホットコーヒーもさることながら、ラテフラッペの味が濃くて最高。
今まで飲んだフラペチーノの中で一番ではなかろうか。
値段は高いですけどね。









風邪のせいであまり観光できてないですが、涼しいし蚊もそんなにいないし、割と好きです。

景色はその前に町のほうがよかったけど。

あと雨多すぎ。

それと物価高い。



まあ悪くないところなんで、近くに来たら一度寄ってみるのもいいかもしれませんね。

そういえばこの辺に温泉があるって聞いていたんだけど、どこにあるんだろう?



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その日に起こった不幸のどん底と幸運について

ダビッドの安宿も今日でお別れしよう。

そう誓って朝に目覚まし時計をセットしておいたのだが、

目覚ましを止めてから、あともう30分寝てしまった。

起きて急いで支度をし、もうすぐ準備完了というところで本を読んでしまう。

サンホセの日本人宿でもらってきた秘蔵の本のうちの1つだ。

おれに本を渡してはいけない。

面白い本だと1日中読みふけて、ラストまで全部読んでしまうのだ。

1ページの文章量にもよるが、200~300ページくらいだったらその日のうちに読み終わってしまう。

ただし、興味のない本だと何ヶ月もかかってしまうのだが。

これを読んでしまったために出発は猛烈に遅れ、部屋を出たのが11時を完全に過ぎていた。

愚かな。



少し迷っていたが、やっぱりボケテの町へ行ってみようということに決定。

そちらへ向かう。

調べたところによると、ダビッドが標高-2mくらいでボケテは1000mくらい。

これはキツい上り坂が続くぞ…

と覚悟していたのだが、全然そんなことはなかった。

どちらかというとアップダウンが激しい。



    ↑道路はとてもきれいに整備されていて走りやすい

Boqueteの看板も見当たらないので、途中で道を間違えたのか不安になったほどだ。

不安にはなったが、しかし人に聞くのは面倒くさい。

抱いていた疑念は、道すがら通ったLos Anastacios(ロスアナスタシオス)の村と、そこで男子学生が叫んだ「ボケテへ行くんだろ」という言葉そして指をさす方角で晴れた。

だいたいボケテとダビッドの間にあるDolega(ドレーガ)という町を通り抜ける。

想像より小さいというか、華やかではなかった。

さっきのロスアナスタシオスの方が賑わいがあって好きだ。

通り抜けただけだから実際どうかはわからないが。

時間を見ると1時過ぎ。

もしかしたら2日かかるかもしれないと思っていたが、これで半分だったら楽勝だな、

と余裕ムードだ。

だがしかし、ここからが大変だったのだ。

ここからくだり坂はほぼなく、ずっと地味ーな上りが続く。

アップもダウンもない、真っすぐなこの坂は
長時間走っていると平地に見えてくるほどだった。

これが徐々に体力を蝕んでいくのだ。




ちょっと走ってはバス停で休むペースにまで落ちてしまった。

なにより背負っているザックが重い。

中の荷物を整理したい。

どこかで売れるかもしれないと思い、物をほとんど捨てられないでいたのだが、

サンホセで色々と買いそろえてから本当に体にキツくなった。


これではこの先マズいかもしれない。

そろそろどうするか考えるべきか。

何度目かのバス停休憩をしていると、大雨が降り出した。

まだ4時前だからと、のんびり本でも読みながら雨が止むのを待っていたのだが、一向に止む気配がない。

本が一区切りついたところで時計を見ると、5時30分を指していた。

あたりは暗くなり始めている。

これはもう行かなければいけないかもしれない。

雨が降る中ダッと走り出した。

するとすぐ目の前にホテルの看板らしきものが。

これはラッキー

とばかりにそちらへ逃げ込む。

しかしだれもいない。

どうやらラブホテルだったらしい。

あちこちにライトが付けられているところを見ると潰れてはいないと思うのだが。

これ以上濡れたくなかったので、声を上げて呼びかける。

小屋の中から老婆のような声が何か叫んだ。

が、何を言っているのかわからない。

こちらからでは姿も見えない。

ここはホテルか。

という問いに対し、なんだか長くてわかりにくい返答をよこす。

そうだけど今はやっていないということだろうか。

ボケテまではあとどれくらい?

