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となりの国

Home > ブログ > 11、コロンビア

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ズボンの穴、そして友人のコロンビアーノ





ラ・パイラという無名な村で路頭に迷った次の日。

救いの手を差し伸べてくれた人たちは朝はやくから働いていた。



テントの中は灼熱のようで、しかし蚊が入ってくるためテントを開けられないというまさにサウナ状態。

寝苦しい夜を過ごして寝不足気味だが、ここにずっと居残っているのも迷惑な話であろう。


テントを片付けて出て行こうとすると、朝食を提供してもらった。
ありがたくいただく。



コロンビアでは家に遊びにきたお客には食べ物と飲み物を提供するのがマナーになっている。
それを断るのは失礼に当たるのだそうだ。

皆さんもコロンビアに来て家に招待されたときは、素直に彼らの接待を受け入れましょうね。





友達のいるトゥルアまではそこまで距離が離れていないということなので、のんびり進むことにした。


道は非常になだらか。
なんとも走りやすい。

昨日の絶不調が嘘のように颯爽と道路を走ることができた。



整備された道路と草地を通り、苦労もせずにトゥルアへの看板が見えた。



       ↑Tulua  ↑Tulua        ↑Tulua
   って看板つけすぎ!




看板に従い右に入ると、分かれ道。
人に尋ねながら中心部へと目指した。


聞き慣れないトゥルアというところは小さな村だとばかり思っていたが、これがなかなか広い。
迷ってしまいそうなくらいだ。

しかし、後日聞いたのだが、トゥルア在住のコロンビア人に言わせるとまだまだここは小さいらしい。

小さな村をたくさん見てきたので、自分の感覚が麻痺してしまっているのだろうか。
それとも相手の志が高いのか。


少なくてもサルサルよりは断然でかい。
5倍は優にあると思う。





さて、中央広場へ到着。

電話レンタル屋で携帯電話を借り、友達の元へ電話をかける。


もちろん言葉は通じないので、電話を貸してくれたおばさんに渡し通訳してくれるよう頼む。
携帯を受け取った彼女はそのまま電話を切ってしまった。


なにやってんだ! といいながらもう一度かけなおし、別の人へパス。



結果、
「ここで待っていれば迎えにきてくれる」という。

それじゃあオカリナでも吹きながら待ちましょうか。




    ↑ついにズボンが破れてしまった。かなり使い勝手のよかったお気に入りのユニクロカーゴ。これはもうはけないな
※下には自転車用スパッツをはいているのでご安心ください。




    ↑ちなみに横側もごらんの通り。ウエストポーチが擦れていたせいで横に裂けてしまっている。縫うと針穴から余計に穴があいていくので、修復できる手段はアップリケくらい




警察や野次馬が集まりだし、自分を取り囲み守る守備陣形が自然と組まれるのを感じつつ待つこと10分ほど、
コロンビアのグアタペで出会った友達、ウィリアム君がバイクで登場。

彼についていき家へと招待された。



    ↑ウィリアム君。年は一個下



久しぶりに会った彼の両親たちにも挨拶。

なんと、彼の部屋を使わせてくれるという。
好きなだけ泊まっていっていいよ、の声に甘えて本当に好きなだけいることにした。




そんなわけで、翌日からここトゥルアの観光が始まります。

この日はテント泊で寝不足だったため、寝ます。
おやすみ〜。




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タイヤは空いても、部屋は空かず。



ラ・ビクトリアからハイウェイの25号線に戻ってきて南へ進む。




目指すはTulua(トゥルア)という町。

ここには以前グアタペで出会ったコロンビアンの知り合いの家族がいるのだ。
その中でもサッカー教師をしているという人と仲良くなり、SNS上で「また会いたいねー」なんて話をしていた。


距離的に考えて、急げば今日、ゆっくり行っても明日には着くだろう。




しかし、ちょっと待って。

これ見て! ↓





Zarzal(サルサル)だって!!!!



サルサル。



こんなおもしろそうな名前の町、行きたくなるじゃないですか!




サルサル。




これは行くしかない。


ということでサルサルの町へ方向を変える。




    ↑きれいな木のトンネルをくぐって町へ入る。スピードを出させないためのバンプがあり、上下にドッスンドッスンしてかなり走りにくい




このようなのどかな光景が続くのかと思いきや、




中心はかなりゴミゴミしたところだった。(写真無し)



