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となりの国

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すっぱいぶどう と super chorado






他にアルメニアという有名な町があるにもかかわらず、全然違うルートを通っているには理由がある。


                 ↓現在いるカルタゴ
 



今から行く道の途中には、La Victoria(ラ・ビクトリア)という小さな村がある。

そこでおいしいブドウジュースが飲めるという情報をUtourさんという知り合いのサイクリストからいただいていたのだ。



飲み物好きの自分としてはこれは見逃せない!
ということでこのマイナーなルートを走っているというわけである。




カルタゴの町を抜けてすぐのところ。
道路でペットボトルに入ったブドウジュースを売っているおじさんを発見。

さっそく買ってみる。(2000ペソ=100円)





見た目からして手作り感が満載のブドウジュース。
飲んでみた。









あれ?

なんか・・・



すっぱくない?これ。







なんだかドロドロしていて舌触りがザラザラ。
ブドウというよりはブラックベリーのような酸味の強いお味。




これは。

思っていたのと違うぞ・・・



もっとこう、ブドウの甘みをふんだんに生かした甘くて口の中で香りの広がるブドウジュースを想像していたのに・・・



いや、この人が売っているのはあんまり良くないものだったのかもしれない。
手作りっぽいから買う場所によって差があるのだろう。


そう思って次にチャレンジ。




        もうちょっと進む




10kmほど進むと、あるわあるわ。
ブドウ屋の屋台がハイウェイ上に並んでいる。



そこで適当な店を選び、またまた買ってみた。





今度はコップについでもらった。(1000ペソ=50円)
さて、どうだ。








・・・うん、これはうまい!


先ほどよりもザラザラ感が少なく甘みも多い。

やっぱり場所によって当たり外れがあるようだ。


もしかしたらコップの場合は上澄みを入れてくれるため味が違うというのもあるかもしれない。




と、このように、
このあたりではブドウが有名らしい。



そこで、ラ・ビクトリアという町の門が見えたので、皆さんにも見ていただこう。


  こちらである。





ほら、もうブドウのキャラとか作られてるからね。


おもしろそうなので行ってみることにした。





ちなみに、コロンビアの他の地方でブドウ推しの場所は今まで見た事がありません。

なんでここだけなんだろう。
低地なら他のところでも作れそうなのに。


ブドウが作れればジャムやワインやバルサミコ酢など色々加工できて儲かりそうなのになぁ。




ラ・ビクトリアは想像どおりの小さな町であり、宿も17000ペソ(850円)の安い所があったので今日はそこへ宿泊。





街の中は特にブドウブドウしておらず、むしろ全然見あたらなかった。
もっともっとブドウジュースを飲みたかったので残念だった。

ブドウがメジャーすぎて町の人は見飽きているのかもしれない。





町はのどかで、ゆったりした時間が流れている。

それは、この↑時計台が止まっているせいなのかもしれないし、そうではないのかもしれない。




町の広場で
”スーパーチョラード”
というなんだかすごそうな名前のかき氷を1つ注文。


するとこんな、



もうこーんなですよ。


すっごい。

めっちゃフルーツ盛ってあるよ!



