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となりの国

Home > ブログ > 5、グアテマラ

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「持ってる」系旅人 〜 Zacapa





朝起きて10時半に宿を出る。

一度リオオンドのセントロへ向かい、ネット屋で情報を集めてみる。

グアテマラシティは危険と言われているが、被害をざっと調べてみたところ、思っていたほどの量はヒットしなかった。

うーん、どうしたものか。

気持ち的には行かない方向で固まってきているのだが、やっぱりアティトラン湖は気になる。

でも観光地みたいだし、みんな見ているんならおれは見に行かなくてもいいかな、とも思える。

未練が残るようなら、日本から飛行機でバッと行ってさっと見に行ってザザッと帰ってくることもできるし・・・

それでもやっぱり決断できないので、
とりあえずエルサルバドル方面に少し進むと州都のZacapa(サカパ)という都市があるそうなので、そこでちょっと考えよう、

ということになり、グアテマラシティではない方向へと赴いた。

リオオンドの町を離れてもこの乾いた風は続いており、景色もいいし、その上緩やかな下りが続く。

時折顔を見せる村も色彩豊かで、ウェスタンな街並が気分を盛り上げる。


    ↑右側にショッピングモールがあった

    ↑これはなんの実だろうか。直接幹に実がついている

    ↑景色がきれいで走りやすく、気持ちがいい

なんだか楽しくなってきた。

風邪がひどくならないようにちょっとずつ進もうキャンペーンはまだまだ実施中。

ゆっくりのんびり進んで行く。

ガソリンスタンドにコンビニが併設されていたのでそこで休憩。

店員達がwi-fiという単語を口にしていたのでネットが使えるかどうか聞いてみると、

そりゃもうもちろん

とパスワードを書いて手渡してくれた。

こんなところでネットが使えるのか!

レストランでは使えなかったのに。


    そういえばコンビニって久しぶりだ

しばらく走ると ←ZACAPA の看板が現れた。

左折して橋を渡り、長い公園の横を通り過ぎると町の中心へと入る。

たくさん、混沌とした状態で並んでいる。

ホテルを見て回るがいい所があまりなく、結局最初に入ったホテルに泊まることになった。

「最初に入ったホテルが一番いい法則」というのが自分の中に出来上がっているのだが、今回もその法則に当てはまってしまったようだった。

最初のホテルに戻ると、一番安い部屋47.70Qがもう取られてしまっていて、10Q高い部屋しかないと言われた。

値下げをお願いしてもダメだったので、くやしいから半端な70センターボ(100センターボ=1ケツァール=13円)を切ってもらった。

部屋は一番上の階で、自転車を運ぶのは大変だったが、眺めは非常にいい。

屋上に登ると町が見回せた。

安い部屋はきれいではあったが下水の臭いが部屋に立ちこめていたのだ。

これはむしろこっちの高い部屋の方でよかったかもしれない。

特をした気分になった。





次の日もここに泊まることにして、街の中を歩き回ってみる。

しかし旅をする上で揃えたかったグッズは全く見つからず、しょうがないので今度はネット屋を探した。

ホテル近くに2件あったがどちらもwi-fiは付けていないということだった。

州都が聞いてあきれるなぁ。

小さい街の方が設備がいいのだろうか。



旅行者はカフェやレストランでネットをするとよく耳にするので、ちょっと高そうなレストランへ。

wi-fiが繋がるようで、コーヒーを注文し接続する。

すると、すぐに切断されて使えなくなった。

店内で流れていた音楽も止まり、冷房もストップ。

店員がこちらへ来て、

機械が壊れてコーヒーが作れない

というようなことを言っている。

しょうがない、店を出る。

もしかしたら居座られるのが嫌で電源を落としたのではないか、とも思ったが、もし入店したタイミングで機械が壊れたのなら、それはもう何かを持っていると言っていいのではないか。