と聞くと、あと5kmくらいらしい。


それならもうすぐだ。

ちょうど雨も小降りになってきた。

しかしこの先にいた人曰く、まだまだ遠いとのこと。

バスを待っていた女性に話を聞いてみると、

この先そんなに遠くないところにホテルが2軒あるらしい。

その話を信じ、ボケテ方面へ道をつき進む。

再度雨が強くなってこようとも、
他の人たちに「この辺にはホテルはない」と何度言われようとも。

おかげで全身ずぶ濡れ。

頭痛がする。

体はいいが、荷物がべっちゃべちゃでどうしようこれ。



今の状況を一言で言うと、

最悪だ。



本当にあるのかよ…

と疑い始めたそのとき!

Boquete river innの文字が!!

よかった、本当だった。

その道を行くとinnより先にキャビンホテルがあった。

もうどこでもいい、近いしここにしよう。腹も減ったし寒い。

門は締め切られていたが、5分ほど粘ると老年の男性がたまたま外に出てきた。

呼びかける。

キャビンについて尋ねると、部屋はあるが60$もするらしい。

さすがに高すぎる。

20$しかないことを伝えると、ちょっと待ってろと言われ家の中でなにか相談している。

そして
「こっちへ来い」
と言われた方へついていくと、キャビンの中に案内してくれた。

それがめちゃくちゃ豪華できれいでまるで一軒家のような内装だった。

   ↑高そうなソファに広いTVスペース


    ↑キッチンには冷蔵庫、電子レンジ、砂糖や塩などの調味料も揃っている


    ↑清潔なベッドルーム


    ↑洗濯機までついてる


    ↑テーブルには雑誌がズラリ


1泊なら20$でOKだ、と男性。

こちらはその豪奢さに呆気にとられながらコクコクと頷く。

しかし君だけだからな! と念を押された。

さすがに悪いと思ったので20$+財布にまだ入っていた7$、つまり財布の中の紙幣全部を渡したのだが、

いや20$でいいよ

と返してくれる。

なんてダンディなんだ!

強ばった顔をしてなんてダンディ。

こんな華奢なとこに泊まっていいのだろうか。

あまり汚さないようにしておこう。

それにしても「捨てる神あれば拾う神あり」というのはよく言ったものだ。

さっきまで最低だった運気が、一瞬で最高潮に達している。

一旦出て行った男性が、パンとスライスチーズとハムを持って戻ってきた。

くれるらしい。

なんとありがたい。

40$負けてくれているのに。



男性にガスを付けてもらったり冷蔵庫を起動してもらったりしていいる最中、部屋に犬が1匹入ってきた。

さっき玄関口でギャーギャー吠えてきた中の1匹だろう。

茶色と黒と白の中型犬で、キツそうな目のまわりにはまつげのような黒い毛が長く伸び、毛並みは非常によくて短くきれいにそろえてある。

顔は厳しそうだが、その動きには上品さが見て取れた。



かわいい。



なでようとすると嫌がるのだが、こちらには興味があるようで近づいてくる。

しゃがみ込むと控えめに匂いを嗅ぎ、伸びた顎髭を舐めようとしてくる。



か、かわいい。



主人が呼びかけてもここに居たがっている素振りを見せている。

彼女にはかなり気に入られたようだ。




    ↑コーヒーメーカーまである


    ↑落としたコーヒーからいい香りが漂ってくる


キッチンで作ったラーメンと貰ったもので作ったサンドイッチ、それに備え付けの落としたコーヒー。

くはぁ、最高だ。

サンドイッチがおいしすぎる。


シャワーを浴びて上質のベッドにダイブ。

ああ、幸せってこんなに近くにあったんだね…



今日読み始めた本をすべて読み終わり、この記事の下書きと動画編集をする。

なんだか体が熱い。
熱があるのかもしれない。
喉も朝より痛くなっている。

こりゃあ、完全に風邪引いたな・・・




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Davidでの つらつらな日々...