レストランで安い食事をすますと、そこのお客がこちらを見て(厳密には自転車と荷物を見て)キャアキャアと歓声を上げながら色々と質問してくれた。


旅をしていると割とよくあることだが、それでもいろんな人が注目して気にかけてくれていることは素直に嬉しいと思う。




町を一通り見て回り、さて先へ行こうとしたところで



プッシュー



という甲高い音が後ろのタイヤから聞こえる。



これは・・・

ものすごく嫌な予感が。





みるみるうちにペッタンコになるタイヤ。


ああ、やっぱり。
パンクしてしまった。




自分で直してみたが空気は抜けるばかりだったので、サルサル中心部までもどり、先ほどチェックしていた自転車屋を訪ねる。


「これはもうダメだね」


と、自転車屋からダメの烙印を押されたチューブは手早く取り替えられることとなった。



そうこうしているうちに時間がかなり押してしまったのでホテルを探す。

しかしなぜかどこもいっぱいで空きがないらしい。



こんな観光地でもないところで宿がないなんて・・・
としょぼくれる。
サルサルを出て先へ進むしかなくなってしまった。





サルサルから10kmほど走った地点。
そのあたりで、タイヤの様子がおかしいことに気がついた。


さっき直したはずの新品のチューブから、マックスまで入れていた空気がなくなっていたのだった。


入れたはずの空気が、いずこかへ消えてしまった。
たちまちの内に。




え?

・・・なにこれ手品かな?
それとも詐欺?





あの自転車屋め!

初診のときにタイヤのパンクを見抜けなかった時点で腕前は察していたが、高いチューブ代だけ持ってかれてしまった。

戻って「これをどうしてくれるのだ」と言ってやりたかったが、さすがにこの距離を自転車を押して戻る元気はない。


泣き寝入りするしかない。



ただ、これは自転車屋がすべて悪いとも言いがたく、この症状はタイヤのチューブがホイールのどこかで傷つき裂けていたのが原因だったようであり、
その裂けた部分を先ほど自分でパッチをつけて隠してしまったため、修理屋は気がつかなかったという具合だろう。



裂け目が入っている患部には修理パッチを張りつけ分厚くしてごまかし、無理矢理進む。

ここで寝泊まりするのはさすがに難しいだろう。
道路が近すぎるし見渡しも良すぎる。


  




行き着いたさきはLa Paila(ラパイラ)という村。


今日はここで宿を探すことにした。




最初に入ったホテルは20000ペソ(1000円)となかなか。

しかし2階建てで自転車の出し入れがしにくく、部屋の中もせまいうえにジメジメしていて若干すごしにくそうだ。


ここはとりあえずキープで他を探すことに。




他数軒を回ってみたがどこも部屋はいっぱいで空きがない。

最初のホテルに戻ってみると、そこもすでに埋まってしまったようだった。


なぜ・・・



なにか祭りでもやっているのだろうか。

寝床が見つからない腹立ち紛れに、なぜこんなに部屋がないのか聞いてみる。


この時期、ちょうど作物(サトウキビかなにかだったと思う)の収穫があり、パトロンが大量に人を雇っているらしい。
その人達がほとんどのホテルを占領しているため、このあたりにはホテルの空きがないということだった。




それではキャンプをしましょう!


と疲れた体を引きづりガソリンスタンドへ向かうが、テントを張ることを拒否されてしまった。

そこで相談に乗ってくれた人が近くの家を訪ね、おそらく友人の家だったのだろう、そこでキャンプさせてくれることになった。


軽食までごちそうになってしまい、ついていなかった日にやっと光が射したところでこの日は眠りについた。






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すっぱいぶどう と super chorado






他にアルメニアという有名な町があるにもかかわらず、全然違うルートを通っているには理由がある。


                 ↓現在いるカルタゴ
 



今から行く道の途中には、La Victoria(ラ・ビクトリア)という小さな村がある。

そこでおいしいブドウジュースが飲めるという情報をUtourさんという知り合いのサイクリストからいただいていたのだ。



飲み物好きの自分としてはこれは見逃せない!
ということでこのマイナーなルートを走っているというわけである。




カルタゴの町を抜けてすぐのところ。
道路でペットボトルに入ったブドウジュースを売っているおじさんを発見。

さっそく買ってみる。(2000ペソ=100円)





見た目からして手作り感が満載のブドウジュース。
飲んでみた。









あれ?

なんか・・・



すっぱくない?これ。







なんだかドロドロしていて舌触りがザラザラ。
ブドウというよりはブラックベリーのような酸味の強いお味。




これは。

思っていたのと違うぞ・・・



もっとこう、ブドウの甘みをふんだんに生かした甘くて口の中で香りの広がるブドウジュースを想像していたのに・・・



いや、この人が売っているのはあんまり良くないものだったのかもしれない。
手作りっぽいから買う場所によって差があるのだろう。


そう思って次にチャレンジ。




        もうちょっと進む




10kmほど進むと、あるわあるわ。
ブドウ屋の屋台がハイウェイ上に並んでいる。



そこで適当な店を選び、またまた買ってみた。





今度はコップについでもらった。(1000ペソ=50円)
さて、どうだ。








・・・うん、これはうまい!


