- 2024/11/22
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今のところ自転車でなんとかやりくりしつつ 踏ん張りながら だましだまし 時には励まし合い時には喧嘩もしながら一人で世界を旅行中です。よかったらpart2 現地情報ややってほしいこと、知りたいことなどありましたらコメントかメールにて受付中!
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国境近くの町、イピアレスから少し南東に外れたところ、そこにLas Lajas(ラスラハス)という場所がある。
そこには崖の中に建てられた教会があり、観光客の間でひそかに評判になっている。
天気の機嫌を見て、今日はそこへ行ってみることにする。
実はここに行くのが楽しみだった。
日本の中ではあまりメジャーではないのでこの場所を聞いたことのある人は少ないと思うが、旅人の間ではここは結構有名なところである。
きれいな教会が見られるということで、期待しながらホテルを出発。
荷物はホテルに置いてきているので自転車一本、とても軽い。
距離にして7km、この調子だと30分ほどでつけるのだが、お腹がすいたので立ち食いをしながら進む。
クワハーダという名前の、コンポートとチーズのスイーツ。
今回はイチゴと甘酸っぱい黄色い果物(チラクワンだったかな)をミックスしてくれた。
コンポートは甘さが控えめで食べやすい。
が、ちょっと水分が多いようで味も薄め。
これならもう少し砂糖を入れてもいいかも。
これが1000ペソ(38円)
小さなエンパナーダが売っていたので購入。
4つで1000ペソとめちゃくちゃ安い。
イピアレスだと大きめのものが1つ800ペソだもの。
しかしこれ、ふつうのエンパナーダと違うようだ。
まず目につくのが、外側にグラニュー糖がふりかけてある点である。
エンパナーダというのは一般的にしょっぱい食べ物だ。
中には米やジャガイモ、小さな肉が入っていることが多い。
そこに砂糖とな。
そして外側の皮がどうやらドーナッツ生地を使用している模様。
これは甘いバージョンなのかな? と思いながら噛んでみると、中はちゃんとダシのきいた米が入っている。
うーん、この生地と米はあんまり合わないなぁ。
でも食べれないことはないので間食する。
高台から見下ろした写真はこちら。
谷間に橋をかけて、そこに教会を作っているようだ。
町もあるようなので、そこを通りながら教会を目指す。
さすが観光地だけありお土産屋がたくさんある。
ホテルもけっこう建っているので、こっちに泊まってもよかったかもしれない。
下りる場所が分からず少し迷いながら、坂を下って教会のある真後ろに自転車をとめ、階段を下りていく。
かなりの人が来ている。
今日が日曜日だったということもあるのかもしれない。
教会ではミサが行なわれていた。
奥は岩盤が露出している。
教会前広場。
人が多い。
教会正面全景。
自転車が無事かどうか心配でチラチラ確認。
↑隙間から自転車が見えるのがわかるでしょうか
水を出している像を発見。
みんな触ったり汲んだりしているところを見ると、どうやらこれは聖水の一種なのだろう。
人がいなくなった一瞬の隙を見てその像を激写。
そして頭から水をかぶる。
バケツ部分の角に頭をぶつけながら。
↑この尖ったところに頭をぶつけた
この日はアクアボトルを忘れてきたのだが、持ってきたらよかった。
ただ、他の人のボトルを見てみると水がかなり濁っていたので、飲料水としては適しているのかははなはだ疑問である。
↑お土産屋にこんなペットボトルが売っていた理由がこれでわかった
サイドに移動して少し遠くから見てみる。
↑みんなが撮りたがる角度
↑下側のほうが味があってきれいだね
帰るときに見つけた教会の模型
教会自体は期待しすぎていたせいかそこまで感動はしなかったが、きれいにメンテされているし見応えはあった。
情報なくこれを見つけてたら多分すごく感動して興奮するんだろう。
しかしなんにも知らずにここまで来るのには余程の強運が必要である。
帰りには太陽が出ていたので、さっきの高台からもう一度写真を撮る。
ここら辺はラスラハスまでの道もなかなかきれいだ。
イピアレスから歩いていけない距離ではないので、時間がある人は巡礼よろしく歩いてきてみてもいいかもしれない。
帰りはこの自然を眺めながらオカリナの練習。
そして忘れてはならないのが、ホテルに泊まっているイピアレスに入る手前の店でコーラ1,5ℓを買う。
イピアレスで買うと3000ペソもしてしまうが、ここで買えば2300ペソで済む。
ふふん、旅行者の知恵ですね。
まあ水を買えばもっと安くすませられるんですけど、水だけ飲んでるとなんというか喉に入っていかないというか、別のものを飲まないとなかなかどうしてうまくいかないのです。
色々とお世話になったこの小さな村、ジャクアンケールを出発する。
名残惜しいが、2泊もしてしまったから早く先へ進まなくてはならない。
ご飯を食べて村を出ようとすると、雨がぱらついてきた。
村の入口付近で雨宿り。
すると村人たちが寄ってきて話を振ってくる。
どこにいくんだ?