 



安宿から出る。
宿のおじさんが優しい笑顔で見送ってくれた。

前回書き忘れていたが、この町はLa Concepción(ラコンセプシオン)というところだった。



体の調子がおかしい。
喉が腫れているのか締め付けられるような痛みがあり、肺か胃のあたりが深呼吸すると重く感じる。
なんだろう。
ただの風邪だったらいいのだけど。

コスタリカのカルタゴへ行ってからずっと体の様子があまりよくない。
町に着いたら抗生物質を探して飲んでみようか。



ここから下り坂も多くなり、ササッとDavidに着いた。
Davidの読み方は、発音的にはダビッ.(ドットは小さくて見えないくらいのド)という感じ。
ドを飲み込むように言うので、日本語で表記するのはちょっと難しい。




    ↑町の入り口がわからず迷ったときに入ったアイス屋。フローズンヨーグルトとチョコ2種類のソフトクリームを買ったらホットドッグを付けてくれた。




宿情報はあったのだが、中心部となるセルバンテス公園が見つからない。
ウロウロしているとホテルを見つけたので入ってみる。

55$。

高い・・・


その受付で何やら話し込んでいた北米風の若い女性がこちらを気遣ってホステルの場所を教えてくれた。
バンブーホスタルというらしい。

しかしアバウトな説明だったため場所がよくわからず、体の調子もあるためできれば個室に泊まりたかった。



その高いホテルの近くに公園を発見。
そこを目印にながらPención Costa Ricaに入る。
パナマなのにコスタリカ。此れ如何に。

料金はトイレシャワー共同で6$、一緒で9$。
あまり動き回りたくないので、9$にしてもらった。


中は豪邸のようになっていて驚いた。
たくさんの扉があり、廊下が迷路のように続いている。
廊下の壁や脇には絵や壷、美術品が並んでいた。

まるでウィザードリィというゲームのダンジョンのようだった。


   ↓廊下の様子











 
    ↑Wizardryの雰囲気と似てる



パナマのホテルで気づいたことがある。
それは、どこもワイヤーハンガーがこれでもかというほど部屋に並んでいることである。
なぜあんなにもハンガーが備え付けてあるのか。
不思議だが、こちらとしてはとても助かるので、遠慮なく使わせてもらっている。



近くのスーパーへ買い物。
こっちのスーパーに入ると、アラスカのスーパーを思い出した。
なんだかアメリカナイズされている。

ドル表記だからというのもあるかもしれないが、
巨大な果汁100%ジュースが棚いっぱいに並んでいるのがとても懐かしい気持ちにさせられた。

値段設定は、高いものもあれば安いものもある、といった印象。



薬局では診察書がないと抗生物質(antibiótico)を売れないと言われたので、しかたなく咳の風邪薬を買ってみる。


ついでに軽く観光。
セルバンテス公園ではかき氷屋が並んでいた。



日本とは違い、置いてある氷を削ってそのままひっくり返し、三角錐の紙に入れる。
シロップをたっぷりかけてくれるのでまあおいしかった。


ファンシー雑貨屋に行くと、



日本の「10万円貯める貯金箱」のような貯金箱が売っていた。
どこにでもあるんだな。



体の改善が見られないので数泊した。
まあ安いしね。
いいよね。



これから、先を急ぐか寄り道していくか
それを決めないといけない。
ここから北に行くとBoqueteという観光地があるらしいのだ。
きれいだという話だし、ちょっと行ってみたい気もする。
しかし体が心配だ。
もう少し考えることにする。



それにしてもこのダビッドという町、発展していて大きいがあまり見所がないように思える。
食事処もどこもイマイチ。






あ、そうそう、ちょっとだけ愚痴ってもいいですか?

あのね!
ホテルの近くのboca chicaとかいうレストランに入ったんですよ。
少し高めのところなんだけど、栄養つけないとと思って。

そうしたらね、ウェイターは気づいてるのにだーれもこっちにこないの。
メニューも持ってこないの!
そのあとから入ってきた人たちには丁寧に接しているのに!!