先ほどよりもザラザラ感が少なく甘みも多い。

やっぱり場所によって当たり外れがあるようだ。


もしかしたらコップの場合は上澄みを入れてくれるため味が違うというのもあるかもしれない。




と、このように、
このあたりではブドウが有名らしい。



そこで、ラ・ビクトリアという町の門が見えたので、皆さんにも見ていただこう。


  こちらである。





ほら、もうブドウのキャラとか作られてるからね。


おもしろそうなので行ってみることにした。





ちなみに、コロンビアの他の地方でブドウ推しの場所は今まで見た事がありません。

なんでここだけなんだろう。
低地なら他のところでも作れそうなのに。


ブドウが作れればジャムやワインやバルサミコ酢など色々加工できて儲かりそうなのになぁ。




ラ・ビクトリアは想像どおりの小さな町であり、宿も17000ペソ(850円)の安い所があったので今日はそこへ宿泊。





街の中は特にブドウブドウしておらず、むしろ全然見あたらなかった。
もっともっとブドウジュースを飲みたかったので残念だった。

ブドウがメジャーすぎて町の人は見飽きているのかもしれない。





町はのどかで、ゆったりした時間が流れている。

それは、この↑時計台が止まっているせいなのかもしれないし、そうではないのかもしれない。




町の広場で
”スーパーチョラード”
というなんだかすごそうな名前のかき氷を1つ注文。


するとこんな、



もうこーんなですよ。


すっごい。

めっちゃフルーツ盛ってあるよ!



これで一番安い1000ペソ(50円)のサイズなのだから、一番高い3000ペソのものを頼んだらいったいどんなものが出てくるのか。


想像できない。




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恐ろしい小都市

さて、今日は間違えた道を戻らなくては。

気は重いがそれ以外に道はない。

かなりスムーズにここまで来れた分、戻るのは骨が折れることだろう。

 行きはよいよい 帰りはこわい。

途中雨に降られたときは、道路にはみ出た枝葉の元でストップ。

意外とのぼりの傾斜はきつくなく、雨を覗けば予想に反して楽に戻ることができた。

ガソリンスタンドのコンビニで何か飲もうと思っていたら、なんと休み。

しかしスタンドスタッフがコーヒーと水を自由に飲ませてくれた。

やがて進むべき道を誤った場所、
そう、それはまるで人間の思惑が行き交いすれ違う男と女の駆け引きのような、嗚呼 
そんな交差点までようやっと戻ることができ、右へ。

そのすぐ先にあったデザート屋。

そこの裏手からの景色が最高によかったことをここに記しておく。

あたりには甘いいい匂いがただよっており、デザート屋と繋がっているお隣のレストランでは楽器と歌のライブが披露されていた。




    ↑この看板が目印



    ↑山と草原が広く見渡せる



    ↑見えていないがこのカメラ右側には遊技場があり、子どもたちが遊んでいる

目立たないがここは最高のスポットだな、

と思った矢先、これまた最高のスポットが前景に現れた。









人がたくさんいたので、結構メジャーな勝景地なのかもしれない。

ひととおりシャッターを切り、大自然を楽しんだのち、自転車にまたがる。


そしてあっさりと昨日の目的地、カルタゴに到着してしまった。

今はまだ昼。

全然走れる。

体もそんなに疲れてはいない。

ただ、これで町を素通りしてしまってはチャリダーが廃る。と、前回ペレイラを素通りした自分が言ってみる。

そんなわけで町へ入っていったのだけど、これがびっくり。


町がね、でかかったの。

高い建物がね、ずらーっと並んじゃってんの。


だって近隣の三大都市、マニサレス・ペレイラ・アルメニアの裏に隠れてさ、カルタゴの名前なんてそんなのおくびにも出さなかったじゃない。

もっとこじんまりした町を予想し、そして期待していたのにね、これはないよねって。

ひどいよねって。

なるよね。


だって自分、大きい町そんな好かないですし。





でね、

ホテルとっちゃいました。


自分でもなんでかわかりませんし、何言ってんのかわかりません。


でもね、なんかそんな引力みたいな何かがね、あったんですきっと。

この小さな都会から発せられてたようなんです。


カルタゴ。
恐ろしい子。



まさか2泊もしちゃうなんてね。
ビザが切れるまであまり時間もないってのに。


引力が働いてるならしょうがないよね。

だって”万有”って言葉が枕詞のように頭に付くくらいの代物だしね。

しかたがないよね。





ね・・・



恐ろしい子。





    ↑中心の公園には店と人の熱量がすごい。パラソルの元、本格的なコーヒーの機械が使われているのには目を見張った



    ↑ちょうどミサ中。人がはみ出てる



    ↑ホテルの裏のブロックにあった小さな公園は夜になるとムーディな雰囲気



    ↑振り返ると屋台



    ↑教会のステンドグラスもなかなか





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