どこの国の人?
どのくらい旅行してる?
ジャッキーチェン? それともブルースリー?
というよくわからない質問も混ざりながら、そのうち向かいのレストランのおかみさんが、
うちでスープでも飲みな!
と言ってくれたりもする。
残念、たった今飯食ったばかりだよ。
雨が収まってきたので走り出すが、ハイウェイと村の間の谷間を抜ける間にまた雨が降ってきた。
雨宿りできるところもなく濡れながらハイウェイに到着。
びしょびしょとまではいかないが、それでも寒い。
すぐそこのカフェでコーヒーをもらい、雨が止むのを待つ。
雨が止み晴れ間が見えてきた。
やっと出発ができる。
ここからはとにかく下り。
楽に走ることができる。
ペダルをこがなくても景色が変わっていくのがすごく楽しい。
このhotel Sindamanoy - シンダマノイというホテル、コチャ湖のホテルなのだが、ここはチャチャグイのホステルで勧められたところなのだ。
だからこの看板を見たときにどこかで見た名前だと思った。
コチャ湖では探すのが面倒なのとなんだか高そうという理由から他のところに泊まったが、このホテルからの眺めが本当にいいとホステルの女性スタッフは大絶賛。
行ってみたらよかったかな。
そしてとにかく下って、
下って、
下った先に、
なんとゴハンがいた。
おれのこと覚えてる?ジョハンだよ。
と言っていたので彼の本名がジョハンだということがここで断定。
彼は家族のいる町へ帰っていて、今からパストに戻るらしい。
ものすごい偶然だと思いながら彼が食べていたポテトチップを少し分けてもらって食べ、そして別れた。
そのすぐ先には橋が架かっており、目の前には切り立った崖。
兵隊に引き止められパスポートを見せたり世間話をしたりしながら、
そこからの急斜面をのぼり小さな町へとやってきた。
そこは観光客がよく来るようで、ホテルやレストランがたくさん並んでいる。
特に見所があるわけではない。
なぜそんなに客が来るのかはわからないが、大きな町と町との間にあってちょうど休憩しやすいところなのだろう。
自分もその一人である。
泊まれるところを探そう。
ただし、もしwi-fiがなかったらホテルには泊まらない、という条件で。
ホテルを見て回るが値段はそこまで安くないのと、wi-fiがないのとでもう少し先へ進むか悩む。
本当はもうちょっと行ってからキャンプをしたいところだ。
しかし村や店がまったくなかったとしたら、今の装備とこの山道という土地の状態ではキャンプは難しい。
次の町までの距離が書かれた案内標識を睨みながらそう考えていると、バス相手にお菓子を売っている男がこちらへ来て何か話しかけてくる。
ずらずらずら〜っと口から並べる彼の言葉は、自分の知らない単語ばかりで何を言っているのか要領を得ない。
この先に村や店はあるか、
と聞いてもなにか長い文章を話していて詳しくわからないのだが、どうやら「ない」と言っているようである。
じゃあここで泊まるしかないな。
安いホテルはどこかと聞くと、やはり20000ペソ(約900円)が一番安いらしく、ネット環境無しでそれはあんまり嬉しくない。
キャンプはできるか、と聞くと、
ここは盗みがまったくないから安心していい、だけどホテルのほうがいいだろう
というようなことを言っているようである。
町中にどんとテントを張るのもなんだか気が引ける。
今日は全然動いていないので疲れていないのだがホテルをとってしまった。
荷物を置き、街なかを見回りながらブラブラする。
さっきのお菓子売りが一生懸命働いているところが見える。
バスに向かって「ちょっとだけだから入れてください」と叫んでお願いをしてバスの中へ。
戻ってくると、手に持つお菓子は減っていない。
彼もこちらに気づき、伝わらないながら少し立ち話をする。
しばらく経ち、仕事を終えたお菓子売りの男が、ホテルのテラスで町を眺めていた自分に向かって手招きをする。
そちらへ行ってみると、ネットができるところを知っているからついてこい、ということらしい。
靴や服を売っている小さな店へ入り、そこの女性と話をしている。
どうやらここのネットを貸してくれるそうだ。
彼女が言うには、以前にもこうやって旅行者の手助けをしたことがあるのだそうだ。
それではとありがたく使わせてもらった。
別にそこまでネットをしなくてはならない状況でもなかったのだが、最初に決めた「wi-fiがなかったらホテルには泊まらない」という条件を元に質問したために、「どうしてもネット使わないといけない」と勘違いされてしまったのだろう。
この日はなにをやってもダメな日だというのを、朝から勘づいていた。
向かいの部屋の騒がしい音楽で目が覚める。
腹の調子が少しおかしい。
仲良くなったゴハンとは挨拶できずにそのまま旅はスタートすることになった。