自分が来たから機械が壊れたというのならちょっと嬉しいので、そう思うことにした。



もう少し先のネット屋を訪ねてみる。

店員のおじいさんが電球を指差し、「だめだだめだ」と言っている。

そうか、これでわかった。

どうやら街で停電しているようなのだ。

機械が壊れたのではなく、ちょうどいいタイミングで停電になった。

それはそれですごい偶然だ。

やっぱり自分は何か持ってるな、と思って可笑しかった。
トラブルメーカーここにあり。

ホテルへ戻る道では発電機がそこら中で使われ、ものすごい騒音だ。



wi-fiを探すのは疲れるし自分自身探すのがあまりうまくないようなので、

これからは接続できるところにうまく立ち会えたら使う、見つからなければ無理して探そうとしない、という風にしようと思う。

その方が色々とスムーズに行くはずだ。

メキシコかどこかで奥歯が欠けたようなのだが、そこが今になって痛み出した。

虫歯になってしまったのかもしれない。

昨日から痛みがあり今日になっても引かないので、モンダミンのようなものを薬屋で買って使ってみる。

    ↑こんなん

ものすっごく辛い。

頬の内側と舌にしみるくらいの辛さだ。

これで良くなってくれればいいのだけど、最悪日本に帰らなくてはいけなくなるかもしれない。

うむむ、このハプニングはいらなかったなー。


追記:
名前に聞き覚えがあると思ったら、日本にもあったんですね。

リステリン
でもこれめっちゃ辛いから! 口ん中とんでもなく痛くなるから!! 
気をつけて!




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西風の吹く街 〜 Rio Hondo

 



ネコがかわいかったので、朝食もここで摂ることにした。

橋の向こうから見回りを終えたネコが戻ってくるのが見える。

今日はホットケーキのため、彼らの反応はイマイチ。

少し離れたところで2匹、ウニャウニャとじゃれあっていた。



昨日ほとんど進まなかったので、今日は体調がいい。

いくつか町が見えたが、そのまま通り過ぎた。

グアテマラのフローレスからモラレスまでが「森と丘」の景色だとすると、

モラレスからの道は「山と川」という感じだ。

山の麓に沿って道は伸び、それと同じくして川をさかのぼっているため、奥に山が見えつつ左手に川、という光景が生まれている。


    ↑山には分厚い雲がかかっている


    ↑晴れてきた


    ↑写真では見えずらいかもしれないが、禿げた山の起伏がよく見えて綺麗だった


    ↑緑豊かな草原かと思えば

    ↑いきなり荒れ地になったりしていておもしろい


アディオス

という声が聞こえたので振り返ってみる。

金網の向こうに女の子がいて、目が合うと小さく手を振ってくれた。

El Rozario(エルロサリオ)という村に昼食で立ち寄る。

そこのお姉さんが優しく、店内に招き入れられると手を洗う場所とトイレをわざわざ案内してくれた。

安価なハンバーガーを頼むと、

これはあなたへプレゼントです。

と頼んでいないのにジュースを1杯くれた。

帰りには大振りのマンゴーを1つもらい、にこやかに送り出してくれた。

なんていい町なんだろう!

