- 2024/11/22
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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土曜日のイパラはソカロ(中心広場)にフリーマーケットが並び、人がとても多い。
その中を縫って町を抜け出し、広大な自然の広がる国道へ。
標高はこの辺で一段落したようで、ほとんど平坦な道が続く。
数日前とは違い、風が涼しいのが嬉しい。
この分だと汗はあまりかかないだろう。
景色も広いし平地でスピードが出せるしで、自然の中を颯爽と走っている感覚が楽しい。
イパラ火山湖を目指して走る。
方向からすると火山へと向かっているようだ。
上り坂は予想通り厳しいが、木が少なくて崖の向こうのパノラマビューがよく見渡せる。
しばらく行くと小さい集落があった。
そこを抜けると・・・
道はない。
あれ?
道が途切れたところにあった家からおばあさんが出てきたので、湖はどこか聞いてみる。
こっちじゃないよ。むこうの大きい道路をもう少し行ってから左だよ。
というではないか。
どうやら道を間違えたようだ。
念のため家の工事をしているらしい人たちにも聞いてみると、
自転車じゃ行けないだろうね。こっちからじゃ湖に行けないことはないけど1時間はかかるぞ。この道を出てから左に曲がって2kmくらい行ったらコンクリートの道があるからそっち行くのがいいだろう。
なるほどね。
道がガッタガタだったから少しおかしいかもしれないと思っていた。
30分近くかけてのぼった坂道を5分でおりて元の道に戻る。
通常ルートを目指していると、対向車線のトラックが目の前で止まり、スーツを着た運転手が全力疾走で元来た道を戻っていった。
なんだろう。
荷台の荷物でも落としたのかな。
と想像しながらこちらもそのスーツマンについていく形になる。
彼の向かう先には荷物ではなくバイクが倒れている。
横にはがっちりした男が立ってバイクを見ている。
スーツマンが慌ててバイクを立て直す。
あ、
これは
轢いたな。
近づくとバイクの横の男は顔半分が血だらけになっている。
スーツマンがバイクを押しながら男に声をかけ、トラックに乗るように指示しているようだった。
男は意識が朦朧としているのか、反応が薄くただボーっと立っている。
若干フラフラしているようだった。
こちらはなにもできることがないのでそのまま走り去った。
それにしてもよくひき逃げしなかった、とそこに感心してしまった。
中米だったら人を轢いたあと、バレたくないから逃げそうなものだ。
が、これは偏見だったのかもしれない。
いや、これはレアなケースかもしれないのでわからないが。
なかなか着かないなーと思っていると、道路は小さな村に入る。
店があったので買い物口の窓からカップラーメンと炭酸ジュースを頼む。
グアテマラの小さい店では半分以上がこのような注文形式だ。
格子から店内を見回し、もしくは店員に訪ねて欲しいものを買うのだ。
メキシコからこのような店はあったが、ここまで多くはなかった。
日清ラーメンで舌を火傷しながらスープまで完食。
塩分で体がみなぎる。
その村の終わりに湖行きの看板が立っていた。
そのやじるし通り左へ曲がる。
が、ここからが大変だった。
ものすごい急な坂なのだ。
さっきとは比べ物にならない。
あと一息で垂直になるんじゃないか。
そんな坂を自転車を引き連れて、十数歩進んでは休み十数歩進んではまた休み、を繰り返した。
坂の上から馬に乗ったおじさんがかっぽかっぽとやってきて、こちらに話しかける。
あとからカウボーイ風の仲間2人も加わり、それからすぐに別れた。
坂の下で銀色に光る口径の大きそうな拳銃を渡すところが目に入った。
坂の上にはこれまた集落があり、たださっきよりは立派な家が建っている。
駐車場のようになったところに売店があったのでエナジードリンクを買って飲み、荷物を入れ替えて服を取り替える。
iPadで英語の勉強をしている親子に、自転車をここに置いていいか聞いてみる。
よろこんでOKしてくれた。
自転車を置いておくのは心配だがしょうがない。
あとは運だ。
岩が階段状になった山道を、バックパックを背負いながら歩いて登る。
さっきの坂よりは全然楽に登れる。
眼下には白んだ景色が広がり、白というよりも青く見えた。
青雲、という単語と とあるCMが頭に流れてきた。
地元登山客がけっこういるみたいで、下山してくる人がたくさんいた。
「オーラ」「ブエナ」「ブエノス」をお互い連呼しながら通り過ぎる。
すれ違い様に挨拶するのはどこの国もいっしょのようだ。
湖近くにはまた売店があり、こんなところまで商品運ぶの大変だろうと思いながら飲み物とビスケットを買った。
腹がすぐに減ってしまう。
ゲートマンがいて、名前や国籍などを書いたあと、10Q(ケツァールと読む、1Q=13円)払えと言う。
どこでも料金がかかるのだなー。
人の手に渡っていないすばらしい自然にこそ興味があるのにな。
ちなみに、看板によるとグアテマラの人は5Qで外人が10Qらしい。
なんでだろ。
市民プールの「市内の人600円・市外の人800円」っていうのと一緒かな。
あれもなぜだかよくわからんけど、地元のプールに入ってろってことだろうか。
じゃあ地元の湖を見ていろってこと?