これで一番安い1000ペソ(50円)のサイズなのだから、一番高い3000ペソのものを頼んだらいったいどんなものが出てくるのか。


想像できない。




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恐ろしい小都市

さて、今日は間違えた道を戻らなくては。

気は重いがそれ以外に道はない。

かなりスムーズにここまで来れた分、戻るのは骨が折れることだろう。

 行きはよいよい 帰りはこわい。

途中雨に降られたときは、道路にはみ出た枝葉の元でストップ。

意外とのぼりの傾斜はきつくなく、雨を覗けば予想に反して楽に戻ることができた。

ガソリンスタンドのコンビニで何か飲もうと思っていたら、なんと休み。

しかしスタンドスタッフがコーヒーと水を自由に飲ませてくれた。

やがて進むべき道を誤った場所、
そう、それはまるで人間の思惑が行き交いすれ違う男と女の駆け引きのような、嗚呼 
そんな交差点までようやっと戻ることができ、右へ。

そのすぐ先にあったデザート屋。

そこの裏手からの景色が最高によかったことをここに記しておく。

あたりには甘いいい匂いがただよっており、デザート屋と繋がっているお隣のレストランでは楽器と歌のライブが披露されていた。




    ↑この看板が目印



    ↑山と草原が広く見渡せる



    ↑見えていないがこのカメラ右側には遊技場があり、子どもたちが遊んでいる

目立たないがここは最高のスポットだな、

と思った矢先、これまた最高のスポットが前景に現れた。









人がたくさんいたので、結構メジャーな勝景地なのかもしれない。

ひととおりシャッターを切り、大自然を楽しんだのち、自転車にまたがる。


そしてあっさりと昨日の目的地、カルタゴに到着してしまった。

今はまだ昼。

全然走れる。

体もそんなに疲れてはいない。

ただ、これで町を素通りしてしまってはチャリダーが廃る。と、前回ペレイラを素通りした自分が言ってみる。

そんなわけで町へ入っていったのだけど、これがびっくり。


町がね、でかかったの。

高い建物がね、ずらーっと並んじゃってんの。


だって近隣の三大都市、マニサレス・ペレイラ・アルメニアの裏に隠れてさ、カルタゴの名前なんてそんなのおくびにも出さなかったじゃない。

もっとこじんまりした町を予想し、そして期待していたのにね、これはないよねって。

ひどいよねって。

なるよね。


だって自分、大きい町そんな好かないですし。





でね、

ホテルとっちゃいました。


自分でもなんでかわかりませんし、何言ってんのかわかりません。


でもね、なんかそんな引力みたいな何かがね、あったんですきっと。

この小さな都会から発せられてたようなんです。


カルタゴ。
恐ろしい子。



まさか2泊もしちゃうなんてね。
ビザが切れるまであまり時間もないってのに。


引力が働いてるならしょうがないよね。

だって”万有”って言葉が枕詞のように頭に付くくらいの代物だしね。

しかたがないよね。





ね・・・



恐ろしい子。





    ↑中心の公園には店と人の熱量がすごい。パラソルの元、本格的なコーヒーの機械が使われているのには目を見張った



    ↑ちょうどミサ中。人がはみ出てる



    ↑ホテルの裏のブロックにあった小さな公園は夜になるとムーディな雰囲気



    ↑振り返ると屋台



    ↑教会のステンドグラスもなかなか





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ええっと…どこここ?