昨日のおっさんの話では、この町に大きなホテルがあるそうだ。

ランチに寄った食堂から少し進むと本当に大きなホテルが現れた。

看板には4つ星がついている。

今日はここで終わりにしようか迷ったが、高そうだったし地元観光客がたくさんいたのでやめることにした。

その先10kmもしないで次の町 Rio Hondo(リオオンド)に着く。

地図には大文字で書かれていたので大きな街なのかと思っていたが、そうでもなく小振りといったところ。

しかし、ここが大事な分かれ目となっている。

まっすぐ行けばグアテマラシティ、左に折れればエルサルバドルの近道。

さて、どっちへ行ったらいいものか。

実はまだルートに迷っていた。

グアテマラは「アンティグア」と「アティトラン湖」がオススメだとメールで教えてもらったのだが、それが両方ともグアテマラシティを越えてゆくルートにある。

特にアティトラン湖はすごくきれいな湖として有名らしく、ぜひ行ってみたい。

しかしグアテマラシティには近寄りたくない。

なんだかわからないが行きたくない気分でいっぱいなのだ。

それにその付近は治安が悪いことでも有名だった。

それ加えて大事なことが一つ。

グアテマラからの4カ国は、ヨーロッパのシェンゲン協定のように全国合わせて90日しかいられないらしい。

その分各国間の通り抜けはスムーズに行けるそうだ。これもシェンゲン協定と一緒。

つまり、もうすでに3週間近く経っているので、このペースで行くとちょっと間に合わないんじゃないかという、

毎度のことながら「時間との戦い」がネックになってくる。

まあ、グアテマラシティまであと130kmくらいとそんなに遠くはないので、寄り道したところでどうということはないとは思うのだが・・・

アティトラン湖には行ってみたい。

でも直感は行くなと言っているし、治安も時間も心配だ。

このせめぎ合い。

とりあえず情報を集めることにして、リオオンドのセントロ(中心部)に行ってみる。

この町は人の愛想があまり良くないし少しさびれた感じがする。

治安が悪いのだろうか。

しかしそれでも一目見てこの町が気に入ったのは、その小ささやファンシーな町の造りだけではない。

たしかにカラフルな家の壁と小さなモールのようになったオシャレな建物がうまく合わさってとても素敵な街並だった。

    ↑すぐ奥には山がそびえる
 

それも気に入ったのだが、それ以上によかったのは、この風だ。

乾いていて少し冷たい。

この風が自分とピッタリ合っている。

こんなこと言っていたら笑われるかもしれないが、その地域や季節、天気などによって違う”風”を感じるのが、自分はとても好きだ。

それまでは湿りっ気があり、秋のような匂いだったりクワガタのような匂いだったりしたのだが、この町に入ってから感じがガラッと変わった。

さらっと通るその風は自分の虚無感を強くさせる。

たとえるなら荒野に吹くような風だった。

ここに住んでみたいとさえ思ったのだが、今日は日曜日。

町はガランとしていて静かだ。



    ↑着いた日は日曜日

    ↑次の日、人が増えて少し明るい感じになった


 

ネット屋も休みなのでとりあえずホテル探し。

セントロに泊まりたかったのだがここにはないということなので、しょうがなく来た道を戻り、大きい道路沿いに並ぶホテルへチェックイン。


それからネットが繋がるというレストランへ。

しかし電波が弱いのか、うまくwi-fiが繋がらない。

話を聞くと、隣のガソリンスタンドからwi-fiを拾っているそうだ。

おいおい…

ガソリンスタンドに行っても繋がらなかったのでこの日は諦めて寝ることにした。

それにしてもグアテマラは本当にネット回線が入らない。

これはブログや動画を気にせずに、基本ネットに触れずに進んでいった方がストレス無く行けていいのかもしれない。

カナダの時みたいに、繋げそうな所へ来たら繋げるという形にしようかなぁ。

この地域は虫が多く、この日もまあ色々あったのだが、嫌な人もいると思うので書かな(略)

Gを退治した後、この日はベッドまわりにクローブをパラパラと撒いてみた。

盛るのとどっちがいいだろう。

クローブが本当に効くかどうかはわからないけど。

もしかしたらエッセンスオイルじゃないと効き目がないかもしれないと思いつつ、効果があることを信じてこの日は眠りについた。
薬草でなんとかしようとしている様がちょっと魔法使いみたいだな、とトキメキを覚えながら。




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ネコカフェ 〜 Doña Maria村





2日後、
ロサマテスから出発するが、最近はとにかく天気が悪い。

この日も同じように曇っており、たまにぽつぽつと雫が落ちるのを感じる。


    ↑この霧を見よ!

風邪はまだまだ猛威を振るっているので、これ以上ひどくならないように少しずつ前進していく作戦を実施。



グアテマラでポピュラーな安食堂のメニュー。15~30Q(ケツァール、1Q=13円ほど)くらいで飲み物がついてくることもある。

店で飲み物休憩をしていると、店のおっさんが声をかけてきたのでこの先の道を聞く。

グアテマラはどうだ、好きか。

と聞かれたが、返答に困ってしまったので、

うん、でもこの国危険なの?

と、少し話をそらしておいた。

来てそんなに経っていないしそこまでふれあっていないので、好きも嫌いもない。

というかよくわからない。

こういう時はなんと返せばいいのだろう。

正直にわからないと言うと少しさびしそうな顔を向けられるのは経験済みだし、適当に好きだと答えるのもどうかと思う。

どこから来た、とか どこへ行く、とかもそうだけど、こういう質問に答えるのってとても難しい。

日本をまわっていた時でさえ、「どこから来た」系の質問は返答に困ったほどだ。
なぜならスタート地点は3〜4ヶ所当てはまるような状態だったし、どこまでというのも特に決めていなかったから。