都市・パストを抜けるとのぼり坂が待っていた。
聞いた話ではこの山道はダウンからのアップへと変化するはずだったので、がっかりしながら自転車を押し進める。
のぼりは時間がかかる。
体力も余分に消耗する。
そして寒い。
しばらく進むと、パンアメリカーナハイウェイから一本ずれたところにパストの隣町が見えた。
塔のような大学の一部のような教会がそそり立っている。
なんだか気になって入ってみた。
街中ではお祭りの真っ最中のようだ。
教会のとなりに建てられた特設ステージでは音楽がかけられ、人々でにぎわっている。
ここの広場でクリームとチーズが入ったフルーツを買う。
上にはスターフルーツが乗っていてなかなかいいデザインだ。
中にはバナナとマンゴー、パパイヤにリンゴ。
チーズはピザ用チーズのような形のものがそのまま生で乗っている。
果物とチーズというのは意外と相性がよいみたいでおいしいので皆さんもぜひためしてみてください。
教会を見学した後、薬局によって肌荒れのクリームを購入。
山が高くなるとその分空気が乾燥してくるので、乾燥肌の自分としてはかなり辛い状況になる。
顔がピキピキと痛くなりひび割れてきて、特に口まわりが荒れて動かしにくくなるのだ。
昼食を食べたのち、その町を抜けてもまだまだのぼり坂は続き、苦しい状況は続く。
山奥のカフェを通り過ぎ、そしてやっと下りの道が見えた。
と、そのとき!
ブレーキを握る手にグニーッという嫌な触感があった。
ブレーキワイヤーが切れてしまった。
後ろブレーキがまったく利かない。
せっかくの下りへ入ったのに、これでは気持ちよく駆け下りれないではないか!
もっと先へ行くつもりだったのだが、スピードが出過ぎないよう慎重に進みながら、崖の奥に村が見えるので急遽そちらへ方向転換する。
↑幸運にも奥に村が見えた
↑小さいので自転車屋とホテルがあるかとても心配だ
↑ちなみにあたりはこんな風景
腹も痛くなってきて、自転車のほうも人間のほうもダブルでピンチ!
谷を越えてYacuanquer(ジャクアンケール)という名前の村へ入る。
↑警察の町なのか・・・?
が、案の定ホテルがなかなか見つからない。
日曜日のためか店はほとんど閉まっている。
何人もの村人に聞いてなんとかホテルを探し出した。
レストランを経営していてホテルの看板もなにもないその宿のお値段は15000ペソ(681円)と安い。
部屋は狭くトイレシャワーは別だが昨日の部屋と比べると断然きれいだ。
シャワーはお湯も出る。
こんな調子ではやはりこの村には自転車屋がないのではないか、と不安に駆られながら、体調が悪いのでこの日はゆっくりと休んだ。
次の日、昼過ぎに起きて自転車屋を探す。
だが、やはりないらしい。
最悪バスでパストに戻ることになる。
20km程度しか離れていないはずなのでそこまでお金はかからないとは思うが、それでもかなり面倒くさい。
色々聞き込んでいくと、バイクに乗った3人家族が協力してくれることになった。
言葉が通じずにやりとりに苦労しながら、あちらこちらと彼らについていく。
まずはワイヤーを探しまわり、老夫婦が経営している小さな商店に在庫があった。
600ペソ(27円)で1つ購入する。
それを持って町はずれの車修理屋のところへ。
そこの修理屋さんがひょいひょいっとブレーキワイヤーを取り替えてくれた。
プロやわー。
料金を聞くと、いらないと言う。
「泥棒が多いから気をつけてね」
とバイクのお母さん。
今まで言葉が通じなかったけどジェスチャーでなんとかわかりあったのよね!
というようなことをそのお母さんは言っているらしく、とても嬉しそうにしているのでこちらも嬉しくなった。
それぞれにお礼を言って握手をする。
自転車復活。
すごく嬉しい。
まさかここで直せるとは思わなかったし、なによりたくさんの人がこんなよそ者を快く助けてくれたのが嬉しかった。
しかもこの村は物価が安い。
料理は3500ペソ、カフェオレは600ペソ、アイスは500ペソ。
このアイスがとてもおいしかった。
紙コップにアイスの棒を刺して凍らせたような形のアイスで、ミルクを凍らせたようなシャリシャリとしたシャーベット状の食感。
というか多分本当にミルクを凍らせたのだろう。
見た目も味も手作り感満載。
おそらくミルクだけではなく卵黄も入っているのではないか。
もしかしたらクリームも少し入れているかもしれない。
そんな味だった。
懐かしい味だ。
小さい頃に母親とアイスを作ったころを思い出した。
↑これはもう少し先で撮ったものなのでちょっと違うのだが、形はこんな感じ
店でもレストランでもみんなニコニコと対応してくれる。
このように、村の人達の協力のおかげで無事苦難を乗り越えることができたのである。