ゲートマンのところから50歩ほどで火山湖ラグーナ・デ・イパラに到着。
湖畔には釣りをしている人が一人いるが、他はだれもいない。
湖はきれいで、想像より少し大きい。
静かだ。
森の中のような鳥の声が聞こえる。
湖岸に吹く風。
それで水面が波打つ。
まわりにはキャンプできる設備がある。
できることならキャンプしたいが、さすがに自転車を置いて一人でする気も起きない。
それにキャンプ道具は自転車に残しておいてある。
辺りに漂う静けさを堪能し、それから来た道をもどった。
この湖はいいものだった。
ただ自転車で来ることはおすすめしない。
車で中腹まで登れるので、そうしたほうがいいだろう。
ゲートマンのところまで戻ると呼び止められ、上の方を案内してくれた。
物見やぐらがあって湖全景を見渡せるらしく、写真のベストスポットだと言う。
今は自転車が心配なので早く戻りたいのだが、せっかくわざわざ紹介してくれたので覗きに行ってみた。
たしかに高台から全景を見下ろせるが、下からの景色が好きだ。
反対側を見ると、ここから遠くないところに町が見えた。
今日はあそこに泊まることにしよう。
↑改めて見るとこっちからの景色もいいなぁ
降りていくときには足がガクガクしてバランスを崩しそうになる。
登山なんて久しぶりだもん、こりゃあ明日には筋肉痛だろう。
いや、あさってかもしれない。
それなら明日はまだ先へ進めるな。
まだまだ登山者もいるようで「ブエナス」「オーラ」「ブエノスタルデス」と言い合いながら通り過ぎる。
人が多いのに誰もいないちょうどいいタイミングで湖を見ることができたみたいだ。
自転車は無事で荷物も盗まれてはいなかった。
あんなに時間がかかった坂を数分で駆け下りた。
ブレーキが泣いていたが、足を動かさずとも出せるそのスピードは疲れた体には心地よかった。
~~~~~~~~~~
フリホーレス
メキシコから出てきた食べ物「フリホーレス」。
黒豆を塩で煮たもので、形状も煮豆・こしあん・粒あんと様々あります。
現地の人の食べ方を見るに、トルティージャに挟んで食べるのが一般的らしいです。
メキシコではたまにおいしいのが当たるけど大体は甘くないあんこといった感じでした。
すごくまずいっていうのもあまりありませんでしたが、無味のものは食欲の湧かない味です。
でもグアテマラのフリホーレスは塩味が効いておいしいものが多く、なかなかどうしてでした。
~~~~~~~~~~
今日でチキムラさんとはさよなら、
先へ進む。
数十km走り、ここで右に曲がる。
まっすぐ行った方がエルサルバドルに近いのだが、もう少しグアテマラをまわってみるというのと、直進したところの国境はホンジュラスと近いので避けて行こうという魂胆だ。
国境付近は治安が悪いことが多いらしいから。
道を右折するとENIGMAと書かれた門を発見。
メキシコで盗まれた自転車1号車のエニグマ君を思い出す。
ああ、やつは今幸せにやっているだろうか。
どこかで乗り回されていたらいいなぁ。
できればメンテナンスもこまめにしてもらっていて欲しい。
部品分解とかされていたら嫌だなぁ。
その先には大きな工事現場が道路右手側に見える。
そこで2つほど露店の簡易食堂になっていたので、自分も混ぜてもらった。
ジャガイモと鶏肉を煮たものと、煮豆状のフリホーレスに米を入れたもの、白い半透明の実を丸ごと入れた生ジュース。
ジュースは何杯でもおかわりさせてくれ、それで15Qだった。
↑こんな感じで人もいっぱいいた。工事をしている作業員達だろう
↑まわりの景色。グアテマラは山がきれいに見える
その少し先にSan Jose La Arada(サンホセ・ラ・アラーダ)という村がある。
地図によると、そこからしばらくは町がないらしい。
村に立ち寄り店でコーラを買って飲む。
そこのおっちゃんが言うことにゃ、
この先はキツいし遠いぞ。バスなら多分10QくらいでIpala(イパラ)に着くと思うのにな。
ついさっきも看板で名前を目にしたが、イパラという町は地図には載っていない。
どこにあるの?と聞いてみると、ここから20km先だそうだ。
それくらいなら自転車で行けるだろうと、おっちゃんの提案は断っておいた。
そのおっちゃんにトイレを借り(すごく嫌な顔をされてしまった)、お礼を言って出発。
村を出た直前からすでに急な登りになっていて、どうにもこうにも乗ったままでは進めない。
自転車から降りて歩くがすぐに疲れてしまい、毎2kmほどで休憩をいれる。
天気も良すぎて暑く、水がどんどんなくなっていく。
しんどい思いをしながら休憩含め1時間以上歩いていると、後ろから来たトラックが目の前で止まった。
これは・・・もしや・・・・・。
どこまで行くんだ?