でね、自分でメニュー持ってきて料理を決めても誰も知らんぷりですよ。
それで大声で呼んで注文したら、今度はよそ見をしていてこっちの話なんにも聞いてないの!!!

ひどくないですか?

だからさっさと出てっていきました。


そのあとに入ったものすごく安い料理屋では、野菜かご飯かのどっちかに石が入っていたし、
とにかく早くここから出て行きたかったです。





まあそういうことがありながら、頑張って生きています。




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水がなければマンゴスチンを食べたらいいじゃない


パナマへ入って早々
水の補給を忘れ、手持ちのボトルはほとんど空っぽ。


これはピンチだ!



ピンチだ…



……ピンチ。




…ピンチのはずだが、なぜかそのまま進もうとする自分。

自分で自分がよくわからない。

国境の町の目の前は、なんとすぐに高速道路。

うう、高速嫌いなんだよなぁ。

しかも高速道路上には店があまりない。

これはピンチだ!!

さて、道路を少し進むと迷彩服に身を包んだ警官?がいて検問している所に出た。

ここが本当のパナマ国境なのかな。

でもパスポート上では昨日入国したことになってるし…

通りがかる車は軒並みスルーしていたので、
いつもみたいに

「あっどーもこんにちはさようならこれいくら?」

ってな感じで通り抜けられると思っていたのだけど、


今回、なんと呼び止められました。

珍しいこともあるもんだ。

パスポートを見せたらすぐに「行っていい」と言われたので助かった。

別に悪いことはしていないんだけどね。

で、どっからパナマなの?

高速道路を走る。

天気が悪いが、そのおかげで気温はあまり高くない。

高くないはずなのだが、汗が止まらない。

そう、ここであのあれですよ。

水がない。



どうする。

この辺には店はない。



どうする。

朝食もろくに食べてないのがたたってだんだんフラフラしてきたぞ。



どうする。



どうする!!



消耗しきってしまい道端で休んでいると、目の届く範囲に果物をうる人が座っているではないか。

こ れ だ !

ユラユラと左右に揺れながら自転車を押して歩くアジア人。

そんな怪しい人影にもめげず、明るく接客してくれるおじさん。

売っているのはマンゴスタンとランゴスタン(名前間違えてるかも)という名前の果物らしい。

マンゴスタンは日本語でいうマンゴスチン。

ランゴスタンはよくわからないけどトゲトゲのついたイカツイ赤い実だ。

この辺ではよく見かける。

どちらもこの国で採れたものではないと聞きちょっと残念ではあるが、

水分補給と胃袋を満たすためにマンゴスタンを6個購入(1$)。

人生初の生マンゴスチンだ。

これがめっちゃうまい!

甘さが半端じゃないの。

ブドウより甘いの。

メキシコのマンゴーと対を張るうまさだった。


    ↑奥のアシベみたいな果実がマンゴスタンの原型。小さい実には種が入っていないので、そのまま食べられてしまうのもポイントが高い。

     ↑比較。アシベ


ランゴスタンも味見してみる。

マンゴスタンより酸味が効いていて、いい感じに喉の乾きが癒えてくれる。

ジュースにして飲みたい。

ただ、実と種が繊維的ななにかでくっついて剥がれないため、

あまり腹は膨れないものだった。



    ↑棘と皮を剥いて試食させてくれるおじさん。ライチみたいだね


少し落ち着いたところで再出発。

村が見え出したので飲み物を買い、食堂はないのでカップケーキを食べる。

男の子が元気に遊び回り、ときどきこちらに一言二言話しかけてくる。

この道は地味な上り坂が続き、体力がじわじわ持っていかれる。

かなりシンドイ。

大きめの町に着いたとき、

時間はまだ余裕があったが天気が悪かった。
雨が降る前にここの安ホテルに泊まることにした。

歯医者も兼ねているらしいホテルで、部屋の中はかなりボロい。

12$だと言われたが、2$値下げしてもらった。

道を聞いた男にたかられそうになったが、言葉がわからない定でやり過ごす。

外国人って便利!

部屋に入られて盗まれる可能性も考慮にいれ、あまり出歩かずにこの日を終えたのであった。




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