でもこういうことをしてるとどうしても避けては通れないものだから、うまい返しが思いつくといいのだけれど。

3時間しか走っていないが体も空模様も不安定なので、川沿いのホテルに泊まることにした。

今はちょっとずつ進もうキャンペーンを実施中なのだ。

wi-fiが繋がる所を探したがもう少し先に行かないとないらしい。

グアテマラに入ってからwi-fiが本当に入らなくなった。

空も晴れてきて暇だったので、空き地でオカリナとハーモニカの練習をした。

ハーモニカもうまく吹けるようになりたいからもっと練習したい。

先生になる人がいればいいんだけど。

夜ご飯はホテルに併設されてるレストランで食べることにした。

豚肉を頼み待っていると、椅子の下にネコがやってきた。

どうやら食い物を狙っているらしい。


    ↑カメラを向けたときの「なにやってんの?」という表情

料理が運ばれてくるとそのネコはこちらの脚に体を強くこすりつけながら

「ニャーニャー(飯よこせ飯!)」

と連呼する。

すぐに黒いネコもやってきてこちらをガン見しながら強い口調でにゃーにゃー言っている。


    ↑真剣な目つきだ



    ↑飽きた


    ↑寝た


そのうちくれないとわかると近くでふて寝しだした。

かわいい。

夜、部屋には肥えたカナブンがどんどん入ってきて、その奮闘の模様の詳細を書こうと思っていたのだが、
いやな人もいると思うのでやめておくことにする。

12時近くになると大雨が振り、停電になった。

この辺に入ってから、深夜に大雨→停電パターンが多くなった。

もう雨期に入っているのだろうか。

そういうの、よくわかんない。

そうそう、テレビを見ていたら日本のプロジェクトXがまんまやっていてびっくりした。
いきなり中島みゆきの「地上の星」が流れ出して、映像もそのまま。
ただ違うのはスペイン語の字幕が後付けされていたことと、司会の人たちのしゃべりに吹き替えがついていたことだ。
映像が古かったのでかなり前のやつだろう。
車を作る話だったみたいだが、すぐにチャンネルを変えてしまったのでよくわかんない。




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風邪とフラペチーノの相性、Morales 〜 Los Amates




モラレスでは2日間ベッドで寝続け、計4泊した。

まだ鼻と喉が酷い状態だが、熱は下がったので先へ進むことにする。



出発日前日、体調はよくないがせっかくなので町の中を歩きまわってみる。

メイン道路には車や人が激しく行き交い、夜もソカロ(中心広場)を中心に人通りが多い。

日本の盆踊りや神社祭りが終わったあとの感じに似ている。

夜道に人々の話し声が小さく響き渡っているあの感じ。


ここのソカロは花や木がたくさん植えられている。

管理もしっかりされていてきれいにしてあった。



カフェで久しぶりのフラプチーノに出会えた。

メキシコではよく飲んでいたが、そこを出てからはなかなか見るとこがなかったのだ。

喉が炎症を起こしていて熱を持っているため、この冷たい喉ごしがとても気持ちよく、体の中がぶわっと目覚めていくような感覚を覚えた。

ちょっと高かったが、やっぱりフラプチーノはいいものだ。

幸せって、こういうことを言うんだね。

部屋に戻ってゆっくりしていると、大雨が降ってきた。

雷もなっているので停電になるかな、と思いパソコンの充電機を抜いておく。

数十分後、案の定停電になってしまった。

懐中電灯もありシャワーも浴びたあとだったので特に困ることはない。

それよりもこの雨が明日までに止んでくれるかが気がかりだ。

この調子で明日も雨だったら、出発を延ばさなくてはいけない。

停電も直り夜もふけてきたころ、ベッドから床を見下ろすとチャバネゴキブリがこちらを眺めていた。

大きさは10cm弱といったところだろうか。

ニスを塗ったような深い茶色と光を反射するテカり具合、宇宙服のような頭部、足のトゲトゲ。

素晴らしいフォルムだ。

テレビや本で見た通りの神々しさ。

あれはデフォルメかと思っていたが、本当にこういう形のものもいるのだな。

さて、これからヤツとの格闘の状況を事細かに書いていこうと思い、文章まで頭の中で作りあげていたのだが、あまり見たくない人も多いと思うので今回はやめておくことにする。

とりあえず2匹出たということだけ書き残しておく。

その後、グアテマラ・サンタエレナで他のスパイスとともに虫除けとして買っておいたクローブを、部屋のいたるところに盛り塩の要領で置いておいた。

前日の戦闘で寝不足になりながら次の日の朝に出発。

空は曇っているが、雨は降っていない。

鼻をぐずぐずしつつタンのからむ咳をしながら道路を走る。

景色は相変わらず高原ジャングルといった見た目だ。





30kmほど走ってLos Amates(ロサマテス)という町の入り口に着く。

体の調子が悪くなってきたので、今日はここで休むことにする。

イギリス人っぽい見た目のバックパッカーがちょうど店から3輪タクシーに乗り込んでいくのが見えた。

そこの店でホテルの場所を聞く。

言われた方向へずんずん進んでみると、井戸端会議中のおばちゃん達が聞いてもいないのにホテルはあっちだよ、と教えてくれた。

親切だ。



ホテルを見つけ、部屋を見させてもらう。

値段は安かった。

食べ物や飲み物の料金はメキシコとそんなに大差ないが、宿はこちらの方が断然安くなっている。




まだ昼なので、少し近場をうろついてみた。

教会のステンドグラスいい感じだった。

だが中は見た目とは裏腹に暑い。




夜、外がやけに騒がしいと思ったら向かいのサーカスが開演していたようだ。

行かなかったがかなりもり上がっていたようだった。

行ってみればよかったかな。

次の日も体がだるかったので、大事を取ってもう1泊することに。

はやく風邪が治って欲しい。




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