イパラ
乗せて行ってやろうか
やっぱりか!!
これは自転車旅ではなく、もっと自由にやっているものだ。
無計画に、とも言う。
だから別に断る理由もないし、快く乗せてもらおう。
中から男2人が出てきて、自転車を荷台に積むのを手伝ってくれる。
いやーそれにしてもトラックに乗せてもらうのは久しぶりだ。
カナダの中期ごろが最後だった気がする。
あ、一度メキシコのアクルコで自転車が壊れた時に乗せてもらったんだっけ。
でも普通に走っている時に誘われたのは本当に久しぶりだ。
メキシコからはトラックの荷台に乗せてもらっている人をよく見かけるので、頼めば簡単に乗せてくれるだろうけど、なんとなくやろうとは思わなかった。
車はガンガン飛ばし坂道を駆け上る。
しばらく急な登りが続いた。
これは、歩いていたら大変なことになっていたな。
というか、すぐ右は崖でスピードも落とさないからめっちゃ怖い。
荷台に乗っているため臨場感が半端じゃない。
しかも自転車を押さえていなくてはいけないので、もし崖に落ちてしまったらどう抜け出せばよいかを考えていた。
↑車上での写真2 適当に撮ってたら写り込んだ看板。この下はすぐに崖である
↑車上での写真3 このスピード感
10分ほどしてイパラまでワープが完了。
エルサルバドルは向こうだよ、と道を教えてもらったが今日はここで泊まることにする。
それにしてもこのイパラ、地図(無料でもらったもの)に載っていないから小さいのかと思いきや、けっこうでかい。
「大きくはないけどまあまあってところね」(魔女の宅急便 より抜粋)という感じだ。
セントロではマリンバとバンドで演奏をしているし、もっと中へ入るとごちゃごちゃとした商店街になる。
というか、グアテマラの大きな街はたいていどこも看板が道路に突き出し喧噪としたところのようだ。
ホテルの場所を何度も聞き、やっと発見。
隠れ家的なホテルだ。
2階建てでしっかりとしたところなのに料金は60Q(780円とかそこら)。
張り紙にはwi-fiという文字とそのパスワードが書かれている。
1泊お願いすると、
ここは火山があって湖がきれいよ
と宿のスタッフ。
そういえば町の外れでも volcan と書かれた看板があった。
通り道にあるみたいだし、行ってみようかな。
調べてみると、グアテマラは火山の国らしく何十個もの火山が見られるそうです。
ってことは温泉もたくさんあるのかな。
街中はお祭り騒ぎで露店がいくつも並び、特設ステージにはさっきのバンドが演奏の準備をしている。
日本の祭りにあるスマートボールと同じ感じで、回して遊ぶサッカーゲーム台とゲーム筐体がいくつも並んだテントがあった。
今日はこの屋台で夕食を食べた。
なかなかおもしろい街だなぁ。
↑鉄塔が建っていると山のてっぺんが近いことがわかる(写真右上)
たき火跡があったので、きっとだれかここでキャンプしたのだろう。
こういう所がもっとたくさんあれば泊まるのが楽になるのに。
今はまだ昼なので、もっと進むことにする。
峠を登りきるとその後は下り一直線。
5分くらい走り、白い学生服を着た大勢の学生と建物の並びが見えたので、脇道にそれてそちらへ入ってみる。
ちょうど水もなくなっていたし、食事もベリーズシティで買った秘蔵のトレイルmix(ナッツ系とドライフルーツが混ざりあったもの)を3握りほど食べただけだった。
この村は外見と同様に、温かな雰囲気を持ったところだった。
人々は優しくて穏やか。
買ったおやつを道端で食べ、暑い日差しの中喉を鳴らしながら缶コーラを飲んでいると、家からおばさんが出てきて日陰に入った方がいいよと忠告してくれる。