朝ご飯を食べたレストランでもこれまた人にお世話(ご馳走)になりながら先へと進む。

おごってくれた本人ですら「コロンビア人は親切だからな」と言うくらいだから、本当に親切なんだろう、親切を心がけているのだろうと思った。

ありがたいこってす。

昨日はキャンプだったため体の疲れが抜けきれていないが、20kmもいかないくらいで都市Pereira(ペレイラ)に到着。

聞いた話ではもっと遠いはずだったので拍子抜けだ。

走るのを終了するには時間がまだまだ早いのでここはスルー。

本音を言うとぜひとも立ちよっていきたいのだが、しかし先を急がなくてはいけない。

脇道を通り、ペレイラに入らない道からCartago(カルタゴ)の町を目指す。



    ↑目の前に町があるのに入らないチャリダーの鏡

町を外れてすぐ、軽いのぼりにしてやられ、休憩ついでにオカリナを吹く。

すると唐突の雨。

オカリナを吹いたせいだろうか。

実は中米あたりから感じていたことなのだが、
オカリナを吹くと近いうちに天気が変わる
というジンクスが自分の中でできあがっている。

近いうちといっても2時間以内という結構広い範囲。

確率は80%くらい。

ジンクスにしてはそんなに確率が高いわけでもないので多分気のせいなのだが、
雨が降ったときには気慰みにオカリナを吹き、てるてる坊主的な使い方をしている。

少しだけ引き返し、雨よけのためコンビニ風のカフェへ立ち寄る。

wi-fi環境があったためしばらくここでネットを使い、休憩。

お値段高めのカフェオレを頼んでみると、泡立ちがよくかき混ぜストローが立つほどだった。

おいしい。

香り高い。





一時間後、

雨もあがったので再スタート。

とても快調に走る。

さっきまでのヘタレが嘘のようだ。

標高がかなり落ちたと見え、じっとしていても汗ばむ陽気になっている。

暑い中で自転車をこぐのはそんなに好きではないが、一生懸命先へタイヤを進める。








そんな晴天の昼下がり、大変なことに気がついてしまった



なんと、






道 を 間 違 え て い た の だ 。



    ↑看板にCartagoの文字はない


人の話によると、同じ道を戻らないといけないらしい。

そんなばかな・・・

ああ、きっとあそこだろう。

パイナップル売りや土産、食堂の掘建て小屋で賑わっているところで道なりに右へと曲がった。

あれが原因と見た。

高架橋があってまっすぐ進む道が視界に入らなかったんじゃないか。

こんなに大々的に道を間違えるなんてとても久しぶりだ。

メキシコでものすごい田舎道に迷い込んだ日以来ではないか。

そのときでさえ、遠回りではあったがまっすぐに進めば正しい道に出られた。

後戻りしなくてはならないのはこれが初。

なんとまあ。

新記録樹立。

時刻は4時近くになっている。

今日はCartago(カルタゴ)で泊まる予定だった。

頑張れば行けないことはないが、おそらく真っ暗になるはずである。

あまり危険は冒したくないので、今日は諦めてここに泊まることにした。

宿は非常に安く、15000ペソ(750円弱)くらい。

だったと思う。

メタなことを言うと、この内容は現在これを書いている2週間ほど前のことなのだ。

ええと、ちょっとわかりにくかったかな。

つまり2週間後にこの日記を書いている。

なのであまりはっきりと思い出せない。

近くのレストランも腹一杯食べられて4000ペソ(だった気がする)と安かった。

財布に優しい。

狭い部屋のなかで、熱帯夜を蚊に刺されながらすごした。




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サツマイモ臭のする実のジュース



マニサーレスの気に入っている教会がある公園で路上パフォーマンスをする。



オカリナは音が響いてうるさく感じる場合があるので近くの人達に許可を求めるが,
一生懸命説明しても誰一人通じていない様子だ。


しょうがないので許可をとるのは諦める。
たぶんもめ事は起こらないだろう。


いざ吹いてみると、許可を求めに話しかけたその中の一人が「ブラボー!」とはやし立ててくれて嬉しかった。



吹いて早々500ペソを帽子の中に入れてくれる。

ここは人通りもまばらだし期待していなかったのだが、これは結構いけるんじゃないか。

そう思って吹き続けていると、おじさんが一人、こちらへ歩みよって来た。

30分くらい立ち話をしただろうか。

200ペソ置いていってくれたのは嬉しいが、その後あたりには人がいなくなり、演奏の調子も悪く失敗ばかりになってしまったのでここでお開き。



合計700ペソ也! 円換算で35円!!!!!!!

まあ、もらえただけありがたいのでよしとしますよ。
ええ、ええ、喜ばしいことです。


    ↑おじさんはケーナを持っていて少し吹いてもらった


朝食を採ってから町を出る。

ずっと下りで楽に早く進むことができた。

マニサレスは高い山の上に存在していたようだ。

20kmを1時間かからずに進む。

その坂はChinchina(チンチナ)という村までしか続いておらず、そこからはアップダウンが続くイヤラシイ道となった。






オカリナ演奏時のおじさんにもこの道の状況は聞いていたので、苦しい道に入っても気分はそんなに落ち込んでいない。

「あーやっぱりか」程度ですんだ。


やはり先の情報を手に入れることは大事なのかもしれない。

ただし今回のマニサレスの宿のように、下調べしたせいで残念な結果になることもあるので、いつでもそうだとは言えないのが難しいところ。




テンションを維持できたのは情報があったからだけではない。

今までの厳しい山道に比べたら、こんなのはかわいいものだ。

チンチナの路上でジュースを売っていたので1杯買う。

チョンタドゥーロのジュースらしい。

チョンタドゥーロというと、匂いがさつまいもに似ていて味が栗にそっくりのあの実だ。



そのジュースというので、とっても嫌な予感がしていた。
これ絶対生臭いだろう、と。



飲んでみるとそのような臭みは全然なく、甘くておいしい。

若干アルコールのような渋みがあるが、気になるほどではない。




飲んでいる間、ジュース売りのおじさんとおしゃべり。

9ヶ月前にもここに日本人チャリダーがやってきて、ジュースを買っていったらしい。

9ヶ月前…
知っている人だろうか。


しかし知っている日本人チャリダーなんて数人しかいないので、きっと知らない人だろうなぁ。




なぜか自分は海外では日本人に会いづらい体質らしい。

他のチャリダーたちからはもっと「誰々と会ったことがある。何度も同じ人と会う」などという話も聞いたことがあるが、自分は全然だ。

チャリダーのコミュニティもどこかにあるらしいが、それもよく知らず。


一人孤独な一匹狼を演じている。



なぜこんなに会わないかというと、おそらく走る時間が短く距離もそんなに伸びないためと、走るルートがマニアックなためだろう。

日本人旅行者に会ったところでなにを話していいかわからないので、別に気にしてはいない。

自分は天性の一人好きらしい。




    ↑ここはすでに熱帯。それっぽい木がたくさん生えている




その先の村にあったガソリンスタンドでキャンプ交渉。

即答でyesと言ってくれた上にキャンプの場所まで作ってくれた。



    ↑裏の物置を貸してくれた。面倒だったのでテントと寝袋はなし



    ↑吹き抜けの窓。それでも暑い



その近くのレストランで料金交渉して7000ペソ(350円)から5000ペソ(250円)まで値下げしてもらうことに成功。


店員たちはとてもいい人だった。

〜〜〜〜

ここで魔法の言葉を紹介しよう。

ホテルやレストランで紹介してくれた部屋や商品が高かったときに、

Tienes mas económico?ティエネス マス エコノミコ)「もっと安いのないの?」

これですわ。

こう言うことにより、ちょっとランクの下がったものを提示してくれたり値下げしてくれたりしてくれることがたまにあるのだ。

ただし、この言葉は紹介されたものそのものの下ランクを聞いているだけらしく、もっと安い商品があったとしてもこの言葉では「ない」で片付けられてしまうこともあるので注意。

〜〜〜〜

料理を注文すると、そこのフロアマスター的な人がこちらの事情をまわりに話してくれて、話を聞いた人達から2000ペソずつ、計4000ペソ(200円)もらってしまった。



これ、朝にオカリナ吹いたより全然儲かっているのだが!!



なんということでしょう。



コロンビア人達の粋な計らいに感謝。

もちろん料理もおいしかったです。





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