↑田舎でよく売っている袋に入った水は500gで1Q(13円)。1.5ℓのペット(4か5Q)よりは安いが、1ガロン(3.78ℓで7Q)よりはちょこっとだけ高い。あと味が少し甘い。
村を出るとホテルの並びが見え始め、その奥には柵で囲まれた大型ショッピングモールが現れた。
ここが隣の州都、Chiquimula(チキムラ)の入り口だろう。
あまり進んでいないが、風邪を治すためちょっとずつ進もうキャンペーンはいまだ健在だ。
あと、チキムラという人の名前みたいな町が気になったのもある。
一体どんなところなのか。
モールの外の敷地内に建っているマクドナルドで飯を食ったあと、ホテルを探す。
町外れの崖の上に一つあった。
値段が75Qと気持ち高いが、綺麗だし外の景色もいい。
とりあえずキープということで、街中へ。
入ってみたんですが。
チキムラさん、思っていたより派手好きなんですね…
道路の頭上に張り出す看板、押し寄せる車とバイクの波、空気はホコリっぽく、店が密集している。
オシャレな服屋もいっぱい並んでいるところを見ると、グアテマラに入った中ではここが一番の都会だろう。
工事中の道路もなんのその、ざーっと走って寝床を探してみるが、どこも満室だと断られた。
なにか行事でもあるのだろうか。
喉の調子が悪い中、自転車屋を見つけたのでブレーキの効きを強くしてもらう。
店の兄ちゃんが色々話してくれたがほとんど聞き取れず、ジェスチャーをたよりに解読すると
自転車ブレーキは5mmの六角できつくできるし、ちょっとだったらハンドルについてるネジを回せば調節できるぜ
エルサルバドルに行くのか、じゃあもう少しだな。坂をぐぐっと上って行けばあとは下りですぐに着くはずだ
ということだった。
あとは何を言っているのかわからなかったが、見た目とは裏腹にとても親切で丁寧な対応をしてくれた。
いい宿が見つからなかったので飲み物を買ってさっきのホテルへ戻ろうとする。
「一番最初に入ったホテルが一番いい法則」が今回も当てはまったのだろうか。
すると、そのホテルへ向かう曲がり角の反対車線側に別のホテルの看板が。
峠を登っている時に見かけた看板にも同じ名前が書いてあったので、特に目についた。
高そうだが、試しに行ってみる。
しかしそのホテルに着く前に、それとは別のアパートのようなホテルを見つけてしまった。
値段を聞くと60Qでさっきより安いし、ネットもギリギリ繋がるらしい。
ちょっと迷ったがここに決定。
↑なんということでしょう。天井には光が差し込む空間(外へ吹き抜け)が! 雨の日は水が入ってくる
近場の青空食堂で12Qの肉料理を食べ、この日を無事に終える。
次の日にはここを出ようと思っていたが、居心地がよくてついもう一泊してしまう。
寝不足だったのか、昼の3時まで2度寝してしまった。
ロングスリーパの性だ。
中心部を行くのはやめにして、ショッピングモールを覗いてみる。
サンタエレナにも同じようなのがあったが、こちらの方が大きい。
大きくないところのイオンモールくらいあるかもしれない。
アラスカのアンカレッジにあったモールより広い。しかしあっちは3階建てだったが。
それくらい立派なのにやっぱりない。
なにがないかというと、キャンプ用品店だ。
どこをさがしてもない。
一体どこで見つかるのだろう。
誰かに聞こうにも、「アウトドアショップ」というスペイン語がわからないのだ。
わかったとしても、こんなに見つからないのではその単語自体知っている人が少ないかもしれない。
外に出ると、雨が降っていたのか駐車場の車が濡れていた。
しだいに雨脚が強まってきたので昨日のマックに逃げ込み、止んだところでホテルへ帰還。
雷もひどい。